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【資格取得】ファイナンシャルプランナー2級 相続・事業承継設計~相続と法律~

本日から学習再開いたします。
新年の始まりに合わせて、見出し画像をリニューアルしました。
本日より、FP2級「相続・事業承継設計」の学習を再開します。
投稿ペースは確約できませんが、学習2回+余談1回のリズムで進めていけたらと思っています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

本日は、相続・事業承継設計~相続と法律~です。
法定相続分、代襲相続、相続放棄など、基本ルールを整理していきます。
また、税法と民法をしっかりと切り分けて理解することが、今後の学習の土台になります。


1.親族等に係る民法上の規定

①親族とは

民法上の「親族」とは、次の者をいいます。
 ・6親等内の血族
 ・配偶者
 ・3親等内の姻族
直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養する義務があります。
また、家庭裁判所は特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができます。

夫婦の一方が死亡した場合でも、生存配偶者と、死亡した配偶者の血族とのあいだの姻族関係は、原則として継続します。
ただし、生存配偶者が「姻族関係終了届」を提出することで、その姻族関係を終了させることができます。

💡6親等はかなり遠い
現代では、祖父母あたりまでの親族関係しかイメージしにくいのですが、
民法上の親等で数えると、祖父母は2親等、ひいおじいちゃん・ひいおばあちゃんにあたる曾祖父母は3親等です。

では「6親等」とはどこまでかというと、上方向(祖先側)にたどると非常に広くなってしまうため、横方向で考える方がイメージしやすいかもしれません。・・・そうなのかな?
具体的には、「いとこの孫」が6親等に該当します。
……と言われても、正直あまりピンと来ないんですよね(笑)
(※いとこ=自身の父母の兄弟姉妹の子)

本来であれば図で示したいところですが、範囲が広くなりすぎるため、今回は文字での説明とさせていただきました。

②養子縁組

養子縁組とは、法律上の親子関係を新たに成立させる制度で、縁組によって実子と同じ身分関係が生じます。
この養子縁組には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類があり、
それぞれに異なる要件や法律上の扱いがあります。
主な違いを下の表にまとめました。

普通養子縁組・特別養子縁組

2.相続

相続とは、ある人が亡くなったとき(被相続人)に、その人の財産や権利・義務(相続財産)を法律上の相続人が受け継ぐことです。

①相続人

相続人とは、民法上、被相続人の相続財産を引き継ぐことができる一定範囲の人をいいます。
配偶者がいる場合、その配偶者は常に相続人となり、血族については次の順位で相続人となります。

・第一順位:子
・第二順位:直系尊属(父母。父母がいなければ祖父母)
・第三順位:兄弟姉妹

※第一順位には、実子・養子・嫡出子・非嫡出子が含まれ、
 優先順位の差はありません
※相続開始時の胎児も子として相続人になります(死産は除く)
※第二順位は同順位ですが、父母が祖父母より優先されます
 父母が死亡している場合に限り祖父母が相続人となり、
 父母と祖父母が同時に相続人になることはありません。
※兄弟姉妹には遺留分が認められていません(別途説明予定)

②相続人となれない人

次のいずれかに該当する者は、相続人になることはできません。
・被相続人の相続開始前に死亡した人
・相続人の欠格事由に該当する人
・推定相続人から廃除された人
・相続の放棄をした人

☑️相続開始
相続は、被相続人が死亡した瞬間に開始します。なお、失踪宣告の場合は「みなし死亡時」が相続開始の時点となります。

☑️欠格
欠格とは、相続人となるべき者が被相続人を殺害したり、詐欺や脅迫によって遺言書を書かせるなどして、相続資格を失うことです。
欠格は自動で発生する制度ですが、実際に欠格として扱うかどうかは、争いがあれば裁判所が判断します。
したがって、欠格と言われた側も、欠格だと主張する側も、どちらも裁判所に申し立てることがあります。
なお、欠格と言われた側が口頭で同意しても相続権は失われず、言われた人抜きで行われた遺産分割は無効となります。勝手に分けられた財産は返還請求を行うことができ、必要なら裁判所でやり直しになります。

☑️廃除
廃除とは、相続人となるべき者が被相続人を虐待したり侮辱するなど、著しい非行があった場合に、被相続人が家庭裁判所に申し立てて相続権を失わせる制度です。

☑️相続人不存在
相続人となるべき者が存在しない場合(相続人不存在)、家庭裁判所が選任した相続財産管理人(弁護士など)が、法律に基づき遺産の調査・管理・換価などを行います。
清算後の残額は国庫に帰属します。


3.相続分

相続人が複数いる場合、相続財産は一定の割合で分ける必要があります。この、それぞれの相続人が受け取る割合のことを「相続分」といいます。

①法定相続分

相続人が複数いる場合で、遺言などによる相続分の指定がないときは、民法で定められた割合で遺産を分けることができます。
これを「法定相続分」といいます。
ただし、この割合は絶対ではなく、相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で変更することもできます。
なお、遺言で相続分を指定したり、第三者に指定を委ねた場合は「指定相続分」となり、こちらが優先されます。

☑️配偶者がいる場合
Ⅰ.配偶者と子(養子含む)の場合

 配偶者 : 2分の1
 子   : 2分の1

Ⅱ.配偶者と直系尊属(養親含む)
 配偶者 : 3分の2
 直系尊属: 3分の1

Ⅲ.配偶者と兄弟姉妹
 配偶者 : 4分の3
 兄弟姉妹: 4分の1

☑️配偶者がいない場合
Ⅰ.子(養子含む)

 全部
Ⅱ.直系尊属
 全部
Ⅲ.兄弟姉妹
 全部

※同一順位の相続人が複数いる場合は各人の相続分は均等
 →(配偶者がいる場合)子が複数いるときは、子の取り分(2分の1)を
  人数で均等に分けます。
  例:子が3人の場合は、2分の1を3等分。
※父母の一方を同じくする兄弟姉妹(異父異母の兄弟姉妹)の相続分は父母 
 の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1となる
※相続人の地位が重複した場合、法定相続分を合算する
 例:孫が代襲相続人であり、かつ養子でもある場合など

②代襲相続

Ⅰ.代襲相続人
相続開始時に、本来相続人となるべき人がすでに死亡している場合、または欠格や廃除によって相続権を失っている場合には、その人の子が相続人(代襲相続人)となります。これを代襲相続といいます。
なお、配偶者や親については代襲相続は発生しません。また、相続放棄をした場合には代襲相続は適用されません。

Ⅱ.代襲相続分
代襲相続人の相続分は、本来相続人となるべき人が受け取るはずだった相続分と同じになります。
また、代襲相続人が複数いる場合は、その相続分を均等に分けます。
※ 例:1人の欠格に対して子が2人いる場合、その2人が均等に代襲する。

③特別受益

民法上、相続人どうしの取り分に不公平が生じないようにするための制度です。
被相続人が生前に相続人へ贈与をしていた場合、その贈与を「相続分の前渡し」とみなします。これを特別受益といいます。
特別受益があるときは、その贈与分を相続財産に加算(持戻し)して「みなし相続財産」を作り、この額を基礎として各相続人の相続分を計算します。

相続時精算課税制度による贈与などが該当します。

🧐民法と税法の取り扱いの違い
税法上の「生前の贈与財産」については、相続開始前3年以内(令和6年以降の贈与からは7年)が相続財産に含まれるとされています。
一方で民法上にはこのような期間の制限がないため、極端な話、50年前の贈与であっても「みなし相続財産」として被相続人の財産総額に加算されることになります。

税法は「相続税額を計算するためのルール」、民法は「相続人の権利(取り分)を計算するためのルール」と理解すると整理しやすいです。

特別受益は、相続人の取り分(権利)を公平にするための指針です。
一方、税法の3年(7年)加算は相続税額を計算するための仕組みです。
似ているように見えても、目的も計算方法もまったく別物です。

④持戻し免除

Ⅰ.特別受益の持戻し免除
被相続人が生前に「持戻しをしなくてよい」という意思表示をしていた場合、その特別受益については持戻しが免除されます。

特別受益は、相続人どうしの権利を明確にするための民法上のルールであり、相続税や贈与税とは別の話です。混同しやすいので注意しましょう。

特別受益とは、財産を公平に分配するために、相続財産の総額を明確にする仕組みだと理解するとイメージしやすいかもしれません。

Ⅱ.特別受益の持戻し免除意思表示推定規定
20年以上婚姻関係にある配偶者に対して、居住用の建物やその敷地を遺贈または贈与した場合には、被相続人が「持戻しをしなくてよい」という意思表示をしていたものと推定されます。
そのため、遺産分割においては、これらの不動産について持戻し計算を行う必要がありません。

⑤寄与分

共同相続人の中に、相続財産の維持や増加に特別な寄与をした者(寄与分権利者)がいる場合には、不公平が生じないように、その分を多く受け取れるようにする制度です。

寄与分は、まず相続財産から控除して各相続人の相続分を計算し、その後、寄与した者に寄与分を加えて最終的な相続分とします。

⑥特別の寄与

相続人以外の親族が、無償で療養看護や労務の提供など、被相続人に特別な寄与をした場合には、その親族は相続人に対して「特別寄与料」を請求することができます。


4.相続の承認・放棄

相続人が限定承認または相続放棄をする場合には、相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、その意思を決めて家庭裁判所に申述しなければなりません。
なお、これらの意思表示は、被相続人が生前の段階で行ったものは無効となります。

①単純承認

単純承認とは、被相続人の積極財産・消極財産を含む すべての財産を無条件で相続すること をいいます。

  • 積極財産:経済的価値のある財産(プラスの財産)
    例:土地、建物、現預金、貴金属など

  • 消極財産:債務全般(マイナスの財産)
    例:ローン、買掛金など

②限定承認

限定承認とは、積極財産の範囲内で消極財産(負債)を弁済し、積極財産を超える負債については引き受けない相続方法です。
プラスの財産の範囲でマイナスの財産を処理するため、借金が多い可能性がある場合に選択されることがあります。
手続きは、相続の開始を知った時から3ヶ月以内に、相続人全員で家庭裁判所へ申述する必要があります(相続放棄者を除く)
なお、限定承認の意思表示をすると、原則として撤回することはできません

③相続放棄

相続放棄をした場合、放棄した者は初めから相続人ではなかったものと扱われます
そのため、相続放棄者について 代襲相続は発生しません

同順位の共同相続人がいる場合は、他の相続人の相続分が増加し、
同順位に誰もいない場合は、次順位の相続人へ権利が移ります

手続きは、相続の開始を知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所へ単独で申述します
なお、相続放棄の意思表示をすると、原則として撤回することはできません


以上、相続・事業承継設計~相続と法律~でした。
相続の分野では、少子高齢化や核家族化の進行により、相続人不存在の空き家問題など、さまざまな課題が顕在化しています。今後も社会状況に合わせて、制度や法律が変わっていくことが予想されます。
そのため、ここで触れた内容についても、将来的に改正が行われる可能性があります。実務においても試験対策においても、こうした変化を丁寧に追いかけていく姿勢が欠かせません。

基礎をしっかり学ぶことに加えて、制度の動きや社会の変化にもアンテナを立てておくことが、これからの相続分野ではより重要になっていくと感じています。


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