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🌹老子第5章|誰かのために生きすぎてしまう人へ|人生の午後の老子自習note

こんにちは。
人生の午後のアトリエ|花子です🌸

本日も読みに来てくださり、
ありがとうございます。

本日も、
人生の午後に響く逆説の知恵、
老子の言葉をご紹介します。

誰かのために
頑張りすぎてしまう時の、
老子の言葉です。

よかったら本日も
ゆるりとお付き合いくださいね☕


「ちゃんとしなきゃ」

「私が支えなきゃ」

そう思っているうちに、

気づけば、ずっと力が入っている時があります。

誰かのために。

場を守るために。

うまく回すために。

真面目な人ほど、

責任感のある人ほど、

自分を後回しにしてしまう。

でも、力を入れ続けることは、

想像以上に消耗します。

老子第五章は、

そんな私たちに、

少し肩の力を抜いてもいいのだと
語りかけてくれる章に
感じます。

原文
天地不仁、
以萬物為芻狗。
聖人不仁、
以百姓為芻狗。
天地之間、
其猶橐籥乎。
虛而不屈、
動而愈出。
多言數窮、
不如守中。

書き下し文
天地不仁、
万物をもって芻狗となす。
聖人不仁、
百姓をもって芻狗となす。
天地の間、
それなお橐籥(たくやく)のごときか。
虚(きょ)にして屈(つ)きず、
動きていよいよ出ず。
多言はしばしば窮す。
中(ちゅう)を守るにしかず。

現代語訳
天地は、
仁などという人間的な愛情は
持っていない。
天地が万物を扱う態度は、
虚心であり、
人々が祭祀のときに使う
藁で作った狗を扱うようだ。

(※芻狗は、祭祀の用に供せられる時は美しく飾られ
大切に扱われるが、一旦祭祀が終わると、
路傍に棄てられ、
通行人から踏みにじられ、
ついには草刈りに拾われて
たきつけにされてしまう。
人々は、別に芻狗を愛して
大切にするわけでも、
芻狗を憎むわけでもない。
使命を果たすために作り出され、
それが終われば元の世界に
引き戻されるだけなのだ。)

聖人もまた、
万人に対していわゆる
仁などという人間的な
愛情を抱いているわけでなく、
芻狗に対する時のような
虚心の態度で万民を扱う。

天地の間は、
まるで“ふいご”のように虚である。
その働きは尽きることがなく、
動けば動くほど、
万物がその間から生まれ出てくる。

饒舌はしばしば行き詰まる。
虚(虚言で無言)を守るにしくはない。

花子の解釈

この章を読んでいて思い出したのは、
『かたあしだちょうのエルフ』という絵本です。

私はこの絵本を
子どもの頃に読んだわけではなく、
大人になってから知りました。

主人公のエルフは、
大きくて強いダチョウです。

草原の子どもたちに慕われ、

危険が迫れば
体を張って守る存在でした。

ある日、
子どもたちを守るために戦い、
片足を失ってしまいます。

それまでのように
走ることもできなくなり、

仲間たちは
少しずつ離れていきます。

それでもエルフは誰かを責めません。

「こんなに尽くしたのに」
とも言いません。

ただ静かに、
その場所で生き続けます。

そして最後には、
再び子どもたちを
守るために力を振りしぼり、
命を終えます。

物語の中でエルフは、
一本の大きな木になります。

その木は動物たちに木陰を与え、
エルフがいなくなった後も、
みんなを支え続けるのです。

子どもの頃に読んでいたら、
「なんて優しいお話なんだろう」
と思ったかもしれません。

けれど人生の午後になった私は、
少し立ち止まってしまいました。

誰かのために生きることは尊い。

でも、自分のために生きることも、
同じくらい大切なのではないだろうか。

誰かに優しくしたからといって、
その優しさが
そのまま返ってくるとは限りません。

誰かのために尽くしたからといって、
感謝されるとも限りません。

それは少し寂しいことかも
しれません。

でもだからこそ、

私は自分の大切な時間やエネルギーを、
本当に力を注ぎたいと思える場所に、

本当に大切だと思える人に、
使いたいと思うのです。

人のために生きることと、
自分を大切にすること。
そのどちらかではなく、
その真ん中を探していくこと。

自分をすり減らして
与え続けるのではなく、
自分も満たしながら循環させて
いけるように。

そうすることで、
ふいごのように
エネルギーは
また新しい風となって、
誰かのもとへ届くのだと思います。

人のためにも生きる。

自分のためにも生きる。

その真ん中あたりを探しながら、

ゆっくり歩いていこうと思います。

本日も「誰かのために生きること」について
考えた日の人生の午後の記録を、
ここに書き留めておきます。

守るとは 自分も含む 夏木立

出典・参考文献

老子第5章

新釈漢文大系7 「老子 荘子 上」 明治書院
阿部吉雄 山本敏夫 市川安司 遠藤哲夫著

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