俗世から隔絶された高層の映画館

高校時代、学校ではずっとひとりだった。

それもあり孤独というのは寂しいものだと、長らく思い込んでいた。

しかし家族や仲間に恵まれたこともあり、最近は率先して孤独になろうとしている。

ひとりで知らないところへふらっと行くのが、とても楽しい。

今年、はまったのが「午前十時の映画祭」。

名作映画を二週間に一度のペースで上映しているのだが、大阪ステーションシネマという場所がいい。

高層階にある映画館で、ここへ行くのがひとつの儀式なのだ。

午前中の静かな時間に、長い長いエスカレーターを経由して、映画館にたどり着く。

そこへ集まる人々は、みなひとり。

ほとんどが僕よりも年長だ。

中には車椅子の人も。

何度も通ううちに、なじみの人がいることに気づいた。

「ドクトル・ジバゴ」
「アラビアのロレンス」
「七人の侍」

3時間以上続く重厚な映画も少なくない。

複数の仕事を抱える身の僕にとって、高層の映画館で上映時間のない作品に没頭する体験は癒しである。

来春には僕がこの世で最も好きな映画「ショーシャンクの空に」が午前十時の映画祭で上映される。

今から楽しみでしかたない。


※こちらの記事は、「言葉の庭」の企画へ投稿されたものでございます▼


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