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なぜ、僕の副業は「年収1,000万円」を超えるのか?

僕の本業はスタートアップのデザイナーです。1人目なのでブランディング・プロダクト・コミュニケーションのすべてのデザインを担当しています。
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その本業の合間に、副業でデザイナーのメンターサービスと、複数のスタートアップのデザインコンサルをしています。
副業だけで安定して月収100万円を超えます。

ただ、副業でデザインをすることはほぼありません。
デザイナーなら副業でデザインをしないことが、副業だけで年収1,000万円を超えるコツです。

逆説的ですが、副業を収入を増やすため一つの方法と捉えている限り、年収を2倍3倍に増やすことはできません。

このnoteでは僕の経験をとっかかりに、「いい副業とは何か?」そして「持続的に副業する方法」について話していこうと思います。


副業は、本業のための学びにつなげる

もし、あなたがWebデザイナーであれば、まず考えてほしいのは「副業で何を得たいのか?」という問いです。単に収入を増やすために、副業でもWebデザイン案件を請けようとしているなら、一度立ち止まって考えてみてください。それは本当に、あなたの成長につながる選択なのでしょうか?

多くの人が、副業=追加の収入源という認識で始めがちです。しかし、そのままの延長線上で副業を続けていると、必ず「時間の壁」にぶつかります。Webデザインという職種は、基本的に時間単価で評価されやすく、一定以上のスピードと質を要求されます。つまり、自分の時間と労力を切り売りする構造から抜け出せないまま、忙しくなればなるほど疲弊してしまう。これでは、本末転倒です。

むしろ、その副業の時間を本業のスキルアップに充てた方が、長期的には何倍もリターンがあるかもしれません。たとえば、Figmaの操作精度を上げる、コンポーネント設計を改善する、チームとの連携の仕方を工夫するなど、日々の業務の中にもアップデートすべきことは山ほどあります。その蓄積がやがて、評価につながり、チャンスや収入の増加にも直結します。

現状のスキルの切り売りによる副業は、報酬が一見わかりやすく、すぐに成果が見えるので魅力的です。しかし、実際には時間に依存しているため、収入には必ず上限があり、かつ変動も大きく不安定です。単価交渉や納期調整、クライアント対応に追われるうちに、本業にも支障が出るリスクがあります。特に「副業のクライアントの方が気を遣う」という状態になると、精神的にも消耗が激しくなります。

さらに、デザインという仕事は、クリエイティブであるがゆえに集中力と余白が必要です。副業のスケジュールが詰まりすぎてしまうと、目の前のアウトプットに追われて、アイデアを育てる時間が失われてしまいます。これは本業のクオリティにも確実に影響します。つまり、副業によって本業の生産性が下がってしまっては、本末転倒なのです。

副業の時間を、単なる「収入の手段」ではなく、「学びの場」として捉える。これが、僕が一貫して伝えたい姿勢です。副業を通じて得た知見や視点を本業にフィードバックし、本業での成長実感を得る。その結果として、スキルの循環が生まれ、デザイナーとしての価値を高めることができます。

たとえば僕は、「マネジメント力を鍛えたい」と思ったタイミングで、MENTAを使ってメンター業を始めました。実務でのチームマネジメントと異なり、個人に対して的確なアドバイスをするためには、言語化や構造化の力が求められます。この経験を通じて、普段の業務でも「なぜこの判断をしたか」を明確に説明できるようになり、リーダーシップにも磨きがかかりました。

ここで一つ補足しておきたいのが、「本業の地盤がまだ固まっていない状態」での副業は、むしろ危険だということです。たとえば、Figmaの操作にまだ自信がない、ワイヤーフレームの構造が曖昧、配色のセンスに迷いがある……といった段階で副業を始めると、「不安なまま納品する」「フィードバックが怖い」「思ったほど単価が上がらない」といった、負のループに陥ることがあります。

副業で稼ぐことばかりに意識が向いてしまうと、「自分の強みを活かす」ではなく「こなす」ことが目的になりがちです。それは一見効率的に見えて、実はあなたの長期的な成長を妨げてしまいます。自分の強みを磨き、本業で自信を持って成果を出せるようになってから、副業に挑戦する方が、結果的に自分を消耗させることなく、安定した副収入にもつながるのです。

副業は“学びのフィールド”として捉えることで、収入以上の価値をもたらします。マーケティングを知りたければ、その周辺業務に関わってみる。UXリサーチに興味があるなら、インタビュー設計のプロジェクトに入ってみる。そうやって自分のキャリアを横に広げていくことで、結果的に市場価値が上がり、単価交渉もしやすくなります。

まずは、本業という「武器」をしっかりと磨くこと。その上で、副業を「学びの投資」として捉えること。これが、僕が提案する持続可能で豊かな働き方です。

副業は「現状のスキル✕学びたいスキル」で探す

副業をどう選ぶかは、あなたのキャリアに大きな影響を与えます。特に重要なのは、「自分が今持っているスキル」と「これから伸ばしたいスキル」の掛け算で考えることです。単に「できること」だけで副業を選ぶのではなく、「学びたいこと」をベースに、副業を“実践の学び場”に変えていく。これが副業を“投資”として使うコツです。

たとえば、あなたがWebデザイナーで、マーケティングに興味があるとします。このとき、「デザイナーとしての経験」を武器に、マーケティングチームの一員として関わる副業は非常に効果的です。Webサイトやバナー制作のスキルを活かして、LP改善やSNS施策に携われば、デザインの観点からマーケティングを学ぶことができます。

マーケティングのスキルレベルが1だったとしても、デザインのスキルが10あれば、掛け合わせで“5くらいの成果”は出せるものです。そして、その仕事の中で徐々にマーケ知識がついてくれば、スキルはさらに掛け算的に伸びていきます。

こうした副業の使い方は、本業にも非常に良い影響を与えます。マーケティング的な視点が身につけば、デザインをする際の目的設定やCTAの設計にも説得力が増します。言い換えれば、「言われた通り作るデザイナー」から、「意図を設計できるデザイナー」へと進化できるわけです。

僕自身の例を挙げると、「マネジメント力を身につけたい」と思ったのがきっかけで、2021年にMENTAというプラットフォームでデザインメンターとしての副業をスタートしました。最初は月額3,000円のプランから始め、手探りで進めていく中で、自分の言葉で教える難しさや、フィードバックの仕方など、実践を通じて多くを学びました。

そして、1年後には月額1万円のプランに移行。仕組み化や資料の改善、質問対応のテンプレート化などを進めることで、提供できる価値も大きくなっていきました。この経験は、そのまま本業にも反映されています。チームメンバーとの1on1やレビューの質が格段に上がったのは、副業で“教える力”を磨いたおかげです。

他にも、たとえば3Dを学ぶために、趣味で3Dプリンターを使ってフィギュア制作を始め、それを販売するようになったデザイナーがいます。毎日コツコツと作品をつくり、SNSで発信することで少しずつファンが増え、最終的には副収入にもつながっていったとのこと。制作と発信を組み合わせた好例です。

また、毎日タイポグラフィをデザインしてInstagramに投稿しているデザイナーもいます。タイポグラフィというニッチな領域でも、継続的なアウトプットによって「この人といえばこれ」という認知が高まり、実際にそこから依頼や仕事につながっているというケースもあります。

他にも:

  • UXリサーチを学びたくて、ユーザーインタビューの副業にチャレンジしたUIデザイナー

  • 英語を身につけたくて、海外のデザインチームと副業契約を結んだ人

  • Notion活用を学びたくて、社内マニュアル作成の副業をしていた人

このように、副業を「スキルの習得」と「実践」のセットにできれば、それ自体が強力なポートフォリオになります。ただアウトプットを並べるだけのポートフォリオではなく、「学びながら価値を出した過程」が語れるポートフォリオになるのです。

大事なのは、副業を「収入の手段」としてだけではなく、「成長の媒体」として捉えること。その視点があるかどうかで、取り組み方がまったく違ってきます。そして、その差は半年後、1年後、確実に“スキルの厚み”として表れます。

「自分の強みを活かせるか?」
「それが今後のキャリアにどうつながるか?」
「学びたいことにチャレンジできるか?」

これらの問いを副業の前に自分に投げかけてみてください。すべての副業に時間を投じる価値があるわけではありません。むしろ、限られた時間だからこそ、“未来につながる副業”を選ぶことが、賢い働き方なのです。

同じ作業を「仕組み化」する

スキルとスキルの掛け合わせは、個人の市場価値を一段引き上げる強力なレバレッジになります。単一の専門性ではなく、複数のスキルを横断できる人材は、プロジェクトの中で“翻訳者”のような役割を果たすことができ、非常に重宝されます。

たとえば以下のような組み合わせが挙げられます:

  • マーケティング × デザイン:ブランドの認知・訴求力を高めるため、データをもとにユーザーの心を動かすクリエイティブを設計・ディレクションできる。

  • プログラミング × デザイン:デザイン意図をそのまま実装に落とし込み、エンジニアとのコミュニケーションコストを最小化。開発スピードを高め、プロダクトの完成度も上がる。

  • プロジェクトマネジメント × デザイン:進行や優先順位の可視化、共通認識の調整にデザイン資料やプロトタイプを活用し、チーム全体の足並みを揃える。

こうした「スキルの掛け合わせ」を実現するには、習得に時間もエネルギーもかかります。特に副業という限られた時間の中で複数案件をこなすのは、物理的にも精神的にもハードです。ここでカギになるのが、仕組み化です。

仕組み化は副業の成長装置

「仕組み化」とは、繰り返し発生する作業を標準化し、再現可能なプロセスに落とし込むことです。スタートアップにおいても、「仕組み化」はスピードとスケーラビリティの要です。イレギュラーな作業のまま進めると、属人化が進み、成果の再現性もありません。

僕が50人以上のメンティーに継続してデザイン指導を行えているのも、「仕組み化」の力があってこそです。始めたばかりの頃は、10人でもキャパオーバーでした。でも、「同じことを何度も言っているな」と気づいたところから、徐々にコンテンツや対応方法を標準化していきました。

たとえば:

  • よくある質問のテンプレート化:チャットで何度も出る質問をNotionにまとめ、リンクを渡すだけで対応完了。

  • フィードバックの型をつくる:「Before / After」で見せる形式を定型にすることで、1件あたりの添削にかかる時間が大幅に短縮。

  • オンボーディングの自動化:最初のガイドや課題をステップメールで配信。やるべきことが明確な状態で関係性が始まる。

  • 進捗管理と履歴共有:誰がどの課題をどの時点で取り組んだかを記録し、次のステップを可視化。

「繰り返しの気づき」が仕組み化の種

重要なのは、仕組み化を特別なことだと考えないことです。副業をしている中で、「あ、これ前にも言ったな」「また同じ資料を送ってるな」といった瞬間があれば、それが仕組み化のサインです。

最初はメモでも構いません。気づいたことを小さくストックしていくことで、やがてそれは“ナレッジ”となり、“システム”になります。

また、仕組み化の副産物として、他者への委譲が可能になるという利点もあります。標準化されたプロセスがあれば、仲間や後輩、アシスタントと役割を分担できるようになります。つまり、仕組み化は時間の分身をつくる行為でもあるのです。

一度つくって終わりではない、仕組み化のアップデート

「仕組み化」は一度つくったら終わりではありません。むしろ、運用を続けていくうちに「このやり方だと限界が来るな」「もっとこうすれば効率的だな」といった改善のヒントが出てきます。

副業がスケールすれば、それに合わせて仕組みも柔軟に変える必要があります。僕も実際、半年ごとに仕組みを大幅に見直すタイミングを設けています。「古くなったテンプレートはないか?」「改善の余地があるフローはどこか?」という観点で、既存の型をアップデートしていきます。

このプロセス自体がすでに“経営視点”です。副業をただの“追加労働”から、“小さな事業”に進化させる一歩でもあります。

まとめ:副業の「生産性」を高めるには

副業は時間との勝負です。限られた時間で価値を提供し続けるには、自分自身の働き方に対しても設計図を持つ必要があります。

  • 「これは何度も繰り返しているな」

  • 「属人的な作業になっているな」

  • 「他の人でもできるようにしたいな」

そう思ったら、すぐに“仕組み化”を検討してみてください。それは、あなたの時間を未来に繋げる一つの資産になります。そして、副業の価値をさらに引き上げてくれるはずです。

結論

いい副業とは、単に収入を増やすための手段ではありません。それは、自分のキャリアやスキルセットを広げる“成長装置”であり、将来の選択肢を増やす“投資”でもあります。特にデザイナーのように専門性が高く、かつ変化の激しい職種においては、「学び」と「経験」の接点を意図的に設計することが、副業を持続可能にし、価値ある時間に変えていきます。

以下の3つの観点を持つだけで、副業の質は劇的に変わります。

1. 副業は、本業のための学びにつなげる

副業の目的が「収入を増やす」ことだけになってしまうと、時間と労力の切り売りになり、持続性がなくなります。そうではなく、「本業に還元できるか?」「自分の市場価値を高められるか?」という視点で選びましょう。副業で得た経験や知見が、本業にも良い波及効果を生むようになれば、自然とその活動は長く続けられるようになります。

2. 「現状のスキル × 学びたいスキル」で副業を探す

自分の“得意”を活かしながら“未知”に踏み込む。このバランスがある副業は、チャレンジと安心の両立ができる絶妙なステージです。得意分野だけでは成長が止まり、未知だけでは成果が出にくい。だからこそ、この掛け合わせで「できることを使いながら、新しい武器を身につける」副業こそ、最も効率のいい自己投資だと言えます。

3. 「仕組み化」で副業の効率と再現性を高める

副業を続ける中で「毎回同じような作業をしているな」と感じたら、それは仕組み化のサインです。作業をテンプレート化したり、ノウハウをナレッジ化したりすることで、時間あたりの価値提供がどんどん高まっていきます。仕組みは自分の負担を減らすだけでなく、他者に委譲したり、スケールしたりする土台にもなります。副業を単なる“労働”から“資産”に変える鍵が、この仕組み化なのです。

この3つの視点を持つことで、副業はただの「余った時間の埋め草」ではなく、自分自身の未来をつくる戦略的な活動になります。

副業は、本業の邪魔をするものではなく、本業を磨くための鏡。未来の自分を設計するための試行錯誤のフィールドです。

だからこそ、収入の多寡だけで判断せず、「この副業は、自分にとってどんな意味があるのか?」を常に問い続けてください。きっと、その先に見えてくる景色が変わっていくはずです。

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