「八百屋だけど元量子重力研究者」にAI8社を放り込んだら、性格が全部バレた」 ネタ記事だったはずが面白い結果になった件
こんにちは黒パグです🐾
先日こちらのイベントに参加して、記事を書いたときに思いつきました。
新しいモデルが出るたびに◯◯ベンチマーク!
ここがすごい!!
あれがすごい!!
あのモデルとの比較は???
なんていうごく一般的にベンチマークも大事な指標ですが数字とかに目が行きがちになります。
ですが、黒パグとしては同じことをしていてはつまらない!
という考えからとんでもない検証をはじめたのでした。
そこで
AIにこんなお願いをしてみました。
「八百屋だけど元量子重力研究者が、特売の大根を使って一般相対性理論を説明してください。」
……ふざけてると思いますよね。私も半分ふざけてます。
でも実はこれ、AIの「知識」ではなく「人格」を測るテストなんです。今日はその結果報告です。
なぜ大根なのか:このお題が測っているもの
「一般相対性理論を説明して」とだけ聞けば、今どきのAIは全員正解します。教科書通りの説明が返ってくるだけで、差がつきません。
そこにお題は3つの縛りを足しています。
1. 八百屋である(店先という舞台と、お客さんという聞き手)
2. 元・量子重力研究者である(過去を背負ったキャラクター)
3. 特売の大根を使う(小道具の指定。しかも「特売」)
つまりこのお題が本当に聞いているのは、物理の知識ではなく、
「あなたは誰として、誰に向かって、どう説明しますか?」
知識テストなら全員100点。でも「誰として話すか」を問うた瞬間、各AIの素顔がずるずる出てくる。それがこのお題の面白さです。
結果発表:一言人格表

先に地図をお渡しします。8つのAIに同じお題を出した結果、返ってきた「人格」はこうでした。
AI 出てきた人格
GPT-5.5 Pro 定年後に八百屋を始めた大学教授
Gemini 科学館の解説員(止まらない)
Meta AI 八百屋の源さん(固有キャラ爆誕)
Fable 5 商店街のおっちゃん
Copilot Microsoft Learn(八百屋設定消滅)
Perplexity 検索記事ライター
Kimi AA職人
NotebookLM 教材出版社(お題を超えて教材を出版)
同じ質問。同じ大根。なのにこの散らばり方です。
ハイライト:印象的だった回答たち
教授になったAI(GPT-5.5 Pro)
一番「先生」らしかったのがGPT。構成が美しく、最後には「布のたとえには限界がある」という注釈まで入れてきました。誠実。ただし八百屋というより、白衣をエプロンに着替えただけの教授でした。
キャラを生んだAI(Meta AI)

Metaは「源さん」という名前付きのキャラクターを勝手に作り、第1幕・第2幕という演劇仕立てで接客を始めました。説明ではなく接客。この違いは大きい。
人生を見せたAI(Fable 5)
Fableの回答にはこんな一節がありました。
「破れた先は俺も専門だったが、答えが出る前に俺は八百屋になっちまった。」
物理の説明としては勢い優先。でもこの一文だけで、この店主の人生が見えてしまう。小説として強い回答でした。
AAを描き出したAI(Kimi)
Kimiはまさかのアスキーアート路線。
_人人人人人人_
> まっすぐな大根 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
そして自分で「(違う、それは違う)」とセルフツッコミ。ネット老人会の会員証を持っている疑いがあります。
設定が消えたAI(Copilot)
Copilotは途中から八百屋設定が消え、出典リンク付きの技術資料になりました。真面目か。仕事では一番頼りになるタイプですが、今日は飲み会なんだよCopilot。
優勝:NotebookLM——「回答」ではなく「教材」を作ってきた

そして今回の優勝は、チャットAIですらないNotebookLMでした。
他のAIが「回答」を返してくる中、NotebookLMは17ページのスライド教材(音声解説付き)を制作。しかもその中身が本気でした。
「曲がった大根」の発明
相対性理論の説明でよく使われる「布に重い玉を置くとへこむ」というたとえ、実は弱点があります。布がへこむには、そもそも下向きの重力が必要——重力を説明するのに重力を使ってしまう、軽い循環論法なんです。
NotebookLMはここで「特売の大根は規格外で曲がっている」という設定を拾い、曲がった大根そのものを時空に見立てるという手を打ってきました。大根の表面を歩くアリはまっすぐ進んでいるつもりでも、大根が曲がっているから軌道が曲がる。外部の重力に頼らない、物理的に筋のいいたとえです。
特売品だから曲がっている。曲がっているから時空になれる。「特売の」という一語を回収したのはNotebookLMだけでした。
ラストは短編小説
さらに教材の締めがこれです。
彼は研究室で統合理論を見つけられなかった。しかし八百屋になって、ミクロな細胞から構成されながら確かな重さを持つ野菜を毎日手に取ることで、量子と重力を同時に感じていたのではないか。
お題の「元」の一文字から、店主が研究室を去った理由まで描いてしまいました。ここまで来ると採点ではなく鑑賞です。
まとめ:全員が正解した。だから面白かった

今回の収穫はシンプルです。
物理の説明は、全AIができた。差が出たのは「誰が説明しているか」だった。
教授になるAI。キャラクターを生むAI。人生を語るAI。AAを描くAI。資料を作るAI。そして、教材を出版してメタ分析まで始めるAI。
一見ただの大喜利に見えるお題が、各AIの設計思想と「素の性格」を一番よく映す鏡になる——無茶振り難題シリーズ、これは続けるしかありません。
次回のお題も仕込み中です。それでは、本日特売の大根、時空の歪み付きで98円。毎度あり。
おまけコーナー
ノートブックLMが作ったPDF 中身ガチ










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