Claude Codeで問い合わせメールを自動分類する仕組み
問い合わせ対応は、返信の前に「仕分け」で詰まる
この内容はショート動画でも紹介しています。
https://youtube.com/shorts/76PmIIeXDDo
問い合わせメールが増えてくると、いちばん大変なのは文章を書くことだけではありません。
どれから返すべきか。どれは見積もり依頼なのか。どれはよくある質問で、どれは迷惑メールっぽいのか。
ここがぐちゃぐちゃなままだと、急ぎの連絡を見落としたり、あとで返そうと思ったメールが埋もれたりします。
そこで使えるのが、Claude Codeで「問い合わせメールを自動分類する仕組み」を作る方法です。
ポイントは、AIにいきなり全部を任せることではありません。まず分類の箱を決めて、ルールを書き、メール本文を読ませて、カテゴリ・優先度・返信のたたき台を出す。人間は最後に確認して送る。
この形にすると、メール対応は「山を前にして悩む作業」から「並んだ順に確認する作業」に変わります。

まずメールの種類を4つに分ける
最初にやることは、AIツールを起動することではなく、分類の箱を決めることです。
今回なら、まずはこの4つで十分です。
急ぎ。FAQ。見積もり。迷惑メール。
たとえば「今日中に返事がほしい」「予約を変更したい」「ログインできない」のような内容は急ぎに入れます。
「営業時間を知りたい」「料金を知りたい」「持ち物を知りたい」のように、過去の回答で対応できるものはFAQです。
「費用を教えてください」「法人で依頼したい」「見積書をください」は見積もり。
不自然な営業文、怪しいリンク、関係ない宣伝は迷惑メール候補です。
Claude Codeには、こういうルールを文章で渡します。
問い合わせメールを分類してください。
分類カテゴリ:
- 急ぎ: 24時間以内に人間が確認した方がよい内容
- FAQ: よくある質問としてテンプレ回答できる内容
- 見積もり: 料金、依頼、契約、発注に関する内容
- 迷惑メール: 関係ない営業、怪しいリンク、不自然な日本語を含む内容
出力:
1. カテゴリ
2. 優先度(高・中・低)
3. 判断理由
4. 返信のたたき台
不明な場合は無理に決めず「要確認」にしてください。ここで大事なのは、「不明な場合は要確認」と書くことです。
AIは何でも分類しようとします。だからこそ、判断があいまいなものを無理に振り分けない逃げ道を作っておきます。

Claude Codeでは「入力」と「判断」を分ける
実務で作るなら、仕組みを2つに分けると安定します。
1つ目は、メール本文を取り出す部分。
2つ目は、取り出した本文をAIで分類する部分です。
最初からGmail連携や自動返信まで全部作ろうとすると、どこで失敗したか分かりにくくなります。まずは小さく、手元のサンプルメールを分類するだけで始めるのがおすすめです。
たとえば `sample-mails.csv` のようなファイルを作り、次の列を入れます。
id,from,subject,body
1,customer@example.com,見積もりについて,法人研修をお願いした場合の費用を教えてください
2,user@example.com,ログインできません,今日の講座に入れず困っています
3,sales@example.com,ご提案,貴社の売上を10倍にする特別なサービスですそしてClaude Codeにこう頼みます。
このCSVを読み込み、各メールを分類するNode.jsスクリプトを作ってください。
やりたいこと:
- subject と body を読んでカテゴリを判定
- カテゴリ、優先度、判断理由、返信案をCSVで出力
- 迷ったものは「要確認」にする
- 実際に送信はしない最初は「送信しない」と明記してください。
問い合わせ対応で一番怖いのは、AIが勝手に間違った返信を送ってしまうことです。まずは分類と下書きまで。送信ボタンは人間が押す。この境界線を守るだけで、かなり安全に使えます。

出力はスマホで見やすい形にする
分類した結果は、見やすくなければ意味がありません。
おすすめは、次のような表にすることです。
優先度,カテゴリ,件名,判断理由,返信案,確認状態
高,急ぎ,ログインできません,講座参加に影響するため,ご連絡ありがとうございます...,未確認
中,見積もり,見積もりについて,料金確認の依頼,お問い合わせありがとうございます...,未確認
低,FAQ,営業時間について,テンプレ回答で対応可能,営業時間は...,未確認これをGoogleスプレッドシートに入れるだけでも、返す順番がかなり分かりやすくなります。
さらに実務で使うなら、優先度が高いものだけ上に並べる。迷惑メール候補は別シートに分ける。見積もり依頼だけ担当者に通知する。このあたりまでできると、日々のメール確認がかなり軽くなります。
Claude Codeへの依頼文は、こんな形で十分です。
分類結果を、スマホでも確認しやすいCSVにしてください。
列:
- 優先度
- カテゴリ
- 件名
- 判断理由
- 返信案
- 確認状態
優先度が高い順に並べてください。
返信案はそのまま送る前提ではなく、人間が直しやすい短めの下書きにしてください。AIに完璧な返事を書かせるより、人間が直しやすい下書きを作らせる方が実務では使いやすいです。
安全に使うための確認ポイント
メール分類の自動化では、便利さより先に守るルールを決めます。
まず、個人情報を必要以上にAIへ渡さないこと。名前、住所、電話番号、契約内容などが含まれる場合は、最初は伏せ字のサンプルで試してください。
次に、AIに自動送信させないこと。少なくとも運用初期は、返信案を作るところまでにします。
そして、分類ルールをあとから直せる形にしておくことです。
たとえば「急ぎ」の条件が広すぎると、全部が急ぎになってしまいます。逆に狭すぎると、大事なメールを見落とします。最初の1週間は、AIの分類結果を見ながらルールを少しずつ直すのが現実的です。
確認用の依頼文も用意しておくと便利です。
今回の分類結果を見直してください。
確認してほしいこと:
- 急ぎに入れるべきメールを見落としていないか
- 迷惑メールに大事な問い合わせが混ざっていないか
- 見積もり依頼の返信案が失礼になっていないか
- 判断理由が人間にも分かる説明になっているか
問題があれば、修正案を出してください。ここまでやると、AIは「勝手に返信する係」ではなく「仕分けと下書きを手伝う係」になります。
人間は最後に確認し、大事な返事に集中する。問い合わせ対応のAI化は、このくらいの距離感から始めるのがちょうどいいです。
もっと学びたい人へ
問い合わせメールの分類は、AI活用の入り口としてかなり実務向きです。
なぜなら、メール対応には「読む」「分ける」「優先順位をつける」「下書きを作る」という、AIが得意な作業がまとまっているからです。しかも最後は人間が確認するので、いきなり全自動にしなくても効果が出ます。
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この記事自体も、Ashuraで育てている発信ツール群の考え方を使って作っています。AIは、仕事を全部奪うものではなく、確認前の整理を任せられる相手として使うとかなり現実的です。
