コーギーカフェを開きたい訳(母と愛犬からのバトン)
母とコーギー
約2年半前、母が乳がんからの脊椎転移で旅立ちました。
享年63歳でした。
母は昔からコーギーが大好きでした。あの短い足と元気いっぱいの姿を見ると、自然に笑顔になれる。そんな母の笑顔を、私は今も鮮明に覚えています。
愛犬も一緒に暮らしていましたが、その子も4年前に亡くなっています。
家族と動物に囲まれて過ごしてきた日々を振り返ると、今も温かさと同時に少し寂しさが入り混じります。
母は、生前「ドッグカフェで働きたい」とよく口にしていました。動物と人が自然に集まり、笑顔で過ごせる場所をつくりたい――その想いを聞いていた私は、母が果たせなかった夢を引き継ぎたいと考えるようになりました。
母の強さ
母の自宅での闘病は約4か月と短く、がんの進行で四肢が思うように動かなくなっていきました。半年前には自由に出来たことが急に出来なくなってしまう。それが自身に起きていることを想像したら、複雑な思いが入り混じって穏やかな精神状態ではいられません。
治療には抗がん剤のほかに放射線などの選択肢もありましたが、母が選んだのは薬を使った自宅療養でした。それは自宅で痛みを和らげながら死を待つということ。私は放射線で少しでも生きる可能性がある治療をしてほしいと思っていました。しかしコロナ渦だったのもあり病院に入ったら家族に会えなくなるという母の思いを尊重する形になりました。
自宅療養にあたっての介護は私を含めた4人(父と叔母、弟)と、医療や介護サービスを利用して行っていました。
母は生前、友達と旅行や食事によく出かけていましが、自宅療養になってからは、友達や親戚との連絡を一切断ちました。おそらく、やせていく自分の姿を介護している家族以外にみられるのが辛かったのだと思います。
そんな母が病床で私に言った言葉が、「働きたい」でした。
私はその言葉に、自分で自分のやりたいことが出来るありがたさと、母の強さを感じました。


動物と人のつながり
動物と一緒に過ごす時間は、身体的にも精神的にも大きな支えになります。
散歩で身体を動かすことは健康維持につながり、ふれあいやぬくもりは心を癒します。科学的にも、ペットと触れ合うことでストレスホルモン(コルチゾール)が減り、安心感を得られることが知られています。
けれど私はそれ以上に、スピリチュアルな側面も強く感じています。
母や愛犬が旅立ったあとも、不思議とそばにいてくれるような感覚がありました。どんな時も、背中を押してくれるようにも感じます。
「大丈夫だよ」と言ってくれているようで、動物や家族との絆は、肉体を超えて続いていくのだと思います。
ドッグカフェという夢
そんな想いから、母が望んでいた「コーギーだらけのドッグカフェ」を実現したいと考えています。
ただ犬が好きな人たちが集まる場所ではなく、心や体が疲れている人がホッとできる愛に溢れた空間。
母と愛犬の記憶を受け継ぎ、人と動物が寄り添い合う居場所をつくる。
準備や学びも必要ですし、勇気もいります。
でも、母と愛犬がくれたぬくもりや笑顔を思い出すたびに、「やってみよう」と思えるのです。
それは私にとって、母と愛犬からの「バトン」なのかもしれません。
人生の歩みの中で、失った存在が教えてくれるものは大きい。悲しみを越えて、その想いを形にしていくことが、私自身のこれからの生き方だと思っています。
ちょっと真面目な話になりましが、ここまで読んでいただいてありがとうございます。
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