ソーセージ座流星群、毎週ショートショートnote、410字
その兵器の正式名称は、多軌道降下型質量弾頭群だった。
開発者がソーセージ定食を食べながら、コードネームを決めた。
「細長い弾頭が大量に降るんだから、ソーセージ座流星群でいいだろ」
地下司令室のスクリーンに軌道線が浮かぶ。
敵のレーダーに映らない、大量の流れ星のような爆弾。
「ソーセージ、着弾まで五分」
※
敵国港湾都市ミケ。
少女が空を指差した。
「ねえ、お母さん、流れ星」
一本や二本ではない。無数の流星。
皆が立ち止まる。
兵士も、老人も、若者も子供も、皆、空を見上げた。
やがて、一人の少年が小さく手を合わせる。
「早く、戦争が終わりますように」
すると、その言葉は不思議と広がった。皆が口々に言う。
「早く、戦争が終わりますように」
※
その時だった。
「発熱異常!弾頭が燃え尽きます!」
モニターで確認された。
「全部、空中で燃え尽きている……」
地下司令室では、沈黙が続いていた。
作戦は失敗。莫大な予算が消え、戦争を継続することができない。
「降伏だ」
