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なぜかお金も増えた? サイドFIREで「時給」が爆上がりした理由 ~元教員パパの告白~

前回の記事では、私がサイドFIREを目指した「本当の目的」が、何よりも「時間的な余裕」を取り戻すことだった、というお話をさせていただきました。

家族と過ごす時間、自分自身のための時間、大切な人たちとの時間…。教員時代に失いかけていた、かけがえのない時間を取り戻したい。その一心で、私は行動を起こしたのです。

きっと、多くの方が共感してくださったのではないかと思います。同時に、こんな疑問も持たれたはずです。

「時間を取るのはいいけど、じゃあ、お金はどうするの?」 「働く時間を減らしたら、生活が苦しくなるんじゃない?」

それは、あまりにも当然な疑問ですよね。私も、サイドFIREを目指すと決めた時、一番の壁になると感じていたのが、この「お金」の問題でした。

ところが…です。実際にサイドFIREを実現してみると、予想外のことが起こりました。働く時間は大幅に減ったはずなのに、お金の心配が減り、むしろ以前よりもお金の面で余裕が生まれたのです。

「え?そんなうまい話があるわけない!」 そう思いますよね? でも、これは紛れもない事実なんです。

今回は、この一見矛盾した状況がなぜ生まれたのか、そのカラクリについて、私の経験を交えながら詳しくお話ししたいと思います。キーワードは「時給換算」「働き方の選択」です。

「安定」という名の幻想? 教員の給料と「時給」のワナ

まず、前提としてお話しなければならないのは、正規教員の「お給料」についてです。一般的に、公務員である教員は、年収も雇用も「安定」している、というイメージがありますよね。確かに、毎月決まった額が振り込まれ、リストラされる心配もほとんどない。それは事実です。

しかし、その「安定」という言葉の裏側で、私たちは一体どれだけの「時間」を対価として支払っているのでしょうか? ここで、ぜひ一度「時給換算」という視点を持ってみてください。

教員の世界には、「給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)」という、ちょっと特殊な法律があります。簡単に言えば、教員には残業代を支払わない、という法律です。その代わりに「教職調整額」として、基本給のわずか4%が上乗せ支給されています。(※2026年度から段階的に引き上げられ、最終的に10%になる予定だそうですが…)

これが何を意味するか? 子供たちのために、どんなに熱心に教材研究をしても、どんなに遅くまで授業準備をしても、どんなに丁寧に保護者対応をしても、超過勤務手当(残業代)は、原則として支払われません。 (※校長の命令による、ごく限られた特定の業務を除く)

つまり、実質的には「働かせ放題」に近い状態が、法律によって認められてしまっているのです。この教職調整額の引き上げも、根本的な業務量の見直しや人員増が伴わなければ、焼け石に水だと感じている現場の先生は多いのではないでしょうか。

さて、ここで実際に時給を計算してみましょう。 厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」などを参考にすると、ざっくりですが、40歳くらいの小中学校教員の平均月収(諸手当込み、税引前)は約40万円ほどと言われています。

もし、仮に、毎日きっちり定時(週38時間45分勤務)で働き、月間の労働時間が約155時間だったとしましょう。 400,000円÷155時間≈2,580円

時給約2,580円。 「ん?思ったより悪くないじゃないか」と感じる方もいるかもしれませんね。

しかし、これはあくまで「毎日定時で帰れた場合」の計算です。 前回の記事でも書いた通り、そんな働き方ができている教員は、残念ながら少数派です。

では、これに「サービス残業」の時間が加わるとどうなるでしょうか? 仮に、毎日平均2時間の残業(月40時間程度)があったとしましょう。これは、決して珍しいケースではありません。むしろ、もっと多い方もたくさんいらっしゃるでしょう。

月間労働時間は 155時間+40時間=195時間 時給は 400,000円÷195時間≈2,051円

さらに毎日3時間の残業(月60時間)なら… 月間労働時間は 155時間+60時間=215時間 時給は 400,000円÷215時間≈1,860円

そうです。残業すればするほど、あなたの貴重な時間の価値は、どんどん下がっていくのです。そして、お金(時給)だけでなく、家族と過ごす時間、自分のための時間も、際限なく奪われていく…。

「安定」という言葉の裏に隠された、この厳しい現実。これに気づいた時、私は「このままではいけない」と強く感じました。

時間もお金も諦めない! 見つけた光明は「不動産」

時間的な余裕を最優先に考えたい。でも、まだ幼い子供たちを育てていくためには、先立つもの、つまり「お金」も絶対に必要だ。これは、綺麗事では済まされない現実でした。時間とお金のどちらか一方を選ぶのではなく、なんとかして「両立」させる道はないものか…。

節約を徹底する? もちろんやりました。でも、限界があります。 転職する? 教員以外の仕事で、時間も給料も満足できる条件を見つけるのは容易ではありませんでした。 副業を始める? 教員は副業規定も厳しく、時間的にも体力の余裕はありませんでした。

まさに八方塞がり。そんな中で、私が一つの光明を見出したのが「不動産投資」でした。

「え、不動産? 大丈夫なの?」 そう思われる方も多いでしょう。その感覚は、とても正しいです。ニュースで失敗談を見聞きすることもありますし、高額なローンを組むことへの不安もありますよね。軽い気持ちで、知識もないまま手を出すと、かえって大きなマイナスを抱え込んでしまうリスクも十分にあります。始める前には、十分に勉強し、リスクを理解することが絶対に必要です。

しかし、逆に言えば、しっかりと勉強し、信頼できる情報源をもとに、確かな基準を持って進めていけば、不動産投資は「時間」と「お金」の両方の余裕を生み出す、非常に力強いパートナーとなり得るのです。

なぜなら、不動産投資は、家賃収入という形で「キャッシュフロー(お金の流れ)」を生み出し、経済的な基盤を作ってくれる可能性があるからです。そして、ある段階を超えると、それは「労働」とは違う形で収入をもたらしてくれるようになるのです。

教員の「信用力」を武器にキャッシュフロー月20万円へ

「よし、不動産投資で、時間とお金の課題を解決しよう!」 そう決意した私は、まず徹底的に勉強することから始めました。本を読み、セミナーに参加し(怪しいものには近づかないように!)、信頼できる専門家や経験者の話を聞きました。

そして、いよいよ実践へ。ここで私が武器にしたのは、意外にも「正規教員」という肩書きが持つ「社会的信用力」でした。安定した公務員であるという信用は、金融機関からの融資を受ける際に、非常に有利に働くのです。

私の最初のステップは、この信用力を最大限に活用して銀行から融資を受け、中古のアパートを一棟購入することでした。もちろん、物件選びは慎重に行いました。利回り、立地、建物の状態、将来性などを徹底的に調査し、専門家の意見も参考にしながら、「これなら大丈夫」と確信できる物件を選びました。

この最初のアパートが、幸いにも安定した家賃収入をもたらしてくれ、月10万円のキャッシュフローを生み出すようになりました。これは、税金やローン返済、管理費などを差し引いても、手元に残るお金です。

ちなみに、公務員の副業規定についても、きちんと確認しました。一般的に「5棟10室以内」または「年間家賃収入500万円以内」であれば、許可なく行うことができるとされています。(※自治体によって規定が異なる場合があるので、必ずご自身の所属する自治体の規定を確認してください)。私の場合、この基準はクリアしていました。

月10万円のキャッシュフロー。これは、私の月収から見れば大きな金額ではありませんが、精神的な余裕は格段に違いました。「給料以外にも収入源がある」という事実は、大きな安心感につながったのです。

そして、この成功体験を元に、私はさらに融資を受けて、中古の戸建てを2棟購入しました。これも、アパート同様、慎重な物件選びと計画に基づいたものです。

結果として、アパートと戸建て合わせて、月のキャッシュフローは20万円に達しました。

月20万円の不労所得。 これが実現した時、私の頭の中に、はっきりと新しい選択肢が浮かび上がりました。

「これだけあれば、もしかしたら、正規教員を続けなくても、生活できるんじゃないか…?」

もちろん、すぐに退職を決断したわけではありません。しかし、経済的な基盤ができたことで、「いつでも辞められる」という精神的な自由を手に入れることができたのです。これは、お金そのもの以上に、私にとって大きな価値がありました。

サイドFIREへ! 働き方を変えたら収入も増えた!?

そして、キャッシュフロー月20万円という経済的な基盤と、「時間を取り戻したい」という強い思いを胸に、私は正規教員を退職し、サイドFIREへと踏み出しました。

退職後の1年間、私は完全に仕事を辞めたわけではありませんでした。選んだ働き方は、「不動産投資(経営)」+「非常勤講師」という組み合わせです。

非常勤講師としては、週に26時間勤務しました。正規教員時代に比べれば、労働時間は半分以下です。

ここで、非常勤講師という働き方のメリットについて、もう少し詳しくお話しさせてください。正規教員から見ると、身分が不安定で給料も安い、というイメージがあるかもしれませんが、私にとってはメリットの方が大きかったのです。

まず、非常勤講師は時給で働くという、非常に分かりやすい契約です。決められた時間だけ働き、働いた時間分の給料がきちんと支払われます。正規教員時代のような、際限のないサービス残業や持ち帰り仕事とは無縁の世界でした。時間になったら、スッと帰る。この「時間通りに終わる」という当たり前のことが、どれほど精神的な負担を軽くしてくれたことか。まさに明朗会計な働き方です。

おまけに、ボーナス(期末手当)も支給されます。もちろん、正規教員の額には及びませんが、それでも年間で見ると決して小さくない金額であり、収入の安定に貢献してくれました。

さらに、一定の勤務時間を超えれば、社会保険(健康保険・厚生年金)にも加入できます。これも、フリーランスや個人事業主にはない、非常勤講師ならではの大きなメリットと言えるでしょう。将来への安心感にも繋がりました。

このように、非常勤講師という働き方は、労働時間の大幅な削減だけでなく、給与体系の明確さ、ボーナス、社会保険といった面でも、私にとって非常に合理的な選択でした。子供たちの教育に関わるというやりがいはそのままに、圧倒的な時間的余裕と精神的な安定を手に入れることができたのです。

さて、ここで気になるのは「収入」ですよね。 正規教員を辞めて、非常勤講師になったのだから、当然収入は減った…と思いますよね?

ところが、驚くべきことに、不動産からのキャッシュフロー(月20万円)と非常勤講師としての給与(ボーナス含む)を合わせると、正規教員時代の月収よりも多くなったのです!

これには、自分でも少し驚きました。働く時間は半分以下になったのに、収入は増えている。そして何より、時間に追われるストレスから解放され、精神的な余裕が生まれたことが大きかったです。

さらに、嬉しい誤算もありました。正規教員から非常勤講師になったことで、副業規定が大幅に緩和されたのです。これにより、私はさらに不動産投資を拡大することが可能になりました。(もちろん、無理な拡大はせず、リスク管理を徹底しながらですが)

時給爆上がり! お金の余裕が生まれた本当の理由

さあ、いよいよ核心です。なぜ、働く時間を減らしたのに、お金の面でも余裕が生まれたのか?

私が実践した不動産投資について補足すると、購入した物件の管理(入居者募集、家賃集金、クレーム対応、修繕手配など)は、信頼できる管理会社に委託しています。もちろん、管理委託費はかかりますが、それによって私が物件管理に費やす労働時間は、ほぼゼロになっているのです。最終的な経営判断や、大規模修繕の計画などは自分で行いますが、日常的な運営はプロにお任せしています。

ここで、改めて「時給換算」をしてみましょう。

サイドFIRE後の私の収入(不動産CF+非常勤講師給与) ÷ 私の実労働時間(非常勤講師の時間+不動産経営に費やすわずかな時間)

計算するまでもなく、正規教員時代の時給を大幅に上回っていることは明らかでした。いや、「爆上がりした」と言っても過言ではありません。そして、繰り返しますが、労働時間は正規教員時代よりも大幅に減っているのです。

これが、私がお金の面でも余裕が生まれた、最大の理由です。 長時間労働で時給が低くなりがちだった正規教員の働き方から、 ①時間単価が明確でサービス残業のない非常勤講師という働き方を選び、 ②さらに労働時間ゼロに近い不動産からの収入を組み合わせたこと。 この「働き方の選択」と「収入源の組み合わせ」によって、時間単価が劇的に向上したのです。

これからのこと

現在、私はこの不動産経営を収入の柱としながら、無理のない範囲で他の仕事にも関わり、そして新NISAなどを活用した長期的な資産形成も続けています。すべては、家族との時間、自分の時間、大切な人との時間を豊かにするため、「時間×お金×人×幸福」のバランスを最適化するためです。

今回、不動産投資について少し触れましたが、これは非常に奥が深い世界です。物件の選び方、融資の引き方、管理会社の選び方、リスク対策、税金のこと…。語るべきことは、まだまだたくさんあります。

これらの具体的なノウハウや、私の失敗談なども含めて、今後の記事で少しずつ、皆さんに分かりやすくお伝えしていきたいと思っています。

お金の話は、どこか生々しく、話しにくい部分もあります。しかし、お金と真剣に向き合うことは、自分の人生の時間と自由を取り戻すために、避けては通れない道だと私は考えています。

今回も、最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。 あなたの人生が、より豊かになるための一助となれば幸いです。

さく 著

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