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sakuramochi925
食べたくなる「わたしは、このラ-メン」
たぶんあなたは、
「有名だから美味しい」って言われるラーメンに、どこか疲れている。
福島のラーメンといえば喜多方。
そう刷り込まれてきたし、実際に美味しい。
でも私は、白河派だ。
はじめて「とら食堂」のラーメンを食べたとき、
正直、衝撃だった。
派手さはないのに、
それまで食べてきたラーメンと、まるで別物だったから。
澄んだ醤油のスープ。
力強いのに、やさしい。
手打ちの縮れ麺が、
「ちゃんとここにいるよ」と言うみたいに、
スープを連れてくる。

「こんなラーメンがあったのか」
そう思うと同時に、
「なんで今まで知らなかったんだろう」
とも思った。
あとから知った。
福島には、ラーメンの文化が二つある。
喜多方と、白河。
同じ県なのに、成り立ちも、麺も、
スープも違う。
私が心を掴まれたのは、
間違いなく白河ラーメンだった。
でも、そう何度も福島に行けるわけじゃない。
行けたとしても、
行列に並んで食べられるかどうかは運次第。
そんなとき、
出張でよく通っていた宇都宮に、
とら食堂系の店ができたと聞いた。
「みうら」という店だった。

期待半分、不安半分で食べた一杯は、
ちゃんと、あの白河だった。
スープをひと口飲んで、
「ああ、これだ」と思った。
遠くまで行かなくても、
あの味にまた会えたことが、
ただ嬉しかった。
白河ラーメンは、派手じゃない。
でも、一度ちゃんと向き合うと、
忘れられなくなる。
もしあなたが、
静かに「これは好きだ」と言えるものを
大事にしたい人なら、
きっと白河ラーメンは合う。
たぶん私はこれからも、
ラーメンの話になると、
少しだけ声を落として、
「白河派です」と言い続ける。
