お分かりか?お分かりないな、お分かりなければ…
一年に一度、主人と召使いが立場を入れ替えて過ごす、その宴を描く。
ストーリー性のない平板な時間の流れを縫うようにドラマティックなほどスローモーションな彼ら。
芸術的な何かを感じてこれを受け入れるのは日本人の感性。
召使いの服を着て宴の席につく男女が、召使いなのか主人なのか、もはや判然としない。
館に招かれた芸人一座はおかまいなしに自分たちの役目を果たす。
艶かしい化粧のノスタルジックな小太りの男がねめつける。
一幕劇を演じ、歌い、踊る。
拍手する以外身じろぎひとつしない客。
薄ぼんやりと思考が閉じていく感覚。
闇に溶けるつもりで瞳を閉じると、心臓の鼓動も遅くなっていくような感覚。
2008-3-11
今宵かぎりは…/ダニエル・シュミット
Heute Nacht Oder Nie
1972
Director : Daniel Schmid
Writer : Daniel Schmid
Cinematographer : Renato Berta
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