【ボンクラ探訪記】言うだけ番長、実行力ゼロ男の正体
「了解しました!やっておきます!」
うちの社員・Yは、返事だけは一人前だ。
それも、語尾を力強く伸ばすクセがあって、「やっておきまーす!」と、どこかの体育会系みたいなテンションで言い切る。こっちもそれに釣られて、「お、今回は動きそうだな」と少し期待するのだが、翌日、何も進んでいない。聞けば、「あ、あれ、ちょっとバタバタしてて…でもメモは取ってますんで!」と、なぜか得意げ。
いや、メモ帳に“ToDo”を書くだけで仕事が完了するなら、うちはもうちょっと利益が出ている。
Yのすごいところは、“やる気があるふり”の技術が異常に高いこと。
こっちが指摘すると、「すみません!自分、まだまだなんで!」と自分を下げてから、やる気アピール。
だが、実態は毎度同じ。仕事は遅れ、ミスは多く、報告もなく、進捗ゼロ。
何が問題かって、「自分はやりますよ姿勢」で、周りを油断させるところだ。
完全なるボンクラであれば、こちらも先回りできる。でもYは“そこそこ良さそうな感じ”を常にまとっているから、こちらも判断を誤る。ある意味、“隠れボンクラ”と言えるかもしれない。この前も、重要な見積書の送付をお願いしたら、「今夜中に送っておきます!」と即答。
でも翌朝、送ってなかった。理由は、「宛先を確認しようと思ってたら、寝落ちしてしまった」だと。
ここまでくると、逆にプロ根性すら感じる。
じゃあ彼にどう指導したか?
実は一周回って、「指示をしない」という選択をした。
何も言わない。自分で気づくか、まごまごするか、観察に徹してみた。
すると、Yは3日後、「最近、僕、何かミスしましたかね?」と聞いてきた。
気づくの、そこじゃない。ミスすらない状態は“仕事が始まってない証拠”だ。
それでも彼は会社にとっての一員。
いずれ成長してほしいし、できれば気づいてほしい。
こちらも、「言ったことが実行されると思うな」という新しい視点で、ボンクラ観察スキルを鍛える日々だ。
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“やる気ありそう詐欺”な、言うだけ番長タイプ。
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