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【副業本】にナンパされ続け“人生逆転ガチャ”を回していた東京時代の僕へ|移住した島で気づいた「成功の法則」


【マインドの学校】|#023


🌱ご挨拶



どうも。


ここに来た理由が

「なんかタイトルが怪しいぞ」と思って来た人も

「副業?はいはい、また月5万の話ね」と半目で開いた人も

潮風に導かれて迷い込んだ人も

まとめて、ようこそ。

ここは

瀬戸内海に浮かぶ小さな島から

東京でこじらせた人間が、

潮風に当たりながら人生を掘り直している場所です。


あなたの「そのまま止まってる一歩」が

3ヶ月後に「ちょっとだけ動き出す」ような話を

こっそり潮風に乗せて発信しています。



名前は、いっぽびと。


元・東京で消耗していた社畜。

現・伯方島で潮風系リーランス。

そうあの、

は・か・た・の・しお♫

でおなじみの伯方島。


▼僕の自己紹介詳しくはコチラ▼



🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊



🌱東京時代の僕は、本屋で副業本に話しかけられていた


副業をはじめたての東京時代。


会社帰りに

僕はよく閉店間際の本屋に行っていました。


向かう先は、だいたいビジネス書コーナー。


いや、正確に言うと

副業・起業・マネーのコーナー。

あの棚、危ない。

あそこはもう本屋じゃない。

夢と焦りの繁殖地。


棚の前に立った瞬間、

本たちが一斉にこっちを見てくる。


まず、黄色い帯の本が言う。

📗「会社員のまま、アフィリエイトで月5万円稼げるで」

うわ。

やさしい金額。


月100万円とか言われると、

さすがに僕の中の現実担当大臣が止めに入る。


でも、月5万円。


リアル。
絶妙。
いやらしい。


家賃の足しになる。

ちょっといい焼肉にも行ける。

なんなら人生、少し変わりそう。


僕はその本を手に取る。

すると隣の本が、すかさず話しかけてくる。


📗「これからは、せどりの時代です」

え、せどり?

さらにその隣。


📗「未経験から動画編集でノマドしてみない?」

お、お前もか。

さらに奥から、分厚い本が低い声で言う。


📗「プログラミング、それはあなたの人生を変える」

急にラスボス感。

その横では、やけに爽やかな表紙の本が微笑んでいる。


📗「Instagramでファンを増やす方法、知りたい?」


ファン。

いい響き。

こんな僕にもファンが。


当時の僕、会社でExcelを保存し忘れただけで

軽く怒られる男だったのに

本屋ではなぜかファンができる気がしていた。



こわい。

そして、ちょっと離れた棚から

ひっそり小声が聞こえる。

📗「ブログは、資産になります」

資産。

出た。

会社員の弱点ワード。


資産。
不労所得。
自動化。
寝てる間に。


このへんの言葉を聞くと

東京時代の僕の脳内では

なぜか南国のハンモックが出てくる。


実際はワンルームで

洗濯物が部屋干しされてるだけなのに。




🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱本屋の棚で、副業本たちの勧誘合戦が始まる


本たちは、容赦なかった。

アフィリエイト本が言う。

📗「文章を書くだけで収益化できますよ」

せどり本が割り込む。

📗「いやいや、初心者は物販が堅いです」

動画編集本が横から叫ぶ。

📗「これからは動画市場です!」

プログラミング本が眼鏡を光らせる。

📗「単価が違います」

Instagram本がスマホを片手に微笑む。

📗「発信力があれば、全部売れます」

ブログ本が静かに言う。

📗「積み上げです」


完全に

副業界の回遊魚。



本屋の中で

僕の未来だけが迷子センターに呼び出されていた。


👩「お客様にお知らせいたします。

人生の方向性をお見失いの、いっぽびと様。

至急、副業コーナーまでお戻りください」


いや、戻ってるんよ。

ずっと。



🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱アフィリエイトで月5万円の夢


最初に僕が手を出したのは、

たしかアフィリエイトだった。

理由はシンプル。


「月5万円」

ちょうど信じられたから。


月100万円は怪しい。

月30万円も、ちょっと遠い。



でも月5万円なら。

なんかいけそう。


毎月5万円あったら、

生活が少し楽になる。


好きな本も買える。

飲みにも行ける。

会社に依存しない自分にも近づける。


そんな未来を想像して、

僕はブログを立ち上げた。


そして、いざ書こうとした。

…………

………………何を書けばいいのか分からない。


1記事目で、もう霧。


とりあえず

「おすすめクレジットカード」みたいな記事を書こうとする。


で、僕自身がそんなに詳しくない。


なのに

画面の向こうでは

すでに詳しい人たちが山ほど記事を書いている。


比較表。
ランキング。
メリット。
デメリット。
キャンペーン情報。
専門用語。


僕はそっとパソコンを閉じた。

早い。

芽が出る前に、

そっと土をかぶせ直した。



その夜、アフィリエイト本が本棚から言った。

「まだ3記事しか書いてませんよ」

うるさい。

🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱これからは、せどりの時代です


次に僕が出会ったのが、せどりでした。

本屋の棚で、せどり本は強かった。


「初心者でも始めやすい」

「再現性が高い」

「スマホひとつで利益商品を見つける」

スマホひとつ。


この言葉も危険。

会社員は

スマホひとつで人生を変えたがる。



僕はさっそく

休日にリサイクルショップへ向かった。


気分は宝探し。


店内を歩きながら

商品を見つめる。

これは利益が出るのか。
これは売れるのか。
これは相場より安いのか。

分からない。

何も分からない。


棚の前でスマホを持ったまま

僕は完全に不審者だった。

フィギュアコーナーで立ち止まる。

家電コーナーで固まる。


店員さんの視線が痛い。


結果、何も買えずに帰った。


いや、正確には

不安だけ仕入れて帰った。

利益率マイナス100%。

その夜、せどり本が本棚から言った。

「行動しただけ偉いです」

やさしい。

でも、そのやさしさが逆につらい。


🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱動画編集もやった


その後、動画編集にも手を出しました。

「これからは動画の時代」

これは強い。


だって、言われたら何も言い返せない。

たしかに動画の時代っぽい。

YouTubeも伸びている。

企業も動画を使う。

SNSも動画だらけ。

これは来てる。

完全に来てる。


僕は編集ソフトを開いきました。

タイムライン。
カット。
テロップ。
BGM。
効果音。


最初は楽しかった。

でも、すぐに気づいた。



動画編集は

思っていたより地味だった。


もっとこう

カフェでMacBookを開いて

クリエイティブな風を浴びながら

サクッと稼ぐ感じかと思っていた。


現実は、

深夜の部屋で

「えー」「あのー」「まあ」

を無限に切る作業。

人の沈黙と向き合い続ける仕事。


そして気づけば、

自分の人生からも沈黙が増えていた。

こわい。

1本作るだけで、

ものすごく時間がかかる。


これを仕事にするには、

ちゃんと技術も必要だし

営業も必要だし

継続も必要だ。

当たり前。


でも当時の僕は

当たり前に耐える体力がなかった。



数本作って

またそっと別の棚を見た。

動画編集本が言った。

「Premiere開く前に、人間を開け」

正論すぎて、閉じた。

泣いた。


🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱プログラミングは人生を変える、らしい


プログラミングもやった。

もちろんやった。

東京時代の副業初心者さんが

一度は通る道。

HTML。
CSS。
JavaScript。

文字を打ったら、画面が変わる。

おお。

魔法じゃん。

でも、そのあとすぐに

エラーが出た。


英語で。

急に冷たい。


さっきまで仲良くしていた画面が

突然、知らない外国人みたいな顔をする。

赤い文字。

謎の記号。


どこかのカッコが足りないらしい。

僕は思った。

いや、人生に足りないカッコなら分かるけど

コードのカッコまでは面倒見きれない。


そして、また本棚に戻った。

プログラミング本が低い声で言った。

「エラーは成長の証です」

うるさい。

こっちは普通に傷ついている。

🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱僕は、穴を掘っているつもりで、地面をつついていただけだった


こうして振り返ると

東京時代の僕は、いろいろやっていた。


でも、どれも深くは掘れていなかった。

アフィリエイトを少し。
せどりを少し。
動画編集を少し。
プログラミングを少し。
SNSを少し。
ブログを少し。

一見、行動しているように見える。


でも実際は

成果が出る前に

すぐ別の場所へ移っていた。

穴を掘っているつもりで

地面をちょんちょんしていただけ。



そりゃ、何も出ない。

東京のワンルームで

僕は副業本に囲まれていた。


本棚には、
アフィリエイト本。
せどり本。
動画編集本。
プログラミング本。
SNS本。

まるで、脱落した部活のユニフォームみたいだった。

野球部、3日。
サッカー部、5日。
茶道部、見学のみ。

そんな感じ。


本たちは、今も静かにこちらを見ている。

「で、次は何をやるんですか?」

やめて。

僕の心の決算書を見ないで。


🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱島で出会った、穴掘りおじさん


そんな僕が、会社を辞めて、

瀬戸内海の伯方島に移住した。



東京の本屋で

副業本たちに毎晩ナンパされていた僕が

島に来て最初に驚いたこと。


それは

同じことを続けている人の強さだった。


ある朝、僕は海沿いの道を歩いていた。

潮風。
波の音。
猫。
カニ。

そして、なぜか道端で

ひたすら穴を掘っているおじさん。


僕は思わず声をかけた。

「何してるんですか?」


おじさんは

スコップを地面に刺したまま、

僕を見た。


麦わら帽子。
日焼けした顔。
やたら強いふくらはぎ。


そして一言。

「穴じゃ」


いや、見たら分かる。

「いや、その……何のために掘ってるんですか?」


するとおじさんは

少しだけ遠くの海を見て、こう言った。


「掘らんと、出ん」

……深いのか、浅いのか分からない。



でも、妙に刺さった。

僕は東京時代の自分を思い出した。

あちこち手を出して、

少しだけ掘って、

すぐやめていた自分。


おじさんは

僕の心を見透かしたように続けた。


「若いもんは、すぐ場所を変える」


急に始まった。

島の道端で

人生セミナーが開講された。


受講料、潮風。


「ここ掘って出んかったら、あっち。

あっち掘って出んかったら、そっち。

そんなんしとったら、穴だらけになるだけじゃ」


おじさんは

足元の土をスコップで軽く叩いた。


「穴はな、数じゃない。深さじゃ。」



うわ。

それ、noteのタイトルにしたいやつ。


僕が心の中でメモしていると、

横にいた猫が、なぜか僕を見た。


「聞いとけ」


みたいな顔だった。


猫にまで研修を受けさせられている。

おじさんはさらに続ける。


「宝も、水も、芋も、だいたい深いところにある」

「浅く広くやっても、乾く。

狭く深くやったら、水が出る」



僕は黙って聞いていた。


東京時代

僕はずっと正解の場所を探していた。

でも、もしかしたら違ったのかもしれない。


正解の場所を探す前に

一つの場所を、正解になるまで掘ること。


それが足りなかったのかもしれない。


僕がそんなことを考えていると、

おじさんが急に言った。


「まあ、この穴は、イノシシよけじゃけどな」

……イノシシよけ。


僕の人生の気づき

イノシシよけから生まれていた。


島、油断できない。



最後に、潮風じいちゃんが言っていた言葉を思い出す。


「穴はな、数じゃない。深さじゃ」


たぶん、人生もそうなのだと思う。


▼この話、動画にしました

画像をクリックすると動画が再生されます



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🌱サイゼリヤは、穴を掘り続けている



潮風じいちゃんの言葉を聞いてから

僕はいろんなものの見え方が少し変わった。


「穴はな、数じゃない。深さじゃ」


これ、島のじいちゃんの名言に見えて

実はビジネスの本質でもある気がする。

たとえば、サイゼリヤ。

サイゼリヤって、強い。



あのお店に入ると

僕の中の庶民が、なぜか起立する。


ミラノ風ドリア。
小エビのサラダ。
辛味チキン。
間違い探し。


あのラインナップ

もはや日本人の生活インフラ。

しかも価格がやさしい。

やさしいを通り越して

こっちが不安になる。


「サイゼリヤさん、こちらは助かっています。

そちらの生活は大丈夫でしょうか」

と、レジで聞きたくなる。


でも、サイゼリヤの強さって

ただ安いことだけじゃないと思う。


あれもこれもやらない。

ひとつの業態を、とことん磨き続けている。

イタリアンを

安く、おいしく、気軽に、早く、安定して届ける。


この一点を、ずっと掘っている。


コロナで焼き肉屋が流行った時も

タピオカ屋が流行った時も

新しい業態に手を出さない。



だから強い。

もしサイゼリヤが

東京時代の僕みたいに迷走していたら大変だ。


ある日、店頭に貼り紙が出る。

🇮🇹「今月から、サイゼリヤはせどりを始めます」

困る。


ミラノ風ドリアを食べに来たのに

中古の家電をおすすめされる。


🇮🇹「こちらの炊飯器、利益率高めです」

いらない。


翌月には、

🇮🇹「これからは動画の時代なので、
サイゼリヤは動画編集スクールを開講します」

辛味チキンを食べながら

Premiere Proのショートカットを覚えさせられる。

いや、地獄。

さらに翌月。

🇮🇹「サイゼリヤ式プログラミング講座、開講」


間違い探しの横に

HTMLとCSS。


子どもが泣く。

そして最終的に、

🇮🇹「ミラノ風ドリア NFT 発売」

やめて。

ドリアは皿で出して。

でも、サイゼリヤはそんなことをしない。


サイゼリヤは

サイゼリヤであり続けている。


ひとつの業態を

とことん深く掘っている。

だから、僕たちの頭の中に

ちゃんと場所がある。


安くておいしく食べたい。

そう思ったとき

サイゼリヤが浮かぶ。


これって、発信でも同じだと思う。

「この人といえば、これ」

そう思い出してもらえる人は強い。

何でもできる人より

ひとつのことを深く掘っている人の方が、

読者さんの記憶に残る。



僕も昔は

いろんな副業本に話しかけられて

いろんな穴を掘ろうとしていた。

でも今は、少しずつ分かってきた。


自分の未来を変えるのは、

「手を出した数」じゃない。

「掘り続けた深さ」だ。


🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱だから僕は、noteを掘ることにした


東京時代の僕は

アフィリエイト、せどり、動画編集、プログラミングと

あちこちに手を出していた。

でも今僕は

noteを掘っている。


ただ文章を書く場所としてではなく

その人の物語や世界観が届く場所として。

その人の物語が、ちゃんと届くようにする。

この一点を掘っている。




🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


🌱あとがき_伯方島のイルカに、人生相談された話


僕の住む伯方島には

実は

イルカがいるんです。



ドルフィンファームしまなみという場所。

海の上に浮かぶ生け簀の中で、

イルカたちがゆっくり泳いでいる。

初めて見たとき、僕は思いました。

いや、島、ずるい。

コンビニに行く感覚で

イルカに会えるって何。

東京時代の僕が仕事終わりに会っていたのは

だいたい駅の窓に映る

魂の薄い会社員(僕)だった。

それが島では

海を見に行くとイルカがいる。

そんなある日。

僕はドルフィンファームで

ぼーっとイルカを見ていた。

海の上を

イルカがすいーっと泳いでいる。

僕は思った。

「いいなあ、イルカは。自由そうで」

すると。

一頭のイルカが

ぴたっと止まった。

そして、こちらを見た。

え?

目が合った。


次の瞬間。

イルカが言った。

🐬「自由そう、って決めつけるの、やめてもらっていいですか?」


しゃべった。

しかも、ちょっとひろゆきっぽい。


僕は固まった。

「え、今……しゃべりました?」

イルカは、鼻先だけ海面に出して言った。


🐬「しゃべりますよ。伯方島のイルカなんで」


どういう理屈。


伯方島のイルカ、スペック高すぎる。

僕が何も言えずにいると

イルカは続けた。

🐬「人間って、すぐ思うじゃないですか。イルカは自由でいいなあって」


「あ、まあ……思いました」


🐬「でもね、こっちもこっちで毎日泳いでるんですよ」

イルカが、すいっと一周した。



🐬「泳ぐ。止まる。呼吸する。また泳ぐ。ジャンプする。着水する。また泳ぐ」

🐬「でもジャンプだけ見て、みんな言うんです」

イルカは少し遠い目をした。


🐬「すごーい。かわいいー。才能あるーって」

いや、才能あるとは言ってない。

でも、かわいいは言う。


🐬「でも、違うんですよ」

イルカが言った。


🐬「ジャンプって、水の中で泳ぎ続けてきた結果なんです」

僕は黙った。

イルカのくせに、急に深い。

🐬「海面から出る一瞬だけ見たら、

派手に見えるかもしれない。

でも、その前にずっと水の中があるんです」



水の中。

誰にも見られていない時間。


🐬「あなたもそうだったんじゃないですか?」

イルカが僕を見る。

🐬「東京時代、すぐ飛ぼうとしてたでしょ」

ギクッ。

🐬「アフィリエイトで飛ぶ。

せどりで飛ぶ。動画編集で飛ぶ。

プログラミングで飛ぶ」

やめて。

イルカに過去の副業履歴を読み上げられるの、普通にしんどい。



🐬「ジャンプ台ばっかり探して、

水の中で泳ぐ時間を避けてたんじゃないですか?」

イルカ、核心を突きすぎ。


しかも目がつぶらだから余計に刺さる。

僕は小さく言った。

「……はい」

イルカは、ふっと潮を吹いた。


ため息みたいだった。

🐬「人間はすぐ、結果の海面だけ見ますからね」

海面だけ。


たしかにそうかもしれない。

・バズった投稿。
・売れた商品。
・伸びたアカウント。
・成功した人のスクショ。

僕たちは

人が海面を越えた瞬間ばかり見て

その下でどれだけ泳いできたかを忘れてしまう。


イルカは続けた。

🐬「飛ぶ前に、泳ぐんです」

うわ。

それ、めちゃくちゃいい。

僕は心の中でメモした。



するとイルカが言った。

🐬「今、noteに書こうとしましたね?」

バレた。

イルカ、著作権に厳しい。

🐬「いいですよ。使っても」

「あ、ありがとうございます」

🐬「ただし、イルカ監修って書いてください」

急に権利関係。


🐬「あと、印税が出たら小魚でお願いします」

小魚払い。

新しい決済方法。

Square請求書では対応できない。



僕が笑っていると

イルカは最後にこう言った。

🐬「続けるって、派手に跳ぶことじゃないですよ」

「じゃあ、何ですか?」

🐬「また泳ぐことです」

そう言って

イルカは静かに海の中へ戻っていった。


すいーっと泳いで

少し潜って

また海面に顔を出す。


そして、ふいに跳ねた。

一瞬、キラキラと光が散った。



見ている人たちは拍手した。

でも僕には

そのジャンプが少し違って見えた。


あの一瞬の前に

ずっと水の中がある。

見えない時間がある。


毎日泳いできた積み重ねがある。

東京時代の僕は

すぐに跳べる方法を探していた。


でもきっと

順番が逆だった。

跳ぶために、続けるんじゃない。


続けていたら

ある日ふいに、跳べる瞬間が来る。


だから、今日も泳げばいい。

焦らず。
比べず。
自分の海で。

あなたが今続けていることは

まだ誰にも見えていないかもしれません。

でも、水の中でしか育たない力がある。


人に見られない時間が

あなたの深さになる。



反応が少ない日も。

うまく書けない日も。

また迷いそうになる夜も。


それでも、

今日も少しだけ泳いでみる。


その積み重ねが、

いつかあなた自身のジャンプになる。


伯方島の海で、イルカが跳ねる。

一瞬の光。

その光は

見えない時間の上に立っている。


僕らも、きっと同じだ。

派手に跳べなくてもいい。

今日も泳ごう。

あなたの海で。

あなたの呼吸で。

潮風が吹く方へ。


文:いっぽびと

監修:伯方島のイルカ


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