見出し画像

【経営者,M&A担当者必見】のれんを償却すべきか

どうもMAFIAcapitalです!
本日は、今話題の「のれん」の償却について述べます。

■そもそも日本基準では『減損及び償却』アプローチを採用しており、のれんは20年以内で償却されるのが一般的です。
■これに対してIFRS及び米国基準では『減損』アプローチのみ(つまり償却をしない)採用しています。
→この差は非常に大きく、日本企業でものれん償却をしたくないがために会計基準をIFRSに変更する企業があるくらいです。

≪償却及び減損アプローチが支持される理由≫


・のれんの償却が必要だとする理論的な根拠として、自己創設のれんの計上防止が挙げられます。
・取得時に存在しているのれん、すなわち超過収益力はそのまま放置されていれば企業間の競争により失われていくものであり(確かにな)、維持するためには取得後の企業による継続的な投資が必要です。
⇒つまり、企業の超過収益力が継続している場合でも、取得時に存在した超過収益力は、次第に失われていくものであると考えられます。この考え方はその通りですね!だからこそ、償却をしない場合には実質的に自己創設のれんの計上を認めることになってしまいます。

≪減損のみアプローチの批判≫


①減損テストに対する信頼性への疑問


・減損テストを行うにあたっては、将来キャッシュフロー、永続的成長率、割引率等の見積もりが必要になりますが、この見積りの信頼性の確保は難しいという意見です。のれんは最長20年と長期にわたりますが、長期間の将来キャッシュフロー見りは不確実性の高い見積りと言えますね。

②減損損失の計上時期は遅すぎる傾向があること


・上記のように見積もりが困難であることは減損損失の計上が遅れる要因として考えられる。また金融危機等の際に減損損失が一度で多額に計上されると景気変動を増幅させる効果があることにも批判があります。確かにコロナみたいなことがあった場合に影響を受けてしまいますからね。

≪減損のみアプローチが支持される理由≫


・一方、減損のみアプローチが支持される理由はなんでしょうか。
・のれんを償却するには、償却期間や償却方法を決定する必要があるが、のれん効果の期間を信頼性をもって決定することは困難であり、償却費の計算は恣意的な見積もりになりがちと主張されています。
・また、償却が完了すると、その後の期間利益が増加するが、企業実態に変化がなくても業績に変動が生じるため、これは会社業績の忠実な表現ではないと考えられています。確かにこれも一理ありますよね。

≪総括≫


・以上のようにどちらのアプローチもそれぞれ見積もりの難しさが論点となっています。
・このことから企業の取得後の論点である償却、減損は客観的な見積もりを行うことの難易度が高い実務であるのが特徴です。
・日本基準では、償却期間や長期間に及ぶ将来CFの見積もりが不可避であり、どのように見積りを行っていくかは非常に重要です。
・最近、日本でも償却不要になる可能性があるという報道もあり、スタートアップのM&Aがやりやすくなる!やった~みたいな風潮もありますが、実際はのれんはキャッシュアウトすることではないので、実質的にはどっちでも変わらないのでその本質を前提においていろんな議論したいですね。
・QBハウスは、PEファンドの転売が繰り返されていて、かなりののれんがたってしまっています(約150億円)。営業利益はその分伸びているようには見えますが、実際のれんを減損しないといけないケースになった場合、一気に苦しくなります。難しい!


いいねくれるとうれしいです!!





いいなと思ったら応援しよう!