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学級通信を書こうとして、30分かたまった話。

「今月のクラスの様子を伝える」

そうメモに書いてあった。でも書けなかった。

ノートを開いて、タイトルを書こうとして、止まった。「今月」という言葉の前で、30分かたまった。


学級通信が苦手だ。

ずっとそうだった。「書かなければいけない」とはわかっている。でも「何を書くか」のところで毎回つまずく。

行事の報告、子どもの様子、保護者へのお知らせ——それぞれの「素材」はある。でもそれをどう並べるか、何を「メイン」にするか、どんな言葉で始めるか。そこが決まらなくて、白紙のまま時間が過ぎる。


今年度、ある月にAIに相談してみた。

たまっていた素材を、箇条書きで貼り付けた。遠足でのひとこまのこと、発言が増えてきた子のこと、まだ書くことに時間がかかっている子が多いこと。とりあえず思いつくまま並べた。

「この中から、学級通信の書き出しを考えるとしたら、どこから入りますか?」と聞いた。「書いてください」ではなく、「どこから入りますか?」という聞き方にした。


返ってきた答えに、少し驚いた。

「遠足のひとこまから入る書き出しが、読者(保護者)にとって一番イメージしやすいと思います。日常の変化より、具体的な場面の方が入りやすい」

それだけだった。書き直しも、提案も、何もなかった。

でも、その一文で「あ、そうか」と思った。わたしは「何が重要か」を考えすぎていて、「読む人が何をイメージしやすいか」を考えていなかった。


遠足の話から書き始めた。

班に分かれて昼ごはんを食べていたとき、ひとりで弁当を開けていた子に声をかけた子がいた話。その15秒くらいの場面を、書いた。

書き始めたら、止まらなかった。

30分かたまっていたのが、15分で書き終わった。


AIが書いてくれたわけじゃない。「どこから入るか」のヒントをもらっただけだ。

でもそのヒントが、ずっと自分でやろうとして見つからなかったものだった。「何を書くか」ではなく「どこから入るか」という問いの立て方が、わたしには足りなかった。


保護者から、その号について感想をもらった。

「遠足のお昼のくだり、うちの子から聞いていたんですが、先生の目から見るとこういう場面だったんですね」と言われた。

子どもが家で話していたことと、わたしが見ていた場面が、ひとつにつながった。そういう感想が来たのは、久しぶりだった。


「どこから入るか」がわかると、書ける。

それだけのことだった。でもずっとわからなかった。

AIに聞いたことで、「なぜいつも止まるのか」が少し見えた気がしている。「何を書くか」より前に、「誰が読んで、何をイメージするか」を先に考える。その順番が変わると、書き始めが変わる🐱


  • 本記事は筆者の実践をもとに執筆しています。学級通信の形式・頻度等については各学校の規定に従ってください。


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