不幸の前触れだと思っていた。あの悪夢は、幸せの準備だった
悪いことが続くと、未来まで暗く見える
悪いことが続くと、次もまた悪いことが起きる気がしてしまう。
一つうまくいかないことがある。
すると、なぜか二つ目もうまくいかない。
二つ目が続くと、
今度は三つ目まで来るような気がする。
「最近、なんか流れが悪いな」
そう思い始めると、目の前の出来事まで少し暗く見えてくる。
僕にも、そんな時期があった。
ちょうど仕事でうまくいかないことが続いていた。
大きな失敗をしたわけではない。
でも、小さなつまずきが重なって、気づけば心に疲れを感じていた。
体は動いている。
仕事にも行っている。
人とも普通に話している。
それでも、心の奥ではずっと息切れしていた。
毎朝、汗をかいて目が覚めた
その頃、僕は怖い夢をよく見ていた。
ある日は、大火事に巻き込まれる夢だった。
周りの建物は次々と炎に飲まれていく。
サイレンが鳴り響く中、
自分はただひたすら走って逃げていた。
また違う日には、ヘビに追いかけ回される夢を見た。
蛇は想像以上に動きが速く、必死で逃げても距離を詰めてくる。
危うく噛みつかれそうになった瞬間、パッと目が覚めた。
深い深い崖へ落ちていく夢を見た日もある。
目が覚めた時、
寝ていたはずなのに呼吸が少し荒くなっていた。
布団の中にいるのに、本当に走って逃げてきた後みたいだった。
そして、汗をかいていた。
「またか、、、」
そんな朝が続いた。
眠っていたはずなのに、まったく休めた感じがしない。
朝からすでに疲れている。
正直、あの頃の僕は思っていた。
「何か悪いことが起きる前触れなんじゃないか」
「心が限界を出しているサインなんじゃないか」
火事。
蛇。
崖。
どれも不吉にしか思えなかった。
悪夢の意味が変わった日
でも、ある日ふと夢の意味を調べてみた。
すると、意外なことを知った。
火事の夢も、蛇の夢も、
実はいい意味を持つらしい。
もちろん、
夢の意味がすべて正しいとは思っていない。
夢占いに人生の全てをかけるつもりもない。
それでも、その時の僕には、
その言葉が不思議なくらい心に入ってきた。
「あれ、不幸の前触れじゃないのかもしれない」
そう思った瞬間、少しだけ肩の力が抜けた。
それまでは、悪い夢を見るたびに
「また悪いことが起きるのかもしれない」
と思っていた。
でも、いい意味があると知ったとき逆に思えた。
「もしかして、いいことが起きる前兆なのかもしれない」
そう思うと、少しワクワクした。
受け取り方が変わった。
ただ、それだけ。
不幸のサインだと思っていたものが、
幸せの前触れかもしれないと思えた。
それだけで、見える景色が少し変わった。
不幸の連続は、幸せの準備だった
それから、
だんだんとやりたいことがうまくいくようになっていった。
急に人生が劇的に変わったわけではない。
すべての悩みが消えたわけでもない。
でも、少しずつ流れが変わった。
「また悪いことが起きるかも」ではなく、
「次はいいことが起きるかも」と思えるようになった。
この差は本当に大きかった。
同じ毎日でも、心の向きが変わるだけで、
見える景色は変わる。
あの時の悪夢も。
汗をかいて目覚めた朝も。
不安から逃げ回っていた時間も。
心の中で鳴っていたサイレンも。
全部が悪いものだったとは限らない。
心が何かを知らせてくれていたのかもしれない。
次の幸せを受け取るために、
少しずつ準備していたのかもしれない。
不幸の連続だと思っていた日々は、
幸せの準備だった。
もし今、あなたが苦しい時期の中にいるなら。
嫌なことばかり続いているように感じるなら。
それは本当に、不幸の前触れだろうか。
もしかしたら今は、
幸せがあなたを追いかけてくる前の時間なのかもしれない。
今見えている不安が、
未来の幸せに変わることもある。
怖かった夢が、
いつか希望の合図に変わることもある。
そう思えた時、
僕の毎日は少しずつ明るくなっていった。
