回復期看護師の現場メモ〜食べることが大好き!
……私がではなく、患者さんが😆
意識障害がある患者さんの『食べたい』という反応を見逃さなかった結果、寝たきりの患者さんが、自分で食事を食べられるようになりました。
そんなお話。
◆はじめは経管栄養だった
その患者さんは、私の働く回復期に入院してきたとき、いわゆる『寝たきり』の状態でした。
*呼びかけても返事をしない。
*ずっとウトウトしている。
*自分で寝返りができない。
*食事は食べられず、鼻から胃に入る管で栄養を注入している。
*オムツに排泄している。
さて、どうしよう🤔
担当となったものの、どこまで回復が見込めるか分からない。
主治医も私もセラピストも、みんなで腕を組んで『う〜ん……』と唸りました。
回復の予測は立てられないけど、
私が担当となったからには、全力でよくなる可能性を探してやるぜ💪!!
チームを組んだ理学療法士、作業療法士、言語聴覚士たちも、悩みながら、反応の乏しい患者さんにアレコレいろんな手法で刺激の入力を試していきます。
入院から1ヶ月弱。
患者さんから『ある反応』が得られるようになってきました。
◆『〇〇が食べたい』
それは作業療法中に出た言葉。
普段はほとんど目を閉じていて、声をかけても返事はありません。
こちらが何を聞いても、基本的には無言。
そんな患者さんが、作業療法中に突然、はっきりと言ったのです。
「雑炊が、食べたい!!」
……言えるんか〜い🤣🤣!!
そんでなんで雑炊よ?!
と、心の中で私は盛大にツッコミました。
さらには、
「コトコト煮込んでね……」
最後は聞き取れなかったようですが、調理法までご指定です🍲
担当の作業療法士が急いでやってきて、「患者さんが喋った!」っていうから、ダッシュで部屋にいったけど。
もう、その後はいつもの無言😑
……私以外の女(作業療法士)とだけ、お話するなんて〜🔥
内心かなり悔しいじゃないの〜😫
それなら、やってやるぅ〜💪
私はすぐ!
言語聴覚士に患者さんの嚥下機能を確認しました。
能力的には経口摂取ができるだろうとの返答をもらいました。
知ってた……。
普段唾液でむせないもんね。食べる気満々だった、はじめから🤣
主治医、栄養士にも相談して、翌日には嚥下食を試せるように準備を整えました。
◆はっきりとした経口摂取への意志
ウトウトしていることが多いので、ちゃんと食べることができるのかが、最初の関門。
ほんとに食べられるか……?!
私は固唾を飲んで見守っていました。
はじめての食事。
患者さんは……。
ぱっちり😳目を開けました。
そして食べました🤣
自分で。
スプーンを持って🥄

その3日後。
患者さんはNGチューブを自己抜去しました😑
医療者としては「こらー👹!」案件です👹
チューブの再挿入を試みましたが、もう、飲み込んでくれない😑
ご飯は食べるのに………。
「……ねぇ。もしかして、食べたくてチューブ抜いた?」
「🙂↕️」
確、信、犯🤣🤣!!
その日から、食事は3食経口になりました。
いや、食べてくれるのは嬉しい。嬉しいけど、私の予想よりずっとペースが早い!!
ケアプランが追いつかない!!
はじめは、1日1回だけの食事。
しかも、ご飯もおかずもドロドロのミキサー食でした。
それが3食になってから、どんどん食事の形態が変化していきます。
ミキサー食というドロドロの食事
↓
ムース状に固めたご飯とおかず🍮
↓
普通のお粥と刻んだおかず
↓
柔らかいご飯とおかず
↓
普通の食事🍚
↓
パン🍞と麺類も食べる🍜


チューブを抜いて口から食べるようになって、たった1ヶ月半で。
普通の食事が食べられるようになりました🤣
……早いのよ、展開が😑
◆食事以外は乏しい反応
あいかわらず、食事に関係すること以外は、ほっっとんど反応はなく、寝てばかりです😑
お、き、ろ〜!!!
病前の生活を知る方から、趣味が「料理」だったことをお聞きして。
しかも、私が聞いたことないおしゃれなハーブとか使ってたんですって。
……そうですか🙂↕️
『食べること』がお好きなら、そこから生活行動を拡大していきましょう🙂↕️
私は基本的にスパルタ看護師です😊
*耐久性を確認して車椅子乗車
*自分でおやつを食べてもらう
普段は反応乏しいのに。
おやつのときは介助しようとしても、スプーンを手放さない。
食に対して貪欲な姿勢に脱帽です👏
そんなことを繰り返しているうちに。
……あら?
ウトウトして、いつも下を向いていた首が持ち上がって、まっすぐテレビを見ているじゃありませんか?
……以前は一日中テレビを観ていたんですってwww
そんな情報手に入れちゃったら、そりゃ、もう、テレビつけるよね🤭

この画像はChatGPTが作ったものですが、限りなくこの状況に近い姿を私は見た!!
起きてるじゃん🤣🤣!!
いつも目を閉じて、返事もしない患者さんがですよ?
◆生活行動がどこまで変わったか
熱意🔥ある作業療法士と私とで、患者さんを叱咤激励(ときに絡む🤣)しながら、生活行動を拡大していきます。
入院してきたときは寝たきりで、生活全てに介助が必要だった患者さんは、退院する頃には、
*食事は自分で全部食べる。
*スタッフが連れていけば、トイレ🚽で排泄ができる。
*準備すれば、歯磨き🪥や手洗いができる。でも髭剃りは頑なにやらない。何のこだわり🤣?
*お風呂では、促せば自分で頭を洗う。そして湯船🛁が好きでなかなか出てこない😑
*ベッドの端に腰かけて、服を着替えるときにボタンを自分で開け閉めする。
こんなにいろんなことができるようになったんです😆✨️!!
ある日、患者さんがやたらと顔を痒がるようになりました。
顔はカッサカサ。
真菌検査をすると、まさかの陽性。
「え、顔に水虫?なんで?」
もともと足に白癬があった患者さんでした。
でも普段は寝たきりで、自分から足に触れるようなことはありません。
うつるわけないしな……🤔?と思っていたら。
リハビリでベッドに腰かけて、靴を履く練習をしていたんだそうです。
白癬の足で履いた靴を手で触る。
白癬菌が手に付く。
その手で顔を触る。
はい、感染経路確定🙂↕️
……………その日から皮膚の保清と軟膏塗布に精を出しましたとも!!
……生活行動と一緒に、水虫も広がっとるやないかい🤣!!
◆何が生活行動を変えたのか
すごくいろんなことができるようになったように見えますが、それでもやはり、脳の損傷は残っていて。
自分から動き出したり、話したりする自発性は、最後まで乏しいままでした。
それは変えようのない事実でもあります。
では、どうしてここまで変わったのか。
一番大きかったのは、
患者さん自身の「食べたい」という反応を見逃さなかったこと、
だと私は思っています。
普段は目を閉じている。
呼びかけても返事がない。
自分から動くことも少ない。
それでも「雑炊が、食べたい!!」
その一言を、ただの偶然の発語として流さず「食べたいなら、食べられる方法を探そう」と動いた。
👂️作業療法士が聞いて
😫私が悔しがって
🔉言語聴覚士を呼んで
🥼主治医と栄養士を巻き込んで
✨️チームが全力で乗っかっただけ🤣
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
医師
栄養士
介護職
看護師
それぞれの全力の関わりがあったからです。
患者さんの中に眠っていた小さな芽を拾って育てるために、わずかな反応を見逃さない。
これが回復期リハビリ看護の醍醐味だと私は思っているんです😊
回復期って楽しい✨️!!
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