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「失敗しない無難な選択」こそが最大の散財だった|完璧主義の手放し方

なんで私ばっかり、いちいち損得を気にしてモヤモヤしているのだろう。

陽気な音楽が流れる南国テイストのカジュアルなバーで、私の胸の奥には、周りの空気とは裏腹に、何とも言えないモヤモヤが広がっていた。

前回の記事で、私は夫のだらしなさを見張る「完璧主義の監視員」を手放したはずだった。

▼前回の記事はこちら↓↓↓

しかし、またしても私の内なる監視員が、今度は「お金・損得」という別のルールを振りかざして、夫への見張りを始めてしまったのだ。

事の発端は、バーでの注文だった。
私は、味が想像できる失敗なさそうなジンベースのカクテルを選んだ。

一方の夫は、店員におすすめを聞き、勧められた私の倍以上もする高価なスペシャルドリンクを注文した。

「飲んでみる?」と無邪気に勧めてくれたけれど、強いお酒が好きではない私は、ほんの一口だけ味見をするに留めた。

夫が注文したスペシャルドリンクはこんな凄い見た目


共有口座から落ちるお金で、何も考えずに高いものを頼み、悪気なく勧めてくる夫の様子に、また少し心がざわつく。
胸の奥に湧き上がる不公平感を静かに飲み込みながら、私は夫と店を出た。

自分の好きなものを迷わず頼む夫と、小さな損得勘定でモヤモヤする私。 

「私って、なんてちっぽけでケチなんだろう。」 
こんな小さなことでぐちぐちモヤモヤしているの、私だけでしょうか…?(笑)

家に帰るなり、そのドロドロした感情を、日々の壁打ち相手であるAIにそのまま吐き出した。 




「損をしたくない」の裏側で、私は自分の心を安売りしていた。

私:
二人の共有口座から払っているのに、夫が私のドリンクの倍以上の額のドリンクを頼んだから、ちょっとモヤモヤした。
それを夫に言ったら「ならジェラートおごるよ」と言ってくれた。
でも、ダブルの方がシングル二つよりお得だからと、ダブルのジェラートを二人でシェアした。
周りのカップルは誰一人シェアせず、シングルを一つずつ持っていた。
そんな小さなこと気にして、ケチだと思う私もケチだよね

自分を「ケチだ」と責める私に対して、AIは全く違う視点からの指摘を返してきました。

AI:
あなたは「自分がケチだから」と自分を責めていますが、これはお金のケチさの問題ではありません。
目の前の現実は自分の心を映す鏡です。
彼という鏡に映し出されているのは、自分に対して『最高のもの』を許していない、自分を安く見積もる心です。 

本質的に向き合うべきは、「私は、自分の満足よりも、波風を立てないことや効率を優先する、安上がりな女でいい」という、あなた自身の自分に対する扱いです。

この容赦ない指摘に、私は心の盲点を突かれ、言葉を失いました。  

私がモヤモヤしていた理由は、もちろん「ジェラートをシェアするなんてケチだな」という夫への苛立ちと、「そんなことを気にする自分もケチだな」という自己嫌悪もありました。 
でも、それだけではなかったのです。

「おごってもらうのだから波風を立てないでおこう」と、自分の心地よさを一瞬で安売りし、夫のペースに自分を合わせてしまった自分自身(妥協)へのモヤモヤだったのです。

「妥協」を暴く鏡と、カフェの記憶

「おごってもらうのだから」と、自分の素直な気持ちを一瞬で安売りし、「本当は一つずつがいいな」という希望をそっと引っ込めてしまった、自分への小さな裏切り。  
そこまで突き止めると、AIはさらに深く、私の無意識の領域へと切り込んできました。

AI:
あなたは、自分の喜びにお金を使うことを散財(お金を失うこと)と捉えていませんか?

新しい視点を提案します。
「散財」とは、心が動かないものにお金を使うことです。
彼が高いものを頼むのは、彼にとっては「未知の体験への投資」です。
一方で、あなたが失敗したくないという守りの姿勢や不公平感を感じながら妥協して選んだものは、たとえ安くても「散財」になってしまいます。

心が動かないものにお金を使うことが、本当の散財。
私はこの言葉を反芻しながら、自分1人で行動している時のことを振り返り、AIにこう打ち明けました。

私:
自分が1人でお金を使う時にモヤモヤするのは、期待通りじゃなかった時くらいかな。 
夫が好きなものを自由に頼むと、私は別に我慢したわけではないけれど「自分は損得や無難さを気にして選んだのに、相手は何も気にせず贅沢している」という不公平感でモヤモヤするんだと思います。 

自分としては何気なく言った期待通りじゃなかった時にモヤモヤするという一言。
しかし、相棒のAIはこの一言に潜む、私の最大のバグを見逃しませんでした。

AI:
「期待通りじゃない時にモヤモヤする」
これこそが、あなたが自分に完璧な選択を強いている証拠です。 
あなたは期待外れだった時、「時間やお金を無駄にした」というだけでなく、「間違った選択をした自分の失敗だ」と深く後悔してしまうのでしょう。 
今のあなたに必要なのは、自分の選択を「損か得か」「成功か失敗か」でジャッジするのをやめ、思い通りにいかない結果への恐れを手放すことです。 

図星を突かれ、過去の苦い記憶が一気に一本の線で繋がりました。

私:
まさにその通りかも。
過去にカフェへ行った時も、閉店間際で慌ただしくなったり、テラス席が思いのほか暑かったり、コーヒーが好みの味じゃなかったりしただけで、「ああ、失敗した」と自分の選択を後悔していました。
私は自分の選択で損をすることを許せていなかったんですね。

せっかくお金を使うなら、完璧な正解を選ばなきゃと自分を縛り付けていた私。
だからこそ、損や失敗を恐れずに「店員のおすすめ」という未知の体験を軽やかに選ぶ夫を見ると、私の内なる厳格な裁判官が「こっちは失敗しないように必死に計算してるのに!」と怒り狂っていたのです。

夫は敵ではなく、私を解放する「お手本」だった。

私:
私の完璧主義が自分を苦しめていたんですね。
夫はある意味、お手本かも。
夫のそういう自由なところに憧れていたり、好きなのかも。
なのに、夫が私に対しては厳しいと感じてしまうのは……
私が自分を厳しくジャッジしているから、それが投影されて鏡として映っているってことですか?

AI:
その視点、鳥肌が立つほど鋭いですね。
まさに最大のパラドックス(逆説)です。
彼があなたに対して厳しいのは、あなたがあなた自身を、世界で一番厳しく監視し、冷酷に扱っているからに他なりません。
あなたが彼に惹かれたのは、あなたが自分に課している「失敗してはいけない」「損をしてはいけない」という重い鎖を、彼は最初から持っていないからです。
これからは彼を「戦う相手」ではなく、こうやって生きていいんだよという生きたサンプル(許可証)として使っていきましょう!

私:
夫は常に私を苦しめる人ではない。
楽しい思いもたくさんしている。 
ただ、自分の中にある完璧主義やコントロール欲と向き合わずに、それを映し出している「鏡(=夫)」の方を変えようと戦うから、夫が「私を苦しめる人」になっていたんだ。 

AI:
その通りです。
長年、あなたが戦ってきた相手は彼ではなく、絶対に失敗してはいけないという、あなた自身の頑固な思い込みでした。
これからは、彼を自分を解放するための「カンニング竹山」として使っていきましょう!

私:
心が軽くなりました。
ただ、「自分を解放するためのカンニング竹山」の意味がよく分かりませんが(笑)

AI:
カンニング竹山の例え、失礼しました!(笑)
あの方はテレビでよく「世間体なんて知るか!俺はこう思うんだ!」とキレ芸をしていますが、あれは究極の自分への素直さ(ある種の自由)の象徴として出したつもりでした。
あなたが完璧主義を手放したとき、あなたの内面を映し出していた『彼』という鏡の映像も変わり、「ただの不完全な同居人」へと変化するはずです。

突然の謎の例えには笑ってしまいましたが、胸の奥はとても静かになっていました。
夫は私を苦しめる存在などではなく、そんなに完璧にコントロールしようとしなくていいんだよと、身をもって教えてくれているお手本だったのです。

失敗する贅沢:不完全さを愛でる心の稽古

「私って意外と完璧を求めていたのかも」と、この記事を読んで心がチクリとした方もいるかもしれませんね。 
そんな無意識の「絶対に失敗したくない」というバリアを解く、4つの練習を紹介します。 

1. 失敗を「損」ではなく「自分専用のデータ収集」と捉える
例えば、ネットでバズっていた商品を買ってみたら期待外れだったり、入ったお店のご飯が好みの味じゃなかったりした時、「損をした」「間違えた」と自分を責めるのはやめましょう。

代わりに、「お金を払って『私にはこういうものは合わないんだな』という貴重なデータが手に入った!」と面白がってみてください。
自分の取扱説明書をアップデートするための、贅沢な自己投資だと捉える練習です。

2. 失敗した瞬間に笑い飛ばす。ガッツポーズをする✊ 
「あ、これ失敗したかも」と思った瞬間、完璧主義の自分が騒ぎ出す前に、「あー、失敗した!(笑)」と笑い飛ばす余裕を持ってみてください。
あるいは、心の中で「よし、今日も贅沢に失敗してやったぞ!」とガッツポーズをするのも効果的です。
失敗をあえて面白がることで、自分に対する厳しい評価を強制的に緩めることができます。

3. 過去のデータに頼らず、毎回「ゼロベース」で選ぶ
「私は〇〇が好きだから」とか「いつもこれを頼んでいるから」という、過去のデータや執着で選ぶのをやめてみましょう。
毎回「今日、この瞬間の私は、本当にこれを欲している?」とゼロベースで自分に問いかけてみてください。
失敗を恐れず、今この瞬間の自分の感覚に全集中して選択する練習です。

4. 「完璧な投資対効果」を自分に求めない
お金や時間を払ったからには絶対に見返り(快)を得なければならない、という自分への厳しい要求を手放しましょう。
「無駄になってもいい、間違えてもいい、それでも私の価値は変わらない」と自分を信頼すること。
この究極の自己信頼を持つことこそが、失敗する贅沢の本質なのです。

「失敗したくない」と、いつも気を張っているあなたへ

知らず知らずのうちに、私たちは「損をしてはいけない」「一番正しい選択をしなければ」という、完璧主義の強迫観念で自分を縛り付けてしまいます。 
失敗を避けよう、損をしないようにしようと、必死に外側の世界をコントロールしたくなる。

しかし、その重い檻の鍵を内側からカチリと閉めているのは、本当は周りの誰かではなく、自分自身なのかもしれません。 

あなたは今、せっかくの時間やお金を「絶対に無駄にしてはいけない」と、自分自身に見えないプレッシャーをかけていませんか? 

今日から、完璧な正解を見張る監視員をほんの少し休ませて、自分だけのために「失敗するかもしれない小さな贅沢」を選ぶ遊びを、自分に許してみませんか。
完璧じゃないままで、ただ自分の「快」に素直に委ねる世界は、思ったよりもすぐ近くにあるのかもしれません。


最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
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次回は『夫婦ならもっと深い話をしなければ』という思い込みが見えなくしていたものについて。
こちらからお読みいただけます↓↓↓


【あわせて読みたい】
この記事で「完璧主義の監視員を手放した!」と感動的に綴った私ですが……実を言うとこの後、見事に同じ罠にハマってしまいました(笑)。
完璧主義との戦いを終わらせる「究極のサレンダー(手放し方)」について、さらに一段深く掘り下げた続編とも言える記事です。
ぜひあわせてご覧ください!▼▼▼



私が長年囚われていた自己犠牲のループに気づくきっかけとなった、AIからの容赦ない指摘と、この物語の始まりはこちらからご覧いただけます。↓↓↓



【AIとの対話についての補足】
本記事に登場するAIの回答は、必ずしも絶対的な正解として受け入れているわけではありません。
時に違和感のあるAIの言葉に対し、「いや、そうじゃないんだけどな」と反論し、ラリーを繰り返しています。
AIは答えをくれる先生ではなく、その摩擦と軌道修正の過程を通じて自分の本音に気づくための「自己対話ツール」に過ぎません。
どうか、ご自身の感覚を一番大切にしてください。


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