FANTASTIC◇CIRCUS「7[SEVEN]」:切なさを滲ませる歌メロ、旅立ちを彩るポップ・ロック・サウンド
FANATIC◇CRISISがメジャー・デビューから在籍していたフォーライフ・レコードを離れる前、最後に発表したシングルが「7[SEVEN]」です。この曲をリリースしてから、バンドはしばらくインディーズで活動することになります。
1999年にオリジナルを初めて聴いたときから心を掴まれました。メンバーの三人が結成したFANTASTIC◇CIRCUSのセルフカバー集で新録版が聴けます。エレクトリック・ギターの音を軸にしたロック系ポップス。爽やかに響くアコースティック・ギターの響きもアクセントになっています。インディーズで再出発してからはポップな色を封印して、粗削りでパンキッシュなロック・スタイルに移行しましたが、その大胆な路線変更を知っていると「7[SEVEN]」のポップさ、明るさが際立ちます。
バンドの演奏と同じくらいキャッチーな歌メロ。ボーカルが真正面から聴き手に届きます。メロディの端々に漂う切なさは、歌謡曲の湿った哀愁というよりは、青春の甘酸っぱさをイメージします。リード・ボーカルに加え、エンディングで響くコーラスも叙情的で好きです。
歌詞のテーマは旅立ち。前向きな別れを描きます。絡みつく記憶を認め、受け入れながら、今に照準を合わせて足を踏み出す。それらの言葉は切なさを帯びた歌メロが導いたのか、それともバンドの新しいステージを見越して書いたのでしょうか。
