『「脈なし」って、勝手に決めつけて逃げてただけだった』
第1章 「脈なし認定」で逃げる癖があった僕
「この人、たぶん俺に興味ないな」
そんな風に思った瞬間、僕はいつも引き下がっていた。
たとえば、LINEの返信が少し遅かっただけで。
たとえば、目が合わなかった瞬間だけで。
たとえば、笑ってくれなかった会話のあとで。
「ほら、やっぱりダメだよな」
「向こうは俺に気がないってことだよな」
そうやって、相手の気持ちを勝手に“脈なし”と認定しては、
そっと心のドアを閉じてきた。
まるで、自分からフラれにいくみたいに。
傷つく前に、勝手に物語を終わらせる
恋をしているときって、
どうしてあんなに“否定のサイン”ばかり敏感になるんだろう。
少しでも温度の低い返信が来ると、
「ああ、これで終わったな」って思う。
でも、その裏にある「本当の理由」を
考えようとしないまま、
自分のフィルターだけで判断していた。
「忙しいのかもしれない」
「ただ照れてるだけかもしれない」
「人との距離を測るのが苦手なだけかもしれない」
そういう可能性を想像する前に、
“傷つく未来”を先に想像して、
逃げる準備ばかりしていた。
本当は、好きだったから怖かった
気持ちがバレたらどうしよう。
「重い」と思われたら嫌だな。
「気持ち悪い」って距離を置かれたら終わりだ。
そんな“拒絶される恐怖”が、
すべての判断をネガティブに歪めていった。
でもそれってつまり、
本気で好きだったってことなんだよね。
誰かを“ちゃんと”想ったからこそ、
その気持ちを否定されるのが怖くて、
「だったら、こっちから諦めよう」って逃げてただけだった。
「どうせ俺なんて」
「うまくいくわけない」
「脈なしで当然」
こうやって自分に言い聞かせて、
気持ちの熱を冷ますように、
恋をフェードアウトさせる癖が、
いつの間にか“生き方”になっていた気がする。
先に諦めることで、優位に立った気になっていた
今思えば、あれは一種の“防衛”だったんだと思う。
相手にフラれる前に、
自分で「終わり」を選ぶことで、
どこか自分の心を守れてるような気がしていた。
「俺の方が、引いたんだから」
「そっちが振ったんじゃない、こっちが離れたんだよ」
そういう“見えない優位性”を保つことで、
自尊心を必死に守っていた。
だけど、そんな勝ち負けの駆け引きをしているうちに、
本当の想いは、いつも置き去りだった。
「脈なし」という言葉で本音を包んでいた
“脈なし”って、実はとても便利な言葉だ。
相手の気持ちを断定することで、
自分の行動や未練に理由をつけられるから。
「脈がなかった」から動かなかった。
「脈がなかった」から諦めた。
「脈がなかった」から傷つかなかった。
でも本当は、それ全部“怖かった”だけ。
自分の想いをさらけ出す勇気が、持てなかっただけ。
フラれるのが怖かったから、
自分で“可能性”にフタをしてただけだった。
いつも逃げ道を用意してた
好きになればなるほど、
何かと理由をつけて身を引こうとしていた。
「いまはタイミングじゃない」とか、
「相手にはもっと合う人がいる」とか。
言葉は綺麗だけど、
実態は“逃げ”だった。
本当は、ただ踏み出すのが怖かっただけだった。
でも、そんな自分を責めなくていい
今なら言える。
逃げたくなった自分も、
諦めようとした自分も、
傷つきたくなくて黙ってた自分も、
ぜんぶ“真剣に恋してた証拠”だったんだ。
だから、あのときの僕に言ってあげたい。
「逃げてもいい。でも、気持ちを嘘にはしないで」
「怖いって思った分だけ、君はちゃんと誰かを想ってたよ」
「だから、そんな自分を恥じなくていいよ」って。
この章では「なぜいつも“脈なし認定”していたのか」という自分の癖と、
その裏にあった心理的な防衛本能を見つめ直しました。
第2章 本当は“気にされていた”サインに気づけなかった
あのとき、ちゃんと相手の表情を見ていたら。
あのとき、自分のフィルターじゃなくて事実を見ていたら。
もしかしたら、“脈なし”じゃなかったのかもしれない。
でも、僕はそれに気づけなかった。
いや、気づかないフリをしていたのかもしれない。
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