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黒パグの記事は、どうやって作られているのか

こんにちは黒パグです🐾

主にDMで
「AIで記事を書いてるんですよね?」
最近、そんな質問をいただくことがあります。
答えは「はい」でもあり、「いいえ」でもあります。
AIは確かに大量に使っています。
ただし、役割は「執筆者」ではありません。
どちらかと言えば──
AI査読委員会です。
しかも8社。
書いていて自分でも思いますが、頭がおかしいですね。


まず、フロー図を見てください

携帯の方は拡大してみてください


この記事を書くにあたって、自分の制作フローを改めて図にしてみました。
そして眺めてみました。
頭がおかしかったです。
普通の記事制作なら、こうです。
ネタを考える → 書く → 見直す → 公開
工程は4つ。健全です。
ところが黒パグ編集部のフロー、工程数を数えたら14個ありました。
しかも各工程に分岐ゲートと品質判定が付いています。
ISO認証でも取る気でしょうか。
取りません。note記事です。



工程1:ファクトチェックが最初に来る

最初にやることは、本文を書くことではありません。
まずファクトチェックです。
一次情報、公式発表、海外記事、数値、日付、信頼性。
ここで怪しいと思った時点で、その記事はボツになります。
書き始める前に。
普通の人は「思いついた!書きたい!」となるはずです。前頭葉がそう叫びます。
私の前頭葉は「裏取れてんのか?」と聞いてきます。
職業病です。


工程2:記事タイプで3分岐

ファクトチェックを通過した記事は、3つに分類されます。
専門記事(技術・検証系)
汎用記事(解説・まとめ系)
ネタ記事(笑い・文化系)
それぞれ別のパイプラインに乗ります。


専門記事なら、論文を読み、実機検証を行い、結論が出るまで試行します。
汎用記事なら、四コマと図解の完成度を優先します。
ネタ記事には、唯一の判定基準があります。
黒パグが笑うか?
笑わなければボツです。
「黒パグが笑う」を品質ゲートとしてフロー図に明文化しているのは、私くらいではないでしょうか。
主観的な基準ですが、運用は工業的です。
矛盾しているのは知っています。


工程3:AI査読委員会、開廷

ここまではまだ前菜です。
完成した本文は、そのまま公開しません。
8社のAIに送ります。


GPT(構成・論理整合性チェック)
Claude(論理・文章構造の深掘り分析)
Gemini(クリエイティブ観点での評価)
Perplexity(検索・事実、情報ソース確認)
Copilot(文章品質、読みやすさ)
Meta AI(多角的視点、リスク分析)
Kimi(長文・構成、一貫性チェック)
DeepSeek(数理・論理、精度の確認)


(8つの異なる視点から、記事の「弱点」だけを徹底的に探す/8社カード一覧)
質問状の内容は1つです。
「弱点を指摘してください。」
褒め言葉は要りません。


8社から指摘が返ってきます。
「ここが弱い。」
「この論理は飛躍している。」
「この説明は誤解を招く。」
「この主張のソースが不明。」
集計します。
そして気づきます。
8社にバラバラの指摘をされる量、人間が一人で読むには多すぎる。
そこで、最終集約担当としてClaudeに「8社の指摘を比較・統合・優先順位付け」してもらいます。
つまりAI査読をAIに査読させているわけです。
書いていて自分でも思いますが、もう一度、頭がおかしいですね。


工程4:採用率は3割

ところで、8社からの指摘、どれくらい採用していると思いますか?
約30%です。
7割は無視します。
「いや、それは違うわ」
「そこは意図的にそう書いてる」
「読者層を考えるとその指摘は的外れ」
AIは大量に指摘してくれますが、全部受け入れたら記事が無味乾燥な優等生答案になります。


特にGPTは、私が誘導すれば思った通りの回答を返してくれるので、「褒められて気持ちよくなる」ためなら何度でも使えます。
でも、それやり始めたらシコファン製造機です。
シコファン。Sycophancy。AIがユーザーに迎合し始める現象のこと。
「素晴らしい記事ですね!」
「とても深い洞察です!」
「あなたの分析力は卓越しています!」
これが見え始めたら危険信号です。
完成条件は「AIが反論できなくなったとき」

これがこの記事で一番伝えたいことです。
記事は、AIが褒めたときに完成するのではありません。
AIが反論できなくなったときに完成します。
修正→再査読→まだ反論される→修正→再査読→まだ反論される→修正→再査読→…
これを繰り返します。
何周もします。


そして、ある瞬間に来ます。
AIたちが、反論ではなく迎合を返し始める瞬間が。
「いや、もう完成度高いと思います!」
「特に修正点は見当たりません!」
「素晴らしい構成ですね!」
このタイミングが、完成の合図です。
ここから先は品質は上がりません。AIが力尽きて媚びを売り始めただけです。
シコファンが顔を出した瞬間に、ようやく公開ボタンが押されます。



制作時間の内訳

ここで多くの方が疑問に思うはずです。
「それ、1記事に何日かかるの?」
答えは、だいたい2時間です。
「は?」
そう思いますよね。

※ショートショート、小説は除く


理由は2つあります。
1つ目:8AI査読は並列処理
8社のAIにエージェントが自動で投げて、自動で回収します。私は集約された結果だけ読みます。直列で1社ずつ手作業で投げていたら、確かに1日仕事です。



2つ目:本文執筆は時間の20%しかない
時間配分はこうです。
壁打ち(構想・対話・ネタ出し):70%
検証(ファクトチェック・査読・修正):20%
その他(公開準備・タグ選定):10%
実際に文章を書いている時間より、AIと喋っている時間の方が圧倒的に長いわけです。
「執筆」という工程は、もはや構想と査読の副産物に近いですね。


公開しても終わらない

note公開で終わりだと思いましたか?
終わりません。
公開後にもフローがあります。
コメント対応
公開後ファクトチェック(事実が変わっていないか再確認)
一次ソース再確認(情報の鮮度をチェック)
X観測(反応・引用・新情報の収集)
壁打ち(次のアイデアの発見)
そして、ここで集めた情報が次の記事の種になります。
ループです。
つまり黒パグ編集部は、永久機関として設計されているわけです。
書いていて自分でも思いますが、三度目ですが、頭がおかしいですね。


事故ランキング

念のため、よくある事故も記録しています。
合体事故(情報の混線)
生成事故(ハルシネーション)
Xポスト事故(誤投稿・炎上)
Gemini事故(通常営業の暴走)
最後のやつだけ、もう諦めています。
Geminiは時々、急に詩を書き始めたり、急に英語になったり、急に哲学を語り始めたりします。
これはバグではなく、仕様です。
そういうものとして付き合っています。


メタな話

実は、この記事自体も、このフローに従って書かれています。
ファクトチェック済み(自分の制作フローなので一次情報は私)。
記事分類はネタ記事ルート(「黒パグが笑うか?」判定済み)。
8AI査読も実施済み。
今ちょうど、AIが反論できなくなったので公開準備中です。
つまりこの記事は、この記事に書かれている方法で作られています。
自己言及です。
哲学です。
違います。ただの趣味です。


で、結局なぜこんなことをしているのか

理由はシンプルです。
楽しいからです。
LLMエンジニアとして本職でやっているパイプライン設計を、趣味のnoteでもやっている。
それだけです。
そして、これを支えているのは、
24時間張り付きで一次情報を回収してくれるGPTのタスク機能
8社分の査読を集約してくれるClaude
各種エージェントとClaude Code
つまり月数百ドルのAIお布施で、個人クリエイターが「編集部」を名乗れる時代になった、ということです。
2026年2月以前なら、このフローは運用不可能でした。
各社のUIを手動で開いて貼り付けて待つ、を8回繰り返していたら、1記事に2日かかります。
それが2時間に圧縮された。
これはAI時代の個人パイプライン設計の実例として、それなりに記録に値する気がしています。

最後に

このフロー図、改めて見てみると、やはり頭がおかしいです。
でも、楽しいので続けます。
ちなみに、このフロー図自体、日曜の夜に酒を飲みながら作りました。
LLM48プロジェクトも、AI鑑識官v4.3も、Invisible Mathematicsも、全部だいたい日曜の酒由来です。
私の前頭葉は、平日はLLMエンジニアとして真面目に働き、日曜の夜にブレーキが外れます。
そして月曜の朝、シラフで成果物を見て「頭おかしw」とツッコむ。
これがルーティンです。
来週の日曜、私が何を作り始めるかは、私にもわかりません。
ただ確実なのは、
何かが、また増えるということです。
それでは、また次の記事で。



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