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「死ぬまで脱げなかった男」森鴎外の悲劇と全裸生存戦略【全裸のススメ】

東大医学部に11歳で合格した超天才の、あまりにも情けない「逃げ癖」の話をしましょうか。

12歳の日記という特級呪物を晒す私ですが、歴史を紐解くと、私なんて足元にも及ばないほど「脱げなくて」悶え苦しんだ天才がいます。

文豪・森鴎外(もりおうがい)。

彼は死ぬ瞬間まで「エリート」という重い鎧を脱げなかった、世界一不器用な男でした。

森鴎外記念館より

「軍医総監」という最強のフルプレートアーマー

森鴎外は江戸末期1862年、お医者さん家系の「超エリート」長男として生まれました。頭が良すぎて11歳という若さで、今の東京大学医学部に入学。(は?)

卒業後は陸軍の医者になり、ドイツへ留学。帰国後、軍の中で一番エライ地位(軍医総監)まで出世します。国を背負う立派な「公務員」の顔と、天才的な「小説家」の顔。

この二つを完璧に使い分けながら、一生のほとんどを「エリートという窮屈な制服」を着たまま駆け抜けた人です。

代表作『舞姫』は、まさに「全裸になれなかった男」の挫折の物語です。愛する女性(本音)を捨て、日本での出世(社会的な服)を選んだ主人公は、当時の鴎外そのもの!

実際、彼はドイツ人の彼女がいたけど、親に結婚を反対され、自分も押し切れず、日本にきた彼女を追い返しちゃうんです。ひどい!

「愛する人と添い遂げられない情けなさ」を小説として世に出したため、後の婚約者をブチギレさせたそうですが、彼は最後まで「正解の服」を着続けました。(中途半端な全裸は皆を不幸にする……)


「私小説」という名のもう一枚の「透明な服」

鴎外は『舞姫』や『ヰタ・セクスアリス』で、自分の恥部を晒したように見えます。しかし、それは私の「12歳の日記公開」とは決定的に違います。

彼は自分の情けなさをそのまま出すのではなく、完璧な文体と教養という「美しいフィルター」を通しました。(👇文語体といいます)

余は手袋をはめ、少し汚れたる外套を背に被(おほ)ひて手をば通さず帽を取りてエリスに接吻して楼(たかどの)を下りつ。

「舞姫」の一節

……なんかカッコよくない?

読者が「この人ダサい」と思う前に、「なんて高尚な文学なんだ」と感嘆させてしまう。いわば「全裸に見える、最高級のボディスーツ」を着ているようなものです。ずるいぞ鴎外!

社会的な顔を守るために、全裸になりきる手前で、いつも一歩踏みとどまってしまう。鴎外にとって小説を書くことは、全裸になりたい衝動を、芸術という服に仕立て直して昇華させる「高度な自慰」だったのかもしれません。

死の間際の、悲痛な一撃

そんな彼が死の直前、ようやく「全裸」になった瞬間があります。それが有名な遺言です。

「余ハ石見人森林太郎トシテ死セント欲ス」

立派な軍医総監や文学博士という肩書きは付けないでくれ。
ただの「森林太郎」として死にたい。

人生の幕が閉じる瞬間に、ようやく肩書きを脱ぎ捨てて全裸に戻ろうとした。これはあまりにも切ない、「死に際の全裸宣言」です。

令和の私たちはいつ脱ぐのか?

鴎外のような天才でさえ、社会的な鎧の重さに悶え、鎧の隙間から時折「全裸の悲鳴」を漏らすだけだった。

では、今の私たちはどうでしょう。
コンプラや正論という鎧を着込み、死ぬ間際まで本音(全裸)を出せないまま、一生を終えるのは、あまりにも寂しくありませんか?

傷つくまで脱がなくていいけど、鴎外のように死ぬまで本音を隠し続けるのも苦しい。だから私たちは、今、この場所で「生きたまま、社会的に全裸になる」という第三の道を行くのです。

12歳の日記を晒すことは、私にとっての「本音」を取り戻す儀式でした。
あなたは、いつその重たい鎧<プライド>を脱ぎますか?

死ぬ間際の遺言にするには、人生はあまりに長すぎます。

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