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写真が“記録”から“感情の定着”に変わるとき── 心を写す、暮らしフォト

スマホの中に、
何気ない写真がたくさん溜まっていませんか。

わたしは、スマホにもPCのフォルダにもたくさん溜まっています。

窓から入る光
いつもの場所
ふと撮った、お昼寝中の猫
葉っぱの影

圧倒的に“愛猫”が多いですけど。

でも後から見返してみると、
「きれいだな」
「かわいいな」とは思うけれど、
そのとき何を感じていたっけ?ってなるんですよ。

そんな写真、意外と多いものです。

写真は、本来「記録」から始まる

写真を撮る理由の多くは、最初はとてもシンプルです。

・忘れたくなかった
・きれいだった(かわいかった)
・あとで見返したかった

それだけでも、写真としては十分ですよね。

ちなみに…
わたしの夫は、ツーリングに行く度にその時着ているライディングウェアを撮ります。

「なんで撮るの?」
と聞いたら、

「だって、この季節のこの日に何を着ていたかを記録すれば、次の年とか着る服がわかるじゃん。」

彼は、外で食べたものも必ず写真を撮ります。
でも、それをSNSにアップするわけではなく、完全な「記録」として残しているんです。

やっぱり、写真ってまずは「記録」的な意味合いが強いですよね。

でも、暮らしの写真を撮り続けていると、
だんだん、こんな気持ちが出てくることがあります。

「この時、何を思って撮ったんだろう?」

感情が写っていないのではなく、定着していないだけ

ここで少し、見方を変えてみます。

写真に、感情が写っていないわけではない。
ただ、その感情が定着する前に流れてしまっているだけ。

日常の感情は、とても軽くて、早いって思いませんか?
気づいた瞬間にはもう、次の出来事に押し流されています。…で、忘れちゃう。

・お、いいな
・この感じ好き
・少し、さみしげ

その一瞬を、写真はちゃんとすくい取ってくれているのに、言葉がないと、心の中で留まれないんです。

ここに、なんでこれを撮ろうと思ったのか?という写真があります。スマホの写真フォルダを見返していて見つけたもの。

PCの上で寝る猫
PCとマウスの上で寝る愛猫たち

たぶん、可愛いという理由もあるんでしょうけど、ある意味「お手上げ。笑」という気持ちの方が強かったかも。

これは、2015年にスマホで撮った写真。
この頃は1日に100通以上のメールに追われていた時期。
なのに、この有様。笑

きっと、「もう笑うしかないわ」って思っていたかもしれない。

この写真を見て、“あの頃”私が置かれていた状況と気持ちを思い出しました。

写真に言葉を添える、ということ

写真が「感情の定着」に変わるのは、
そこにほんの一言でも言葉が添えられたとき

立派な文章は要りません。

・今日は、なんかこれに惹かれた
・忙しいけれど、ここは一瞬静かだった
・理由はわからないけど、撮っておきたかった

それだけで、写真は
「そのときの自分の気持ち」が含まれた存在になります。

単なる記録だった写真が、
「あのとき、私はこう感じていた」という感情の記録になる。

これが、写真が「感情の定着」に変わる瞬間だと思います。

日常写真だからこそ、意味がある

特別な場所でも、
特別な出来事でもない。

むしろ、いつもの暮らしの写真だからこそ、そこに定着した感情は、後から効いてきます。

数ヶ月後、数年後に見返したとき、

「ああ、この頃の私は、
 こういうことを大事にしていたんだな」

そんなふうに、
過去の自分の心と再会できる

これは、記録だけの写真では起こりにくんじゃないかなと思います。

写真は心を外に置くための器でもある

写真に言葉を添えることは、
表現のためだけではありません。

それは、

・感情を雑に流さないため
・自分の心を、ちゃんと扱うため
・日常を「無かったこと」にしないため

の、小さな習慣です。

写真は、心を外に置いておくための器。
言葉は、その器に「これは大切だった」と印をつけること。

たとえば、この写真。

午後のグランド

2017年に撮ったものですが、どこか寂しげに見えませんか。

この頃、いろんなことがあってモヤモヤしていた時期です。

この写真を見つけたとき、「ああ、よくぞ残していたな、わたし!」と思いました。

そのときの“心”がこの写真にはあります。
意識はしていなかったけれど、今思えば、心を写したのかなと。

おわりに

もし今日、「なぜかわからないけど撮った写真」があったら、それはもう、記録から一歩踏み出しているということ。

写真を見て、そのときの気持ちを、ひとことだけ添えてみてください。

上手くなくていい。
整っていなくていい。

そうやって定着した感情は、やがて、あなたの表現の土台になっていきます。

日常の中で、
心を写すということ。

それは、とても静かで、
でも確かな「自分との対話」なのだと思います。


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