おばあちゃんの傘は、風に乗って空を舞う。
おばあちゃんの傘は、
大きくて、変な色だった。
私も、自分の傘がほしかった。
お姉ちゃんには新しい傘。
私は、お姉ちゃんのおさがり。
小さくて、くたびれた傘だった。
「まみーも新しい傘ほしい。
おねえだけずるい!」
そう言っても、
新しい傘は買ってもらえなかった。
ある雨の日のこと。
まみーは、おばあちゃんの変な傘で学校へ行った。
傘が大きすぎて、歩きにくかった。
帰り道。
雨はまだ降っていて、朝より風が強くなっていた。
「おばあちゃんの傘、変な色。
もっときれいな色にすればいいのに。」
「傘も買ってくれないし、おばあちゃんなんか、きらい!」
そう思っていた、そのとき。
ビューーーーーーー!!
突風が吹いて、
まみーの体がふわっと浮いた。
「うわぁ!たすけてーーー!!」
おばあちゃんの傘は、
大きく風をうけて、
どんどん高く、高く飛んでいった。
気がつくと、雲の上までのぼっていた。
雲の上は、晴れていた。
ふわふわ、ふわふわ、ゆっくりおりていく途中、
虹が見えた。
うわぁ。きれい。
そのとき思い出した。
さっき、「変な傘」って言った。
おばあちゃんの傘が、泣いていた気がした。
「ごめんなさい。
変な傘って言って、ごめんなさい。」
おばあちゃんの傘は、
大きくて、高く飛べる、すっごい傘だったんだ。
やっぱり、おばあちゃんが選んだ傘は、
すごかったんだ。
傘は、うれしそうに、
ふわふわ、ふわふわと下りていった。
気がつくと、家の前に着いていた。
「おばあちゃん、ただいま!」
「おばあちゃんの傘、すっごいね。
ありがとう。」
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