後継者が決まっていないなら会社強制消滅〜江戸幕府から考える事業承継〜
こんにちは。
家康会計士の永井です。
唐突ですが、
もしも、現代の日本が、社長が亡くなった瞬間に会社が“強制消滅”するようなルールだったとしたら
どんなことが想像できますでしょうか?
まず困るのは、会社で働く人とその家族ですよね。
そして、取引先も困ります。下手したら連鎖倒産します。
会社の規模が大きければ大きいだけその影響は甚大です。
でも、
そんな世界が実はパラレルワールドではなかったというお話が今回です。
・ 江戸時代の藩制度
皆さんは、江戸時代というのが「藩」という単位で統治されていたことはご存知でしょうか。
江戸幕府が全国の大名に領地(藩)を分け与え、統治を任せる分権的な支配体制で、幕藩体制と呼ばれています、
時代によりますが、約300ほどの「藩」があり、各藩の統治を江戸幕府から任されているのが「藩主」でした。
▪️ 藩の基本構造

▪️ 大名の出自による分類(例外もありましたが、基本的には藩主は全員大名です)

ここで気になるのは、戦国時代の統治体制と何が違うの?というところかと思います。
戦国時代の大名と異なるのは、
戦国時代の大名は「領土を自力で支配」する存在であり、中央権力から任命されていたわけではない点です。
一方、江戸時代の大名(藩主)は、
・将軍(徳川家)から領地を預かり統治を任されている存在
・勝手に戦を起こしたり、独立政権を作ることはできない
という存在でした。
現代の会社と戦国時代・江戸時代の統治の比較をするならばこんな感じです。

・ 会社消滅
藩というのは、将軍から預かった領地であるという点がここでは重要です。
藩主は現代でいう会社みたいなものをその領地に立てて、
藩の統治をしている感じなわけです。
その上で、株主は社長じゃなくて、将軍という形ですね。
なので、将軍の判断で藩主は会社を取り上げられることがあるのです。
それはどういう時かというと、
たとえばで、
後継者を指名せずに藩主が亡くなった時です。
そう、
現代でいけば、会社の後継者を指名せずに社長が亡くなった時ということです。
このような形で藩主が亡くなると、「改易」となります。
改易は所領没収という重い罰です。つまり、会社取り上げです。
会社取り上げなら、会社自体は存続して、社長だけ変わるだけでしょ?
と思うかもしれませんが、
改易になると藩主が当然変わるだけでなく、
新しい藩主の部下に基本的には総入れ替えです。
なので、現代でいうならば、
社長として築いてきた会社が消滅するみたいなもんだということです。
部下たちも路頭に迷います。
ここで、タイトル回収というわけですね。
・ 改易の事例
後継者がいないことによる改易された事例としては、色々ありすぎて、ウィキペディア見た方が面白いです笑
後継者がいないで改易になるのは、無嗣改易と言います。
是非ウィキペディアもご参考に。
そんな中、ギリギリ改易を逃れたケースもあるので、紹介します。
【事例①】米沢藩 ~「主君ご存命」工作~
藩主の上杉綱憲が急死した時に後継者が決まっておらず、家臣たちは急ぎ養子の手配を試みるのですが、正式な届出には時間が必要だったため、家臣たちはしばらくの間、「藩主はまだ生きている」と偽装。
養子縁組が成立してから「逝去した」と届け出ることで、幕府からの改易を回避したというもの。
(バレなきゃなんでもありですね・・・)
【事例②】鯖江藩 ~切腹覚悟の家老嘆願~
藩主が急死し、跡継ぎが不在という改易の危機に対して、家老が単身で江戸に上り、幕府老中に切腹覚悟で嘆願!
「家中に内紛もなく、民も安泰であること」を理由に、幕府に存続を認めさせることに成功(ただし領地は一部減封(石高減少)という形で落着)。
持つべきは良い社員ですね!
・ まとめ
今回、何が言いたいかというと、
社長!
後継者をちゃんと作りましょう。
ということです。
ただ、
しっかりわかっております。
社長の言いたいこと。
多くの場合は、
中小企業の社長が高齢になってきているのに事業承継を考えられない原因は、社長自身が会社の主要な価値になってしまっているからだと思います。
なので自身がいなくなった後の会社が想像できない。
だから手をつけられない。
そんな悩みがあるかと思います。
その解決策はございます。
ヒントは、経営理念ですが、
それだけでは足りません。
社長自身でも、社長に耳打ちしたい素敵な社員の方でも、
解決策を知りたいなと思った方、
ちょっとなんでもいいから私とお話をしたい方、
是非一度、無料相談にお申し込みいただければ幸いです。
それでは、次回は6月7日にお送り予定です。
経営にご武運を。
経営理念
働く人の幸せと企業価値の創造が
両立する体制の構築支援をとおして、
社会を明るく元気にする

