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検索結果に、仕入れちゃいけない人が混ざる。それを1人ずつ消す拡張を作った

メルカリの検索窓は、だんだん濁ってくる

無在庫の輸出をやっていると、僕はメルカリやラクマ、PayPayフリマを一日に何度も開きます。「これ海外で売れそうだな」という商材を、キーワードを打って探す。毎日やる。

でも、検索結果ってきれいじゃないんですよね。

同じキーワードで出てくる出品の中に、買っちゃいけない人が必ず混ざっている。しかも、パッと見では分からない。商品ページを開いて、プロフィールを見て、「あ、この人ダメだ」と気づいて、また戻る。この往復が、地味に効いてくる。

「買っちゃいけない人」には、種類がある

自分でリストにしてみて、だいたい3つに分かれました。

① 買っても意味がない人
eBayでも同じ商品を併売しているセラー。大手の業者。——これ、自分と同じ土俵に立ってる相手なんです。仕入れても、輸出先で同じ人と価格勝負になるだけ。旨味がない。

② 買うと事故る人
在庫を持たずに売っている無在庫セラー。出荷まで4日〜7日かかる「取り寄せ型」のセラー。——自分も無在庫なので、ここから仕入れると二重の無在庫になる。相手がキャンセルしたら、自分の海外の注文が飛ぶ。連鎖で崩れる。独自ルールを強制してくる人、偽物の疑いがある人も、ここ。

③ ただのノイズ
出品はしているけど、アカウントが生きてるのか死んでるのか分からない人。返事が来るのか、そもそも売る気があるのか。——確かめる時間がもったいない。

問題は、この3種類が検索結果に平然と並んでいること。毎回、頭の中で選り分けている。この「毎回」が、一日に何十回も発生する。

そして、これは僕一人の道具じゃない

大事なことを1つ。フリマを毎日見て仕入れ候補を拾っているのは、実は僕だけじゃありません。外注さんにお願いしている部分が大きい。

つまり、さっきの「買っちゃいけない人を毎回選り分ける」という手間は、外注さんの手元でも同じだけ発生している。しかもこの判断、口で説明するのが難しいんです。「無在庫っぽい人は避けて」「eBay併売してる業者はスルーで」——言葉にすると曖昧で、人によってブレる。

だから消込くんを、そのまま外注さんにも渡しました。

面白いのは、「消す」という動作そのものが、判断基準を伝えてくれること。ダメなセラーに出会ったら消す。それを繰り返すうちに、「あ、こういう人は仕入れ向きじゃないんだ」という感覚が、マニュアルを読むより早く手に馴染んでいく。

リストは各自の手元にたまるので、共有はされません。でもそれでいい。**一人ひとりの検索窓が、その人の経験で濁りを落としていく。**チーム全員分の「見なくて済む時間」が、毎日少しずつ積み上がる。

だから、消せるようにした

作ったのは「消込くん」というChrome拡張です。やることは本当にシンプルで、

一度「この人はダメだ」と判断したセラーを、次からは検索結果に出さない。

商品ページで消込ボタンを1回押す。すると、そのセラーの出品が検索から消える。次に同じキーワードを打ったとき、もうその人は出てこない。

派手な機能はありません。AIも使っていません。やってるのは「見たくない人を、見なくて済むようにする」だけ。

でも、これが毎日効くんです。

検索結果が、使うほど自分専用の仕入れ台帳に育っていく。ノイズが1人ずつ減って、残るのは「仕入れる価値のある人」だけ。1週間も使うと、検索窓の濁りが目に見えて減ります。

サイトごとに、消し方が違う

地味に大変だったのはここでした。

  • ラクマ:拡張が検索結果から直接カードを消す

  • PayPayフリマ:同じく拡張が非表示にする

  • メルカリ:ここだけは公式のブロック機能を使う(拡張が勝手に消すのではなく、純正ブロックへの近道を作った)

メルカリは仕組み上、拡張だけでは検索から消せなかった。なので「ブロックを押しやすくする」導線に振り切りました。無理やり非公開の裏口を使うより、サイトのルールに乗ったまま、手間だけ削る。この判断は、長く使う道具として正しかったと思っています。

派手じゃない道具ほど、毎日握る

正直、これは人に自慢しづらいツールです。「セラーを消すだけ?」と言われたら、その通り。

でも、僕自身が一番ほしくて、そして外注さんにも毎日握ってもらっているのがこれでした。売上を10倍にする魔法じゃなくて、毎日の判断から余計な1手を消す道具。一人が1日で消せる手間は小さくても、チームで、毎日で、積み上がる。

現場でずっと同じ動作を繰り返していると、「これ、機械にやらせられないかな」という瞬間が必ず来る。その瞬間を逃さず、しかも自分だけじゃなく、一緒に動く人の手間まで削れたら——道具としては合格だと思っています。

派手さはないけど、毎日握る。しかも、一人じゃなく。僕はそういう道具が好きです。


消込くんは、Chromeウェブストアで無料公開しています。
👉 https://chromewebstore.google.com/detail/fdeccpihhpanbokfcgkjbhgidcommkhn

無在庫でフリマを毎日見ている人に、届けばうれしい。


おまけ:兄弟ツール「フリマ帳票くん」

同じ「フリマを毎日見ている人」向けに、もう一本作っています。

フリマ帳票くん — メルカリ・ラクマ・PayPayフリマ・楽天・Yahoo!ショッピングの購入履歴から、仕入れの証憑(レシート)と古物台帳を自動でまとめる拡張。確定申告のたびに、スクショを撮って印刷してファイリングして……を全部やめるために作りました。

👉 https://chromewebstore.google.com/detail/bjncimnjbiobjiflpjeomhaehhfeofon

消込くんが「仕入れる前のノイズを消す」道具なら、帳票くんは「仕入れた後の記録を消す(=手作業を消す)」道具。どちらも、現場の地味な手間を1つずつ削るためのものです。

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