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【Apple創業者も恐れた】スマホの引力

「我が家では、子どもたちがテクノロジーに触れる時間を非常に制限している。」

皆さんはこの言葉を発した人物をご存知だろうか? この人のことを知らない人はほとんどいないだろう。

Apple創業者のスティーブ・ジョブズである。

そう、あのiPhoneを作り、世の中に変革をもたらした人物である。

ではなぜ、スマホを作った張本人が、自らの子どものスマホを制限していたのか。


圧倒的な「依存性の高さ」

スマホは現代の社会では手放せないものとなっている。私自身も仕事、そしてプライベートともに大変お世話になっている。みなさんも同じだと思う。

同時に、スマホの「依存性の高さ」を皆さんも痛いほどご存知だろう。SNS、サブスクリプション、ゲーム。一度開けば、やめられない、止められないという魔の手が襲いかかり、あっという間に時間だけが過ぎていく。

スティーブ・ジョブズは、この魅力的なデバイスを生み出した本人だからこそ、自制心の弱い子どもが一度触れれば、やめられなくなる危険性を誰よりも深く理解していたのだ。

人間の脳は後頭部から前頭部にかけて発達していく。自制心を司る脳の領域は「前頭前野」と呼ばれ、前頭部に位置する。

つまり、子どもの脳はまだ未発達であり、自らの意志でスマホを自制することが非常に難しい状態なのだ。 発達した大人の脳ですらやめられないのだから、子どもがやめられるわけがないのである。

スマホがないと落ち着かない子どもたち

私自身、塾生とスマホについて話すことがあるが、ほとんどの生徒がこう口にする。

「スマホがないと落ち着かない」

では、子どもたち自身がスマホの危険性について分かっていないかというと、決してそんなことはない。

彼ら自身もスマホの中毒性については十分に認知しており、「スマホがなければ、もっと他のことに時間を使える」ことすら分かっている。

それでも、やはりスマホがないと落ち着かず、肌身離さず持っていたいと言うのだ。頭で理解していてもなお、やめられない。それがスマホの真の恐ろしさである。

授業中に奪われる集中力

当たり前だが、脳の発達のスピードは人それぞれだ。脳の発達が早く、ある程度自分でスマホを自制できる子もいる。その一方で、授業中に上の空になってしまう子もいる。

「ペンが止まっているけど、何を考えてるの?」と聞くと、「ゲームのことを考えている」と話す。 この子に「ここのページまでは頑張ろう」といくら励ましても、一度奪われた集中力を自力で取り戻すことはできない。

しかし、そんな彼らもある時だけは、見違えるように集中力を取り戻すことができる。

唯一の解決策は「物理的な制限」

それが「スマホの制限」である。

没収されたり、使用制限がかかっていたりする時に関しては、スマホを常に持っている状態の時に比べて明らかに集中力が上がる。これは、物理的にスマホを遠ざけたことによる効果だ。

スマホは、ただ持っているだけで無意識に
「通知が来ていないか」「あのゲームの続きがしたい」
と考えてしまい、脳のメモリを強制的に消費させる。

しかし、スマホが物理的にない状態だと、そこに使っていた脳のエネルギー消費は一切なくなり、目の前のことにのみ集中できるようになるのだ。

大人が子どもにできること

ここまでスマホの依存の高さについて語ってきたが、先述の通り、脳が未発達な子どもが自らスマホを自制することは極めて困難である。

大人の私たちでさえ、スマホを触って1日を無駄にしてしまうことが珍しくないのだから、子どもに至ってはなおさらだ。

では、大人が子どもにしてあげられることは何なのか。 それは間違いなく、「スマホの時間を制限する環境を作ってあげること」である。

マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツもまた、子どものスマホを制限していた一人だ。彼は「子どもが14歳になるまではスマホを持たせなかった」と語っている。

日本でも少しずつスマホの使用について議論されることが増えてきたが、諸外国に比べるとその危険性について深く問われることはまだ多くはない。

今重要なのは、大人一人ひとりがスマホの「良さ」だけでなく、その裏側にある「危険性」についても正しく理解することだ。

ものは使いようである。便利なものも、使い方を間違えれば危険なものになり得る。 子どもたちの未来と才能を守るためにも、私たち大人がしっかりと考え、行動していくべき重要なテーマの一つだと私は思う。

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