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【人生の折り返しは◯◯歳!?】生徒と考えた「時間だけは平等」という話

人生100年時代と言われる今ですが、皆さんは仮に「人生を80年」と考えた場合、体感としての折り返し地点は何歳くらいだと思いますか?

物理的な時間を考えれば、80年の半分は40年です。

では、私たちが「感じる時間」として考えたときも、本当に40歳が折り返し地点なのでしょうか。

今日、この話を改めて考えるきっかけになったのは、授業中にある男子生徒が言ってくれた一言でした。

「先生がこの前話していた、“平等なものは時間だけだ”という話がすごく印象に残っています!」

何気なく話した言葉が、生徒の心に残っていた。

そのことが嬉しくて、私は改めて「時間」について、生徒と話をすることになりました。

1.  生徒の心に残っていた「時間だけは平等」という話


以前、授業中にある女子生徒とこんなやりとりをしました。

私が、
「みんなが平等に持っているものって何だと思う?」

と聞くと、その子は少し考えながら、

「え、何だろう……分からないです」

私は、
「時間だよ!」
「時間だけは、みんな同じように平等に持っているよね。だからこそ、その時間をどう過ごすかがすごく大事だと思わない?」

すると、その子は、
「確かに!」
と納得してくれました。

私自身、その話をしたことは覚えていましたが、何の流れでその話になったのかまでは全く覚えていません。

でも、その会話を後ろで聞いていた男の子が、後日になって、

「先週の“時間だけは平等”って話、すごく印象に残っています」
と話してくれたのです。

何気なく話した言葉が、生徒の心に残っていた。
そのことが、私にとってとても嬉しい出来事でした。

2.  人生80年の折り返しは、本当に40歳なのか

その言葉を聞いて、私はその男子生徒にもう一つ問いかけてみました。

「じゃあ、人間が80年生きるとしたら、人生の半分って何歳だと思う?」

すると、彼はすぐに、
「40歳じゃないんですか?」
と答えました。

もちろん、数字だけで考えればその通りです。
80年の半分は40年。
だから40歳が折り返し地点です。

でも私は、続けてこう聞きました。
「確かに半分は40歳だよね。ただ、感覚的には何歳くらいが人生の半分になると思う?」

すると彼は少し考えて、
「んー、35歳とかですか?」

私は、
「もっと前なんだよ!
「実は、20歳前後って言われてるんだ!」

すると彼は驚いた様子で、
「20歳ですか!?じゃあ僕もあと5年じゃないですか!」

私は思わず笑いながら、
「ほんとやね!」
と返しました。

3. 時間は感じ方で変わる

そして、そこから時間の感じ方について話をしました。

「たとえば、〇〇の好きな体育の授業のときって、時間が経つのがめちゃくちゃ早く感じない?」

すると彼は、
「確かに!体育のときはめっちゃ早く感じます。もっと長かったらいいのにって思います!」

と言いました。

誰しも、楽しいことをしていると時間があっという間に過ぎたように感じた経験があると思います。

逆に、退屈な時間はなかなか進みません。
同じ1時間でも、楽しい1時間と退屈な1時間では、体感の長さがまるで違います。

なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

4.  楽しい時間は、なぜあっという間に過ぎるのか


その瞬間に感じる時間の長さは、「自分の注意がどこに向いているか」に大きく左右されると考えられています。

楽しいことに没頭しているとき、私たちの注意は目の前の活動に向いています。

そのため、
「あと何分かな」
「まだ終わらないかな」
と時間の経過を意識することが少なくなります。

だから、時間があっという間に過ぎたように感じるのです。


一方で、退屈な作業をしているときは、目の前のことに集中できません。

すると、
「まだ終わらないかな」
「あと何分あるんだろう」
と、時間そのものに意識が向きます。

だから、同じ時間でも長く感じるのです。

5.  振り返ったとき、濃い時間は長く感じる

ここで面白いのは、楽しい時間はその瞬間には短く感じるのに、あとから振り返ると「濃い時間だった」と感じやすいことです。

たとえば、旅行や学校行事、部活の大会、友達との思い出などは、振り返るとたくさんの場面が思い出されます。

「こんなことやあんなことがあった」
「めちゃくちゃ緊張した」
「すごく楽しかった」

そうやって思い出せるエピソードが多いほど、私たちはその時間を「長くて濃い時間だった」と感じます。


一方で、毎日が同じことの繰り返しで、特に新しい体験もなく、ただ何となく過ごしていると、あとから振り返ったときに思い出せることが少なくなります。

すると、
「あれ?もう1年経ったの?」
「何をしていたかあまり覚えていない」
という感覚になりやすいのです。

つまり、時間はただ流れていくものではありません。
どう過ごしたかによって、あとから感じる長さが変わります。

時間の長さは、時計だけで決まるものではないのです。

6.  なぜ20歳前後が折り返しと言われるのか


「20歳前後で人生の半分」という話は、ジャネーの法則という考え方と関係があります。

ジャネーの法則とは、年齢を重ねるほど、1年の体感的な長さが短く感じられるという考え方です。

たとえば、5歳の子にとっての1年は、人生の5分の1です。
でも、50歳の人にとっての1年は、人生の50分の1です。

同じ1年でも、人生全体に占める割合がまったく違います。
だから、年齢を重ねるほど、1年が短く感じられるというわけです。

子どもの頃から20歳くらいまでの期間は、学校生活を通してたくさんの新しい経験があります。

入学、卒業、クラス替え、部活動、体育祭、文化祭、受験、友達との出会い。

毎年のように環境が変わり、初めての経験が増えていきます。

だからこそ、振り返ったときに記憶に残る出来事が多く、体感として長く感じやすいのだと思います。

この話をすると、男子生徒はこう言いました。

「じゃあ学生生活、めっちゃ楽しまないとですね!」

本当にその通りだと思います。

7. 人生を長く、豊かにするためにできること


大人になると、どうしても毎日がルーティン化しやすくなります。
同じ時間に起きて、同じ道を通り、同じような仕事をして、同じように1日が終わる。

もちろん、それが悪いわけではありません。
安定した日々も、とても大切です。

ただ、毎日があまりにも同じだと、振り返ったときに記憶に残る出来事が少なくなります。

だからこそ、人生を体感として長く、豊かにするためには、新しい経験を増やすことが大切なのだと思います。

新しいことに挑戦する。
初めての場所に行く。
いつもと違う人と話す。
できなかったことに向き合ってみる。
少し勇気を出して、一歩踏み出してみる。

そうした経験が、記憶に残ります。
そして、記憶に残る時間が増えるほど、人生はあとから振り返ったときに「濃く長かった」と感じられるはずです。

7. 生徒の一言から、私自身も考えさせられたこと


最後に、その男子生徒はこう言ってくれました。

「少しでも人生が長く楽しめるように、いろんなことに挑戦してみます!」
「そして、時間は平等だから、後悔のないように使っていきます!」

この言葉を聞いて、私は本当に嬉しくなりました。

授業の中で、学力を伸ばすことはもちろん大切です。

でも、それだけではなく、子どもたちが自分の人生について少しでも考えるきっかけを持ってくれたなら、それはとても大きな意味があると思います。

時間は平等です。
でも、時間の使い方は自分で選ぶことができます。

そして、その選び方によって、人生の濃さは変わっていきます。

子どもたちには、ただ時間を消費するのではなく、自分の人生を少しでも豊かにするために時間を使ってほしい。

今日の生徒との会話を通して、私自身も改めてそう感じました。

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