ビデオリサーチは現代の視聴環境(CTV普及・ストリーミング拡大)へ明確に適応

伝統的なテレビ視聴率測定を基盤に、2024〜2025年にかけて新サービスを次々と投入し、同一パネルで放送+動画配信を横断測定する体制を構築しています。以下に、公式プレスリリース・自社データなどの1次情報源に基づく数字で検証します。

1. 伝統的テレビ視聴率の継続と基盤強化

  • 全国32地区で測定(関東2,700世帯、関西1,200世帯など、合計約10,700世帯・約25,000サンプル)。リアルタイム視聴率+タイムシフト視聴率(放送後7日以内)を標準提供。

  • これが現在も広告取引の業界スタンダードであり、ニールセン撤退後の唯一の全国視聴率データ提供者です。

2. STREAMO(ストリーモ)によるCTV・動画配信測定の拡大(最大の適応策)

2024年4月に関東でβ版提供開始、2025年4月(または10月)から全国32地区で正式サービス化。

  • 測定対象: テレビ視聴率パネル世帯に動画測定用センサーを追加設置 → CTV(コネクテッドTV)+PC/スマホ/タブレットでのTVer、YouTube、Netflix、Prime Videoなどの利用を個人単位・デバイス別・時間帯別で把握。

  • 同一サンプルでの放送+配信横断分析が可能になった点が重要(重複リーチや「テレビ視聴が少ない人の配信利用」など)。

具体的な数字(自社研究・STREAMOデータ):

  • CTV利用可能率(関東、2023年時点サンプル692世帯/1,516人):64%(個人全体)。

  • 1週間以内のCTV動画視聴割合:25%(個人全体)。若い層で顕著(男女4〜12歳:4割以上、35〜49歳:3割以上)。

  • テレビデバイス利用内訳(関東個人全体):放送リアルタイム視聴 約75%、CTV動画視聴 約6%(2023年時点)。

  • ACR/exデータによる時系列変化(東京50km圏、12〜69歳):

    • CTV利用可能率:コロナ前を100%とするとコロナ後 152%(1.5倍)。

    • CTVでの動画視聴時間量:コロナ前を100%とするとコロナ後 533%(5倍以上)。

  • STREAMO最新データ例(関東、CTV利用可能者):1日あたり動画配信プラットフォーム利用時間 約28分。若年・親子世代で長い。

これにより、従来の「テレビ視聴率」だけでは捉えきれなかった現代の視聴行動を定量的に可視化しています。

3. SoDA(Streaming On Demand Analytics)によるSVODコンテンツ単位測定(2025年新サービス)

2025年7月24日、日本市場で本格提供開始(Digital i社連携、ビデオリサーチ独占代理)。

  • 対象: Netflix、Prime VideoなどSVODプラットフォームのコンテンツ単位視聴実態(日本+19カ国、計20カ国)。

  • 測定項目: リーチ・再生回数・視聴分数、視聴者属性・世帯情報、ジャンル・プラットフォーム別傾向。

  • これまで難しかった「特定の作品がどんな人にどれだけ見られたか」をパネルログで把握可能に。

関連数字(自社分析):

  • SVOD利用率:2020年 36% → 2025年 61%(右肩上がり)。

4. 広告・統合指標への対応

  • CM-UMPs(2025年4月開始):テレビ放送+放送局AVODの広告を**延べ接触人数(imp)+累積接触人数(UU)**で日次統合提供。STREAMOで重複を算出。

  • CTV広告データ(2025年10月開始):CTV上の動画配信広告接触をテレビ視聴率パネルで測定。

  • Nielsenとの戦略的提携更新(2024年9月):リニアTV+デジタル横断の重複除去測定を目指す。

まとめ:適応度の高さを示すポイント

ビデオリサーチは、単に「視聴率を測る会社」から「動画ビジネス全体を支えるデータ会社」へ進化しています。CTV・ストリーミングの急成長という現実を、自社パネルを拡張した実測データで追跡・提供している点が、現代への適応を最も強く示しています。

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