「このままで大丈夫?」と思っていたあの頃の僕へ
新学年が始まった。
「今年こそは行けるかもしれない」
親も、僕も、どこかでそう思っていた。
でも・・・・1日だけ行って、行けなくなった。
また、行けなかった朝。
あの頃の僕には、
「大丈夫ではない未来」しか見えていなかった。
学校というレールは一本しかない。
本気でそう思い込んでいた。
そこから外れることは、
にとって人生の終わりと同じ意味だった。
「学校に行かなければ働けない」
「このままでは、ホームレスになるしかない」
今思えば極端な考えだけど、
あの頃の僕は本気でそう信じていた。
周りはみんなは「将来」という方向へ歩き出していく。
僕だけが、 重力のない宇宙に放り出されたみたいだった。
地に足がつかず、ずっとふわふわと漂っているような感覚だった。
そんな僕の世界がある日ほんの少しだけ変わった。
フリースクールで出会った「不登校だったけど働いているお兄さん」
その姿を見た瞬間、 止まっていた僕の中の時計が
音を立てて動き出した。
求人誌を初めて開いたとき、
「仕事って、こんなにあるのか」と思った。
一本しかないと思っていた道が、
一気に広がった感覚だった。
最初のアルバイトで気づいた。
「あ、僕にもできる」
不登校に加えて心因性の頻尿もあった
僕にとって、 それはとても大きな一歩だった。
その小さな実感が、 何よりの安心になった。
そこから少しずつ。
免許を取り、高校を卒業し、一人暮らしを始めた。
一つ「できた」が増えるたびに、
社会への怖さやトイレの不安は少しずつ薄れていった。
今ならわかる。
あの頃の僕は、 「道がなかった」んじゃない。
「知らなかった」だけだった。
そう知らなかっただけ。
だからもし今お子さんの未来が見えなくて
不安になっているとしたら、伝えたい。
今は、見えていないだけで大丈夫。
道はたくさんあるけど
最初から見えるものじゃなかった。
歩き出したあとに、 後ろにたくさん見えてくる。
振り返ったとき フリースクールの友達が
それぞれの道を歩いているのを見て、
こんなにたくさんの道があったのかと僕は驚いた。
そして「普通」を手放したとき 自分だけの人生が、
ようやく形を作り始める。
「もう終わりだ」と思っていた あの中学生の僕は
今、息子たちに囲まれて笑って暮らしている。
子ども達にはどこにでもいる親のように、不安はある。
でも、学校に行ってないことでの不安はない。
生きてさえいれば、 「もう終わり」なんてことはない。
想像していた未来とは、違うかもしれない。
それでも、その先にも あたたかい時間はちゃんと続いている。
あの時間は無駄じゃなかった。
あの時間があったから今の僕がいる。
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ここに書いているのは、
あの頃の僕が母に伝えたかった言葉です。
いただいた気持ちは、
いま孤独な場所にいるお母さんへ
そっと言葉を届け続ける力にします。