広島人に『お好み焼きでうどんを選ぶのは勇気が要る』と言ってはいけない。
「あれ?広島風お好み焼きってうどんがあるんですか?」
メニューを見るムラタがそう話すのを聞いて、自身もああそうだったと思い出す。広島のお好み焼きは、そばとうどんが選べるのだ。
「え?コレどうしようかな…初めてだし、ここは無難にそばですよね…」
広島のお好み焼きが初めてのムラタが、そう思うのは良く分かる。何せ、幾度となく広島でお好み焼きを食べたことのある私でもそうなのだ。
うどんを選ぶのは、勇気がいる。
たかが食べ物くらいで『勇気』とは大袈裟かも知れないが、私は冒険よりも失敗を避ける人間だ。店内ポスターやメニューを見ても『そば』がメインであることが明白なのに『うどん』を頼むのは冒険に違いなかろう。何せ、広島でお好み焼きを食べるチャンスは出張でかつ時間の都合がつく時しかないのだ。その数少ない機会に、もし『うどん』が今一つだったとしたら?その時の後悔を考えると、私はうどんを選べない…
この気持ちはあるあるだと思うのだが、世の人々はどうなのだろう?ちょっと試してみようかな…。最近は思いついた事をThreadsに投稿するのが、習慣になっている。
広島のお好み焼きで『うどん』を選ぶのは、天下一品で『あっさり』を選ぶ位の勇気がいる。
我ながら秀逸な投稿だ。飲食店でメニューを選ぶ際の葛藤をここまで見事に表せる人間はそういまい。
まあ、注文は既に『そば』で完了してるのだが…
お、早速コメントが返ってきたぞ?
私はうどん一択で〜す。勇気なんて要りませんよ!
ほう…こんなニッチな内容の割には早々にコメントが返ってくるではないか。この人は、地元広島の人なのだろうか?
広島では普通です!永ちゃんも吉川晃司もうどん派ですよ〜
なるほど…広島出身の芸能人もうどん派なのか。これは心強い情報だ…
勇気なんていりませんよ!うどん頼む人は結構多いから、店員さんも慣れてます!
あ、結構多いんだ…。それなら勇気が要らないというのは頷けるが、何か誤解されてるような…
メニューに載ってるものを頼むのに、どうして勇気が要るのかな?私も、たまにうどんを頼みますよ!
いや、勇気ってそういう意味ではないのだが…。その後も続々集まるコメントをみると、『失敗を避ける』という注文時のあるあるを表現した私の意図は、どうやら誰にも伝わってないらしい。秀逸な例えと思われた天下一品もスルーされているとこを見ると、皆さんの関心はただうどんの一点にあると言っても大袈裟ではない。
*
ちなみに、うどんとそばを半々で注文できる『ちゃんぽん』もありますよ!常連にならないと、頼むのはちょっと勇気が要りますね…
お好み焼きを食べ終わり、広島駅に向かう道中に到着するコメントも傾向は変わらずだ。私はなにも、店員さんに遠慮してる訳でも恥ずかしがってる訳でもないのだが…
それにしても…Threadsを始めて日が浅い弱小アカウントにしてはこのコメントの多さはやや不自然だ。
ひょっとして…広島で投稿したら広島の人に表示されるのだろうか?お好み焼きにうどんでここまで反応する都道府県など、広島以外では考えにくい…
お、またコメントが…
ワシはうどんしか頼まんわ!何で勇気が必要なんじゃ?何をワケわからん事いいよんじゃ!…
広島人だ…
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「いや〜それにしても広島風お好み焼き美味かったですね…また出張の時は行きましょうよ…」
帰りの新幹線でそう話すムラタは、どうやらお約束の鉄板トリビアを知らないらしい。
広島人に『広島風お好み焼き』と言ってはいけない。
しかし、そういう私も本当の広島人を何一つ理解していなかった。
広島人に『お好み焼きでうどんを選ぶのは勇気が要る』と言ってはいけない。
それでも疑問が生じたならば、これだけは守って欲しい。
投稿は、広島以外でして下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございます。このnoteでは、多くの人が気付いているけど語るほどでもないと思ってる、身近な食の『美味しいこばなし』を発信してます。あなたが感じたこと、考えたことなど、コメントで教えていただけると嬉しいです。それでは、また次の記事でお会いしましょう!
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