データで読み解くクマの生態 〜「クマ×共生ハッカソン」レポート〜
こんにちは。
共助のビジネスモデル検討協議会(IUDC)事務局で、データサイエンティストを務めている川田です。
石川県では官民が持つ様々なデータを集約し、利活用する「石川県広域データ連携基盤(IDCP)」を構築しております。人口減少や少子高齢化など様々な地域課題があるなかで、地域のデータを活用し、自由な発想で地域課題を解決するための「共助のビジネスモデル検討協議会(IUDC)」を令和5年に設立しました。
ハッカソンで"熊"をテーマに地域課題を考える
先日(7月26日・土)、IUDCでは「クマ×共生ハッカソン」を開催しました。
今回のハッカソンでは、その入り口としてデータから熊の生態を可視化・分析するセッションを実施しました。本記事は、そのセッションで投影したレポートの紹介です。

参加者からは、
「数字や地図で見ることで、ぐっとリアルに感じられた」
「感覚で語っていたことに、ちゃんと根拠があるとわかった」
といった声が多く寄せられ、データが持つ「説得力」や「納得感」の力を改めて実感する機会となりました。
データで見る「熊と人の関係」
ハッカソンで使用した分析画面は、**Tableau(タブロー)**というBIツールで作成しています。これは誰でも無料で始められるツールで、専門知識がなくても直感的にグラフや地図を作成できるのが特徴です。
①年ごとのブナの実りを見ると…
ブナは熊にとって重要なエサとなる木のひとつです。年別のブナの実り状況を見てみると、

左から2020年と進み、実り具合を割合で示しています。
赤が大凶作の割合
2020年と2024年は「大凶作」の地域が多いことがわかります。
②熊の出没数とをみてみると

熊の出没数は2020年と2024年に多くなっており、
ブナが実らない年には、人里に熊が降りてくる傾向が見て取れます。
③月別・時間別で見ると?

6月と10月に出没が集中しています。
6月は子熊の季節でもあり、活発に動き回る時期のようです。
時間帯は朝と夕方が多く、通勤・通学時間と重なることもあります。
④出没場所を地図で見ると…

山の近くだけかと思いきや、実際には
市街地や住宅地近く
河川沿いや林のそば
ごみ置き場や畑の近く
など、想像以上に私たちの暮らしのすぐそばに現れていることがわかります。
データが「知りたい」を加速させる
グラフや地図を組み合わせて眺めることで、
「この年とあの年の違いは?」
「ここに現れた理由は?」
「自分の住んでいる地域は安全?」
など、どんどん「もっと知りたい」という気持ちが湧いてきます。
これこそが、BIツール(Business Intelligenceツール)の力だと感じています。
数字を「見える化」することで、直感的に理解でき、考えるきっかけをくれるのです。
これからも、データで地域をつなぐ
本記事では、ハッカソンで使用した一部の分析内容をご紹介しましたが、今後は以下のような情報もnoteで発信していく予定です。
Tableauを使った可視化の方法
分析用データの加工ステップ
誰でも簡単に始められるデータ活用の手順
地域の課題に向き合ううえで、「データ」と「人」がつながることはとても重要です。
今後もIUDCでは、データを通じて共助のあり方を模索していきます。
