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回復期看護師の現場メモ〜だいたい養生テープとビニテでなんとかする

今回は、安楽尿器がうまく使えない患者さんに対して、ビニテで“使いやすさ”を整えた話です。

私の趣味はDIYです。そして仕事は回復期リハ看護師です。

この二つが合わさるとどうなるか……。

ナースポーチに養生テープとビニテを常備する看護師が爆誕します🤣

※この記事は工作の推奨ではなく、生活行動を成立させるために現場で何を見ているかの記録です🤣

ビニテと養生で加工したもの

*安楽尿器の改造
*冷蔵庫の改造
*ナースコールの改造
*病室の配線固定
*カップホルダー取り付け
*トイレットペーパーの固定
*杖ホルダー製作
……などなど。

仕事中、ボールペンと同じくらいの頻度でビニテが登場するの、私だけぇえ?!

……まあ、それはさておき。

基本的に導入コスト0円を心がけていますが、そのポリシー(と言うほどのことでもない😑)を破った安楽尿器の改造は、私の看護師人生のなかでも1、2を争う出来だと自負しています🤣

安楽尿器とは


医療者の方はご存知だと思いますが、こういうやつです👇️

イメージ画像です

受け口と、ホース、タンクで構成されていて、1回ごとに捨てなくて良いのが利点です。
しかし……。 

逆流するなよ……🫩


ある片麻痺の患者さんの話です。

入院中はトイレで排泄していました。
しかし、自宅に退院するにあたり、『トイレ介助を家族にお願いするのは申し訳ない』というご本人の意向から、安楽尿器を使うことになりました。

なりました…………が。

医療者ならイメージがつくのではないかと思いますが、安楽尿器の素材って全体的に硬いんですよね。

受け口もホースも。

ベッドで寝たまま。
片手でズボンを下げて。
受け口を当てて。
排尿する。

文字にするとたったそれだけのことなのですが、これが意外と難しい。

そして、最大の難点は。

ベッドで寝たまま使うと、少なくとも2カ所。ホースが折れてしまう部分があるんです………😑

1つ目は受け口とホースの境目。
マットレスに当たって折れます。

横向きで排泄すればいいじゃない。
そう思うじゃない?

麻痺と聞くと、単に手足が動かなくなると思いませんか?
実はそれだけではありません。
体のバランスも今までとは違うので、体の向きを変えるのにも一苦労。
ベッド柵につかまらないと向きが変えられないのに、頼みの綱の手は尿器を扱うために塞がっている。

『横向きで安楽尿器を当てる』という行動そのものが難しい場合があるのです。

そして、もう一箇所。マットレス端で折れてしまうことがあって……。

こことここが!!折れるんだ!!


ホースが折れた状態で排尿するとどうなるか。
…………はい、ご想像通りです。
流れない尿は受け口から逆流するしかないのです😑

なんでだよぉぉ……(TдT)!!

そして私のDIY魂に火がついた🔥

いいもんね。
体位を工夫しなくても使える方法考えればいいんでしょ!

私はホームセンターをくまなく歩き回り、そして見つけました。

ーー回転式エルボを。

雨樋に使う、L字になっている部品です。
え?……これ、いけるんじゃない!?

*回転するので自分の好みの角度に調整できる。
*雨樋なので水が流れる前提で作られている。
*洗える。

唯一の心配は、安楽尿器の受け口にフィットするかどうか……。

とりあえず購入して、ドキドキ💓のフィッティングです。

なんと、結果は……。
シンデレラフィットぉぉぉ✨️!!!

頭の中でファンファーレ鳴ったわ✨️

※画像はイメージなので、実際は患者さんの姿勢や置き場に合わせて調整しています。

受け口の緑のゴムを外して雨樋をつけたら、ぴったりだったときの喜びと言ったらwww

そしてタイトルにもあるように、ビニテでガッチリ固定して、患者さんの個別性に合わせた安楽尿器は完成しました👏✨️

実際に使ってみる


実は、他にも問題があったのですが、それも雨樋をつけたら解消しました🤭
受け口が白いから、夜、暗いなかではよく見えなかったんですって。
色の濃い雨樋のおかげで、よく見えるようになったと喜ばれました✌✨️

雨樋をS字カーブで固定したので、ズボンを下げなくても社会の窓(他に表現が思いつかなかった💦)から当てることができるようになりました。

もちろんこぼれることもなく、ホースが折れなくなったので逆流することなく。

大!成!功!✨️

患者さんは、失敗もなく排尿できるようになり、自宅に帰っていきました✨
ニコニコしながら、私の改造した安楽尿器を抱えてーー。

『困った』を工夫でどうにかする

安楽尿器がうまく使えない患者さん全員が、雨樋をつければ上手くいくなんて、そんなマニアックなことは私も思っていません😆

大切なのは患者さんの『困った』をそのままにしないこと。

患者さんの身体機能や認知機能を把握したうえで、ベストな提案ができる柔軟性を持っていること。

既存の道具でどうにもならないときは、創意工夫できる発想力を持っていること。

これが大切だと思っています。

安楽尿器の構造に物申したい!


この安楽尿器改造から、はや20年。
私が現場で見かける安楽尿器は、当時と形状がほとんど変わらないように感じます。

でも……。

私と同じ苦労をしたことのある医療者が、絶対いるはず!!
あのホースが蛇腹だったらと何度……何度、思ったことか!!

蛇腹だと穴が開きやすいんだろうなとか、衛生を保ちにくいんだろうなとか。
そんなことは分かっています😑

でも、現場の意見も聞いてほしい!

私の職場で安楽尿器を選択するときは、主に次のような理由があげられます。

*トイレで排泄することが難しい。
*トイレでの排泄は、介助者の負担が大きい。

そのため、ベッドで横になったまま使用するわけです。

見て?!
『横』になって使うのに、受け口『縦長』!!
…………………おかしい😑

既に字面でミスマッチなんですけど🤣🤣 

なんで、受け口が縦長なの?!
立って排尿するしか管折れ防げないんですけど?!

解剖学的な事情だとしても、受け口は垂直でなくてもいけるよ、きっと!!
S字の雨樋でもなんとかなったから!

個人的には『体の不自由な人が寝たまま使う』ために、あとほんの少し痒いところに手が届いてほしい……。
そんなふうに思ってしまうのです。

患者さんの状況は千差万別。

道具は、そこに『ある』ことが大切ですが、そのままでは使えないことも多々あります。

患者さんの身体の動き、姿勢、見え方、使う時間帯、家に帰ったあとの生活まで考えて、はじめて『使える道具』になるのです。

そして、道具を少し整えたら、患者さんの『できる』が増えることがあります。

だから私は、既存の道具が合わないときに『困ったな?』と『じゃあ、こうしよう!』を必ずセットで考えることにしています。

この記事のことが尿器界隈のどこかに届いて、いつかメーカーさんがさらに使いやすい安楽尿器を開発してくれることを願いつつ。

それが完成するまでは、現場は今日もだいたいビニテと養生テープで回っていくのでした。

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