「It's a Wonderful Game」(ACLE R16・2ndレグ 上海申花戦:4-0)
平日ナイター、しかも雨の一戦である。
にもかかわらず、等々力陸上競技場には13,277人が駆けつけた。
そこで示した4-0の勝利。
「スコア以上の完勝だった」と表現していいほどの素晴らしい戦いぶりで、川崎フロンターレは逆転でファイナルステージ進出を決めた。ベスト8進出は2017年以来、8年ぶりだ。
ただ、試合後のミックスゾーンでの選手たちに浮かれた雰囲気はなかった。ここ数年、なかなか越えられなかったベスト16の壁を越えたことに関してキャプテンの脇坂泰斗に尋ねたところ、彼はごく冷静に言葉を並べた。
「次に繋がるゲームができたとしか思っていないです。まだまだ厳しい戦いになると思います」
クラブの目標はベスト8ではなくアジア制覇。ここはあくまで通過点でしかない。そんな想いが端々に込められているような、心強い言葉だった。
それでも、2点差で勝たなくてはいけないシチュエーションでしっかりと勝てたのはこのチームの強さだろう。なにせ直近の公式戦2試合は無得点で負けていたのだ。
例えば試合後の伊藤達哉は「言い訳にはならないけれど」と前置きした上で、こう語った。
「最後の京都戦と、この1stレグでは連戦の疲れが少なからずありました。でも、それで自信を無くすのではなく、ここでもう一回自分たちの強さを示せたのは大きいと思います」
この日、移籍後の初ゴールを記録している。ゴールという結果だけではなく、プレー内容に関しても手応えがあったのだろう。この1週間の準備で取り組んできたことを踏まえながら、納得した表情で振り返った。
「自分の立ち位置でもっと攻撃をよくできると思っていましたし、ミーティングでシゲさん(長谷部監督)からもポジショニングを指示してもらい、練習でも試しました。自分がインサイド入った時にエリソンにラストパスを出したシーンとか、今日はそれが何回かいいプレーにつながっていました。自分の右サイドでの幅が広がったなという実感があります」
攻撃の立ち位置、守備での圧力のかけ方、アンカー脇のスペースを誰が取るのか、ゴール前でのニアゾーンとクロスによる崩しの使い分け、エリソン(ワントップ)をいかに孤立させない…などなど、1週間のインターバルがあったことで攻守両面で多くの部分を整理出来たことが、何人かの選手たちから聞かれた。
では、いかにして完勝したのか。選手の証言を交えながら、背景を読み解いていこう。
では、スタート!!
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ACLE2024-25準優勝マガジン
クラブ史上初となるACLE決勝進出。川崎フロンターレのグループステージからファイナルズまでの戦いのまとめです。準優勝までの軌跡をどうぞ。
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