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サスペンス型ノンフィクション小説『アーク・ザ・エンプレス』第八章まとめ

寒い時期に突入しましたね❄️
改めまして名久田翡翠です🌼
このnoteを始めて4ヵ月に突入します!
沢山の方が読んでくださったり、フォローやスキ♡をしてくださる方も沢山増えて感謝しております。
そして私の記事をシェアやピックアップなどで取り上げてくださる方もいらっしゃいます!!
いつも皆様本当にありがとうございます。
このまとめもお陰様で残すところ、この第八章を除いて最終章のみとなりました。
ここまで書き続けてこられたのも、皆様のお力添えがあってこそのお話です。
いつも支えてくださりありがとうございます🙇‍♀️

この第八章と最終章にて私と子供達、そして仲間の長い戦いは終わりを迎えます。
果たしてこのまま調子に乗った翔太との裏での戦いは最後はどのような形で終わりを迎えるのか⋯
私や子供達、仲間の団結を見て頂きたいと思います。
私はずっとこの何十年と、悪いことをしているのにいざとなるとすり抜けてきた翔太が憎くて仕方ありませんでした。
神様は本当に見てくれてるのか?と悔しくてどれぐらいの涙を流してきたのか計り知れません。
でも辛い時期は永遠と続くわけではないのです。
明けない夜はないと言うように。
今辛い思いをしている方はぜひあなたは決して一人ではないということ。
忘れないでください🥺

それでは第八章まとめのキーワードを発表します!
『口座凍結』
『外車購入』
『傷害罪と強要罪』

それでは早速まとめ始まります🫡

『アーク・ザ・エンプレス』
第八章 船が出航停止する

翔太は寝室に行ったりリビングへ降りてきたりを繰り返していた。
どうやらイライラするとタバコを吸う頻度が高くなり下で電話する機会も増えてきた。
その度に翔太は私や子供にテーブルを叩いてジェスチャーや小声で指示をしてくる。
「テレビを消せ」
「喋るな」
「犬がうるさい」

私たちは身を潜めるように静かにして、私は録音を続けていた。
少し前に翔太とはるかの件で探偵さんと知り合う機会があり、『LINE』のカメラや動画は撮ったりする時に音が鳴らないことを教えてもらった。
なので目の前で電話されても携帯をイジっているふりをして動画や写真を撮ることが出来たのだ。撮れたものは協力者二人に送信それがこの時の日課だった。

真理奈からメールが来た。
「小野寺先生と連絡が取れて今から事務所へ行ってくる。」とのことだった。
真理奈自身も翔太の元被害者であり、裁判にまで発展したからその資料も全て持って行くと。
「ありがとう。お願いします。こっちは電話してるから録音撮るね!」
と返したら翔太が目の前で電話を始めた。

「あなたのせいでこっちまで被害来ちゃったんで旦那さんに被害届を取り下げること、会社の顧問弁護士の解任が必要です。このままいくと嫌な方向へ行ってしまいます。俺近いうち直接話しに行きますよ。他の口座まで凍結されたんじゃたまったもんじゃない。とにかく俺の名前は絶対に出さないで言わないでください。現金は自分が持ってると通してください。いいですね。余計なことは絶対に言わないで、間違っても俺に渡したとかは言わないこと。とりあえず旦那さんが戻ってきたらまた電話ください。俺が上手く話しますから。」

「ふざけんなよ。俺の名前絶対出すなよな。」

きっと相手の女性は翔太の洗脳が濃くかかっていて言いなりになってしまっているんだろう。
私が話したところでこの洗脳は解けず、もっと濃い洗脳をかけるに決まっている。
真理奈がここであの弁護士の先生と繋がってさえくれればと心の中で祈った。

真理奈からメールが来た。
「今小野寺先生と話してる。口座凍結してあるって言ってる。ある会社のお金を奥さんの口座へ入れてそこから翔太の口座に送金したみたい。だから翔太の受け取った口座は凍結されたんだよ。うちらの今の話も全て理解してくれたよ。美咲の存在も何も言わないって言ってくれてた。私に送ってくれたやつ小野寺先生に送ってもいい?」

「私たちのことが翔太にバレなければ全部送ってもらっていいよ。翔太相当怒ってる。理解してくれる先生でよかった。」

「分かった。今のも送って見せちゃうね。」

ここで大きい味方が現れた。
やっぱり流れは変わっている⋯目に見えて分かるものだ。
今までの翔太のやりたい放題だった時代にストップがかかってきたのだ。

その翌日銀行側から翔太へ口座凍結の書類が届いた。
一社だけでなく二社凍結されたようだった。

メインで使っていた銀行二社の口座凍結により使えなくなり翔太の怒りはますますピークを迎える。
そして今度は全然使ってなかった口座を使い始めたのだ。

たまたま翔太がリビングへ来たので、寝室の換気をしようと入ったら翔太の枕を踏んでしまった。
「あれ?」
枕の下に硬いものがあることに気が付いた。
見たこともない携帯電話が置いてあった。
子どもたちに話すと知らなかったみたいだ。
これもまたロック解錠が必要なのか⋯。

数日後の深夜、寝ようとしている私の横で堂々ともう一台の携帯を使い始めたのだ。
翔太は私が寝ていると錯覚していたようで目を半開きにしロック解除のパターンを入手した。

この頃の私は一つでも多く撮りなきゃと言う勝手な責任を感じとてもシビアになっていた。

いつも使っている携帯に着信が入って使っていた携帯は寝室に放り投げ一階へ行った。

階段を下りた音がしたその瞬間あれもこれもと写メを撮り、この機種の電話番号も控えた。
撮り終わり階段の踊り場で電話の内容を聞いていた。
キャバ嬢との電話だったようでとても楽しそうに大笑いしながら話をしていた。

そろそろ切れそうだなと思った私は静かに上へ駆け上がり布団の中へ入った。
翔太は洗面所の方へ行き、お風呂に入りに行った。
その隙に下へ行き携帯をチェックし撮れるものは撮って保存。
私の指紋を拭き取り二階へ戻った。

翔太はそのまま用意し寝室の携帯を取りに来て静かに出かけた。
キャバクラへ呼ばれたんだろうと思った。

もしかしたらまた違うターゲットがいるのかもしれない。
私の心の中はそんな風に予感させた。
なぜならば見知らぬ名前の人物とのやり取りが多かったからだ。

そうなると必ず翔太は違う言い方をしてお金のことを私に言ってくるはずだと直感的に思った。
朝7時私がリビングにいると、翔太が帰宅してきた。
「ママ!ちょっといい?」
呼ばれてキッチンへ向かうと翔太は自分の携帯の保存してある画像たちを私に見せてきた。
「俺ね土地をもらうことになったんだよ。これ土地の書類物とくれる人のマイナンバーカードとパスポートと遺言状。」
とんでもない数の土地が載っているものだった。
「よく見えないなぁ。」
「じゃあママには送ってあげるね!誰にも言うなよ。」
そっくりそのまま転送してもらった。

「このおじいさんが入院してて今から神奈川に行ってくる。亡くなっちゃったら口座のお金銀行に取られちゃうからもったいない。この孫が俺の知り合いでさ。色々相談乗ってあげてるんだよ。あのこの息子さんも俺のこと気に入ってくれてて。もうおじいさん長くないから。」

私は遺言書のところに目が止まり文面を読み涙が出た。
「は?バカじゃねーの?何でお前が泣いてんの?」
「あんた絶対これ取らないでよね。あんたがもらうところなんて一ミリもないんだから。」

「国税から守ってあげるだけだよ。報酬として少しだけもらうけど、それは向こうからの意向だから。やべ!もう行かなきゃ。神奈川行ってくる。」
時間になったらしく慌てて出かけていった。

「この詳細は絶対やばい!どうしよう。どうにかしないとあいつが取るに決まってる!」

私もパニックになりながら真理奈と留美子さんに転送し全て取られてしまうとメールで伝えた。
私も管轄の警察に連絡をしたが、鼻で笑われて奥さんが口出しするところなんかないと切られた。

遺言書の中にこんな言葉が入っていた。
「皆が仲良く、そして末永く幸せな人生を送ってくれることを心から願っています。」

こんなに苦しい気持ち、どうしたらいいんだろう。
でも新たに出てきたばかりの人で一体誰のことを話しているのかいまいち分からなくてどうにもできなかった。

留美子さんと真理奈にも手分けして警察に話しに行ってもらったがやはり相手になんてしてもらえなかった。
何度もあっちこっちに話してみたが、取り次いでくれることはなかった。

こうなったら神頼みだと思い、近所の神社へ子供たちを連れ足を運んだ。

そんな時真理奈から電話が来た。
「翔太結局行っちゃったんでしょ?本当にあくどい奴。今小野寺先生から電話が来て〇〇警察署の刑事さんが私と美咲と直接会って話を聞きたいのと、証拠が欲しいって言ってるみたいでどこかで来れませんか?って。美咲来れそう?どこかで待ち合わせして行ってもいいし、翔太の目もあるだろうから。」
「来週の月曜日なら平気かもしれない。キャバクラ関係者の店長とかキャバ嬢たちとテーマパーク行くって言ってたから。そこに運転手として山中も一緒に行くみたい。この前山中とこっそり洗面所で話してるの聞いたんだよね。朝早めがいいんだけど真理奈は時間とか曜日大丈夫?」
「わかった!こっちは平気!聞いてみるね!」
これがきっかけとなり、大きく物事はこちら側に流れを向けてくれることになる。
翔太の悪事が世間に知らされる数ヶ月前の話だ。

真理奈のお陰で行く日にちがきちんと決まった。
日に日に翔太の生活スタイルは以前にも増して派手になってきていた。
私や子どもたちは裕福な生活ではく、翔太のみが一人だけ豪遊して羽振りのいい生活をしていた。

私はこれだけ派手になってきてるとすれば、近いうち必ずあるものを買うと思い始めた。
そう。車である。
この話を真理奈にも話していて、翔太の性格をよく知っているから同調してくれてた。

今度伺うことになった警察署の刑事さんも翔太のことをよく理解しているようだと聞いた。
手口や嘘や口の上手さも洗脳も全て分かってくれていると聞いて私からしたらここでようやく報われるのではないかと心が弾んだ。

そうしてあっという間に明日が約束した月曜日を迎えようとしていた。
前日の日曜日の夜、翔太が
「俺これからキャバクラの店長の家に泊まってそのまま一緒に社員旅行に行くことになったからこれから泊まりに行ってくるよ。帰りは明日の夜になるから。準備してくれ。」

完全に道筋が出来たと隠れてガッツポーズをした。
翔太の服や、下着、靴下など一通りのものを用意した。
服などは何でもいいやと思い出ているものを適当なバッグに突っ込んだ。

「そういえば、山中も運転手頼まれて行くことになったから何かあったら俺でも山中でもいいから連絡して。じゃあ」
「わかった。気をつけて。」

翔太が車で出ていくのを見届けて、すぐに真理奈と留美子さんに連絡を入れた。
翌朝私は警察署へ向かった。
自宅から少し遠い場所の警察署のため、早めに出発した為か約束の時間よりも早めに到着した。
翔太関連のSNSをチェックするとハイエースのような大きな車にキャバ嬢4人とキャバクラ関係者2人と翔太と山中の4人だった。
山中は運転していた。
呑気にテーマパークへ移動している様子のようだった。

昨日、知り合いの車屋さんに事情を話してGPSが付いてないかの確認をしてもらった。
ちょうどオイル交換もしたかったので徹底して調べて欲しいとお願いした。
車外、車内両方にGPSはなかった。
なので安心して警察に乗ってこれたのだ。
きっと翔太は私が何も言わないから安心して外したのであろう。
すると真理奈がやってきた。
遅くまで仕事だったみたいだが、私の時間に合わせてくれていた。
「おはよう。あたしの都合で時間合わせてもらっちゃってごめんね。寝不足大丈夫?」
「おはよう。待たせちゃってごめんね。こっちは全然大丈夫だよ。いこっか!」

二人で中へ向かった。
受付の方に話をするとすぐに呼んでくれて刑事の人が迎えに来た。

エレベーターに乗り刑事課の相談室へ入った。
二名の刑事さんが入ってきた。
1人は話を聞いてメモを取っていた。
もう1人の人は紙に書くのがメインのようだった。
「今日は遠いところご足労いただきましてありがとうございます。まず美咲さんの家族構成を聞かせていただけますか?」

私は家族構成を話した。

「次にご主人についてお聞きしたいのですが、美咲さんから見てどんな人間に見えますか?」

「私の夫は人を騙しお金を取っています。何度も他の警察署や県警本部に行って話しをしてきました。しかし取り合っていただけませんでした。被害者の方も私が把握してるだけで何十人もいると思われます。その被害者の方たちはみんな洗脳にかかっていると思われ、私が話をするというのは不可能と思っています。私自身も洗脳の中に何十年といたのでよく分かります。洗脳にかかっていると話をするというのは不可能に近いです。翔太にすぐ話してしまうからです。なので止めることも出来ず、悪いことをしているのは明白なのに逮捕してもらえないのです。このまま行けば命を落としてしまう人も出てくる可能性だってあります。どうにか協力してもらえませんか?誰かが止めないとこのままでは被害甚大していきます。夫は能力も占いをする力もありません。やり口は人を恐怖に陥れて弱みを握りお金を騙し取るんです。」
真理奈も自分が実際詐欺をされた言い方や裁判資料を持参し見せて説明していた。

すると刑事さんからこんなことを言われた。
「なるほどですね。流れは一通り把握できました。ありがとうございます。今の時点ではすぐに逮捕というのが出来ないのが我々警察としても悔しいのが本音です。でも必ずどうにかするよう尽力致します。奥様はくれぐれもバレずに捜査協力の方を今後共よろしくお願い致します。小野寺先生からお話は聞かせていただいておりますので。こちらにも証拠の提出はしていただいております。少し時間はかかるとは思いますが、必ず終わりにしますので。何か大きな動きなどがあったら、美咲さんは動けないと思うのでその時は真理奈さんにご足労いただけたらと思います。よろしくお願い致します。」
私と真理奈はホッとした。
小野寺先生がマメに警察へ来て話しをしてくれていたからここまで分かってもらったんだと本当に感謝の気持ちでいっぱいだった。

刑事の方に頭を下げ警察署を後にした。
帰り道に留美子さんに電話をしてこの状況を話した。
「警察がここまで理解してくれるのは初めてだよね。あいつの洗脳とか占いの手口はなかなか分かってくれないよ。今までの警察は笑って帰されたのにね。小野寺先生のお陰だよね。私も管轄の警察署に行ってまた話ししてみてくるよ。気をつけて帰ってね。」

留美子さんにはいつも背中を押してもらってありがたい存在だった。

子どもたちにも電話して話した。
「よかったじゃん!あいつテーマパークまだ着いてないっぽいよ!じゃあ帰ってきたらゆっくり夕ご飯のお買い物行こうよ。待ってるからね!気を付けてね。」

みんなそれぞれが一人の悪を理解し、違う方面から協力して同じ道を歩いてる。
それに今回は警察が理解を示してくれた。
こんな大きな味方はいないと思った。

静かに時を待つ。
私は刑事さんの言った必ず終わりにさせると言ってくれた言葉を信じて自分のやれることをやろうと心に誓った。
この時はまだ9月の終わり、まだ暑さが残っている。

数日後。
「国税が動いてるんだよ。だから早くお金を他人に預けないと国に持っていかれちゃうよ。今日中に俺の口座に入れて。預かってあげるから。何時ぐらいなら行ける?じゃあ午後2時までに振り込みしておいて。わかった?そっちを心配して思って言ってるんだよ。じゃあ頼むよ。」

最近の翔太はこんなことばかりを言っていた。
レベルが上がったのか今度は国税や税務署が動いていると言い出したのだ。

「お金を除菌する必要がある」
「土の中にお金を埋めないといけない」
「トランプで占ってマイナスを作らないといけない」
「未来が見えて悪いことを阻止するためにお金を他人に預けた方がいい」
などの言葉を並べて言ってきたのは聞いていたが、視点を変えたのだろう。

また違うところへ電話しているようだった。
「自分、車を買いたくてですね。新車はどのぐらいで納期になりますか?そんなにかかるんですか。新古車みたいなのもありますか?2台とかって用意出来たりしますか?」

私は思わず飲み物をこぼした。
やはりこいつは車を買う。
しかも2台?!
私の予想はまたも的中した。
やはり突然始まった、車を買うという動き。
まさか今度は外車の高級車、そしてネットで慌てて調べたらどれも高い⋯。
ランクは一番上のハイブリッド式。

思わず翔太に突っ込んだ。
「ねぇ、じゃあ今乗ってる車は売るってこと?ってか2台もいらないでしょ?」
「いや、いいのがあったら2台欲しい。遠出する時は今乗ってる車で、近場だったらこの新しい方のどっちかにしようかなって。セカンドカーみたいなもんだよ。コンビニとか行く時に小さい方が楽だし。」
たかがコンビニに行くだけで、外車のハイブリッド?
私は翔太の言ってる発言がくだらなすぎて深いため息が出た。
そのため息を聞いたからなのか
「一応見てくるだけで、まだ買うとは思ってないから。」

今嘘をついたな。
何十年あんたと一緒にいると思ってんだよ。
欲しいと思ったら我慢が出来ない性格を私は知ってるよ。
あんたは買うね。確実に。1台は。
最近の翔太は明らかにおかしかった。
お金を使った領収書を確認するたびに一店舗で150万をハシゴして3店舗回ったり、SNSをチェックすると遠隔?でシャンパンを入れてもらったとキャバ嬢がお礼の動画を載せていたのを見た。

はっきり言って1週間で何千万も使ってるような感じがした。
お陰でこっちは家族カードが結構な頻度で止まる事が多くなった。
問いただしても
「お前が使いすぎ」
「カードの磁気が悪い」
「みんなが一斉にそこのクレジット会社を使ってるからパンクしたから使えないんだ」
などとわけ分からない理由をこじつけられていた。
こっちにはお金を入れてくれることもなく、貯めてたお金を少しずつ切り崩し生活に当てていた。
それでも自分は車を買う?
家族にお金を入れないで?

昔よく翔太にこんなことを言われていた。
「お金さえ家に入れてればなにをしてもいい。それが最低限だ。」
今のお前は最低限もやってないよ。
でもとにかく証拠を集めないとと思って我慢して撮り続けた。

洗面所から話し声が聞こえた。
「もうそろそろ時間になるけど振り込みは?あー(みきちゃん?)さすが。わかった。このまま俺が保管しておくからね。また連絡するよ。」
翔太は慌てて出かけていった。

みきちゃんってうっすら聞こえた気がした。
また新たに出てきた人だろうか。
終わった。
どうしたらいいんだろう。
でも分かったところで、私が出しゃばって話しても洗脳かけられてたら突っぱねられる。
そして翔太に全てバラされてこの計画は水の泡となる。
何度も言うように洗脳されてる人達は洗脳をかけた本人に必ず聞くというのが暗黙のルールのようだ。
私も実際そうだった。

証拠を取っていて虚しさを感じた。
この証拠は一体誰のために、何の役に立つのか。
被害者がいなければ、警察は相手になんてしてくれない。

一応この件の報告を真理奈と留美子さんに伝え、警察にも話してもらうよう伝えた。

何時間か経って翔太が帰宅してきた。
山中も同じくやってきた。。
書類物が入ってる紙袋をぶら下げて。
ほらね、やっぱり買ったよね。
「いくらしたの?ってか買ったの?」
「どうしようか悩んで買った!600万ぐらい!でも少しだけ頭金入れて残りはローンだから。」

そういう問題ではない。
頭金はいくらなのか聞きたいが、山中とあれこれ話をしていて聞くタイミングがなかった。
山中とあいつはまた出かけた。

書類物を写メを撮ろうと思って金額を見て3度見をした。
総額約900万だった。
頭金の振込用紙は300万になっていた。
ローンで600万ってことを言っていたのだろうか?
山中が翔太に言われて代わりに頭金を銀行で振り込みに行くらしい。
書類物に名前を書いていた。
翔太に逆らえない山中は本当に洗脳にかかっているとよく分かる。
私や子供たちがやめなよと話してもすぐに私たちに言われたと翔太に報告を上げる。

これが洗脳なのだ。
第三者の声は決して響かず、もしかしたら翔太が悪いと聞くだけで悪く言ってる人達が敵に思うのかもしれない。

頭金を支払い、数週間後車の納車をしたらしく自慢気に乗って帰ってきた。
納車しているところを納めた動画や写真を見せてきて、デザートまで食べてきたそうでそれの写真も見せて上機嫌であった。
子どもたちにも見せつけて、自慢の嵐だった。
もう残すところあと二ヶ月で今年も終わる。
きっと被害者も出てこないまま、またあいつの流れに変わってしまうのではないかと思っていた。

しかし車を納車してから翔太の様子が変わった。
自宅にいることが多々あるようになった。
お金がないのか、家族への八つ当たりもすごかった。

この八つ当たりこそが、私や子どもたちは心が毎回折れそうになり逃げ出したい気持ちをどうにかこうにか抑え込んでとにかく証拠をと思って我慢した。
真理奈や留美子さんに励ましてもらいながら、子どもたちと支え合いながら必死に耐えた。

夜出かけるときは出かけて、いる時はいる分かりやすい日が多くなってきた。
今日は夜出かけるようであった。
急に出かける用意を始めてすぐに出かけていった。
キャバクラだろうと思いSNSをチェックするとやはり行っていた。
その証拠を撮り私と子供は眠りについた。

翌朝肩を叩かれ起こされた。
目を開けると見知らぬ男性が3、4人私の頭の上に立っていた。
「朝早くにすみませんね。警察です。」
私ははっとして目が覚めた。
横を見たら翔太は寝ていた気配はなかった。

「担当の者からお話するので少しいいですか?ビックリさせちゃってごめんね。先に家宅捜索させてもらうからちょっとクローゼットの中見せてもらうね。旦那さんはこれから車の立ち合いに行ってもらうからその時に来るかなと思うから。それまではここで待機してて。」
家中の写真やクローゼット全て見て写真を撮っていた。
莉子も慌てて起きた。
「隣にも子どもがいるので話してきていいですか?」
「大丈夫ですよ。どうぞ。」

蓮と敬斗も起こし慌てて真理奈と留美子さん、昌次さんにも報告した。

「コンコンコンー。」
「失礼しますね。」
以前真理奈と呼ばれてお話した刑事さんが来た。

「本日翔太を逮捕します。でも詐欺ではなく傷害と強要での逮捕となるので長くて20日ぐらいで出てきてしまいます。まだ証拠が固まってないからそこまで行かなかったんだけど一回連れて行くからね。でも詐欺ももちろん捜査はしている段階ですがいずれかは詐欺で捕まえますから。奥さんは今後どうするのかよく考えてみてください。」

「傷害と強要?ですか?」

私は知らないところでそんな事があったんだと思った。

「奥さん今日の午後またこちらの署までご足労いただけますか?調書を取りたいと思っております。その時に細かいお話は出来る範囲内でお話しします。また追ってご連絡します。」

「分かりました。」

逮捕は良かったが、20日で出てきてしまうのは意味がない。
これは翔太の持つ悪運なのか?
どうやったらこの先へ行けるのだろうか。

すると下から奥さん!と呼ばれて下へ向かった。

翔太は昨夜出かけた格好ではなく、寝間着の格好をしていた。
刑事さんが下には10人以上は居た。
「それでは連行しますので。」
翔太は刑事さんに囲まれていた。

私を見た翔太は出る前にこう放った。
「誤認逮捕だから、すぐ出るよ。待ってて。」

翔太を乗せたワゴン車は行ってしまった。
誤認逮捕?そんなことないよね?
わけが分からなかった。

やっと終わったのかと思いきや大逆転を食らったような敗北感に襲われた。
20日だけだし、詐欺ではないなら出てきても同じことをやる。
子供たちも降りてきた。

「あいつ捕まったの?でも詐欺じゃないって聞こえたけど⋯。」
「どうするこれから。でも出てきてもまたやるよあいつは。」
「20日ぐらいじゃ何もできないよ。」
子どもたちの言う通りだった。
でも何か警察は翔太を逮捕する必要があったのでは?と思う気持ちもあった。
取り調べの中で詐欺の話を聞き出すとか⋯。

でもここで離婚してしまったらこれまで撮り溜めてきた証拠が何の意味もなくなってしまう。
救いたい人たちを救えなくなってしまう。
しかし私たちも精神的な疲れやストレスはもうすでに限界を迎えていた。
家族みんなで思いは葛藤した。

真理奈と留美子さんにも相談し今後どうするかゆっくり話そうとなった。

翔太を逮捕した警察から私の携帯に電話があった。
午後から調書を取りたいから来てほしいとのことだった。

姉に連絡して自宅へ来てもらい私は警察署へ向かった。

警察署へ到着すると、早速調書を取りたいとのことで初めて見た刑事さんに面談室へ通された。
何度も色んな人が出入りしてきて、その度に旦那さんからの伝言ですと言われなかなか話をゆっくり出来なかった。
落ち着いた時にやっと調書を書くことになった。
今までの翔太との出会いから現在に至るまでの経緯、翔太に異変を感じた時期やお金の流れがおかしいと思った時期など明確にお話しをした。
私はありのままをお話しすると刑事さんは頭を抱えながらよく耐えてきましたねと言われた。
でもここの警察署の刑事の人たちは私が陰ながら協力してきていることを共有してくれているようで話しも全てスムーズに理解してもらえた。
私の銀行口座も全て調べてもらった。
きっと夫がこれだけのお金を使い果たせるわけがないと思ったのもあると思う。
でも実際私は本当にもらってなかったので、全て調べて欲しい旨を伝えた。
何年か前に競馬をやってと言われたこともあったからそれもお話して銀行口座と照らし合わせて納得していた。

結局翔太を受任してくれる弁護士もいなければ、私選だと費用もかかる状態なので私は払う余裕がないと話しそれならと国選にしてもらうようお願いした。

翔太は国選ではなく、私選が良かったそうだがそんな余裕うちにはない。
生活費もろくに入れてくれてないのに、そんなお金私にはなかった。というかあんな奴に使いたくなかった。
6時間程いて、色々とお話を聞かせてもらった。
今回はある人に翔太が傷害罪、強要罪があり逮捕になったこと、翔太だけでなく共犯者もいるとのことだった。
話を聞いていってある人に行き着いた。
小野寺先生が絡んでいる旦那さんが被害者だと分かった。
確かに、翔太は被害届を下げろだの言ってたし警察に行ってくると出かけたこともあったのを思い出した。
マネーロンダリング容疑があったあの奥さんはもしかして共犯?じゃあ洗脳されて旦那さんより翔太を信じてしまったんだと言うことも話が段々見えてきた。
小野寺先生がきっとここまで細かく動いてくれたから少し道が開けたんだと思い感謝がこみ上げた。
色々な話をして今日はここまでにしましょうと終わった。
また調書が出来上がったらご連絡しますので印鑑をお持ちになって来てくださいと言われた。

自宅へ帰宅した。
呼ばれたのはお昼過ぎだったが、自宅に着いたのは夜の8時過ぎだった。

遅くまでかかったから子どもたちもすごく心配してくれていた。
遅い夕食を食べ、姉と話をした。

今後私はどうしていくべきなのかを。
しかし私は今回の逮捕ではい終わり!というわけには行かない気がしてならなかった。
もっときちんとした制裁をあいつに下さなければ私は許せない。
この目で最後を見届けて終わりにしたいことも。

姉が私を見て言った。
「これで出てきてそれでもお金が減らず増えるようなら離れなさい。立ち打ちできない。だけど、出てきてお金が思うようにいってないなら信じて待ちなさい。自分にしかできないことはまだあるよ。」
この一言で私はやはり終わりにさせなければと思い始めた。
子どもたちにも話すともう少し頑張ろうと励ましてくれた。
簡単なことではない。身を削る思いをし、それぞれが証拠を撮り溜めていく。
ストレスや精神的なものの苦しみはきっとこれがピークかもしれないとも思った。

ここで離婚したら救える人が救えないその気持ちが強かった。

私たちはまた立ち上がる決心をした。

第八章まとめ終わりー。
ここでようやく逮捕となったのですが、なんと詐欺ではなく違う容疑で逮捕されてしまいました。
残すは最終章⋯!
私や子供たち、仲間の思いは届くのか?
翔太はやはり免れてしまうのか?
最後までもう少しお付き合いください🙇‍♀️

ではまた最終章まとめでお会いしましょう🤗
スキ♡、シェア、コメント、フォロー大歓迎です🙏✨

地震も多く、事件や事故も多発しております。
乾燥からの火事も多くなってきているようです。
皆様お気を付けください。

          翡翠🌼

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