「病院の薬は強いから避けたいんです」――その言葉に「赤信号」#8
「できれば、市販薬で済ませたくて。病院の薬って強いじゃないですか」
お話をしていて、そう言われることがあります。
気持ちはよく分かるんですよね。
できるだけ軽く済ませたい。身体への負担も少なそうな方がいい。
でも私は、その“強い”という言葉に少し引っかかりを感じます。
「強い薬」とは何か
「病院の薬は強い。」
これはよく耳にします。そんな印象もありますよね。
でも、実は少しだけ曖昧なんです。
薬の『強さ』とは、
効果の強さ
副作用の出やすさ
作用の仕組み
使う目的
いろんな意味が混ざって、
『強い』に分類されるものがあるといった感じです。
本当は「強さ」ではなく「適切さ」
薬剤師が見ているのは、その薬が強いか弱いかではないんです。
「その人に本当に合っているか」
今の症状に合っているか
必要な効果が得られるか
リスクとバランスが取れているか
ここ辺りを一番大事なポイントと考えている人が多いと思います。
市販薬が優しい、とは限らない
市販薬は手に取りやすい分、
「やさしい」「軽い」という印象を持たれやすいと思います。
でも実際には、
しっかり効く成分が入っている。
そして、自己判断で使う前提になっています。
セルフメディケーションってやつですね。
つまり、
市販薬=安全
病院の薬=強くて危険
という単純な話ではないと言えるのではないでしょうか。
避けたい気持ちの奥にあるもの
「強いから避けたい」
その言葉の奥には、
副作用が怖い
依存が不安
なんとなく抵抗がある
そんな気持ちがあるのではないかなと考えます。
それ自体は、とても自然なことですよね。
だからこそ必要なこと
大事なのは、
避けることではなく、理解すること。
なぜその薬が選ばれているのか
どんな効果が期待されているのか
どんなリスクがあるのか
それが分かれば、必要以上に怖がることも、
逆に軽く見ることもなくなるのではないでしょうか。
市販薬で済ませるか、医療に進むか
これは、どちらが正しいという話ではありません。
ただ、
「なんとなく」で避けると、本来必要だった選択を逃すことがある。
と、知っていて欲しいなというお話です。
薬剤師が止まる理由
「病院の薬は強いから」
その一言を聞いたとき、われわれ薬剤師は少しだけ立ち止まるでしょう。
その『イメージ』が、
その人にとって一番いい選択を遠ざけていないかを確認するために。
薬は、強いか弱いかではなく、
その人に合っているかどうかで選ばれるもの。
今日のまとめとしては、こんな感じになるでしょうか。
たまに真面目なことを書いていると、
ちょっと背中がむずがゆくなりますね。
次に赤信号が点くのは、
「家にあったので、とりあえず使いました。」と言われたとき。
次回もお時間あるときのお目汚しに活用ください♪
