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「一生懸命」が、空回りしない場所へ。73年目の現場で、私がこだわっている唯一のこと【真面目な人が損をしない組織】


4月10日。 経営者の先輩である仲間たちから、就任のお祝いとして温かいエールをいただく機会がありました。
豊和鍛工の代表として、これまでの72年間続いているバトンを繋ぐ重みを改めて感じると同時に、今、私たちの会社にはかつてないほどの「新しい風」が吹き始めています。

嬉しいことに、5月からはまた一人、新しい仲間が加わることが決まりました。 鍛造(たんぞう)という仕事そのものに興味を持ってくださる方が増えたのか、少しずつですが、新しい応募の相談も届くようになっています。

なぜ今、私たちは「人」と「組織」の在り方を、こんなに一生懸命に整えているのか。その背景にある、私の「決意」をお話しさせてください。

プロの「一生懸命」を削らせないための、2つのインフラ

先日、部課長会議にて、夏に向けた現場環境の改善を議論しました。特に過酷な暑さへの対策にエネルギーを注いでいるのは、単なる「優しさ」ではありません。

「根性で乗り切れ」という精神論は、時として人の一生懸命さを、本来の仕事ではない「過酷さとの戦い」に浪費させてしまいます。プロフェッショナルが最高のパフォーマンスを出すための「物理的なインフラ整備」こそが、私の責任だと考えています。

そして、私が整えたいインフラは設備だけではありません。もう一つ大切にしているのが「組織のインフラ」です。

ルールや役割が曖昧な現場では、「誰がやるのか」「どう動けばいいのか」といった余計な気遣いや摩擦が生まれ、貴重なエネルギーが空回りしてしまいます。物理的に身体を守る環境と、やるべき事に迷わず心を守れる環境。この両方が揃って初めて、一生懸命さが「成果」へと繋がるのだと信じています。

「まずは」誠実に存在すること。その先にある信頼へ。

新しく仲間になる方々に対して、私が「まずは」大切にしてほしいと考えているのは、派手な成果や器用な技術以前に、「毎日、誠実にそこにいてくれること」そのものです。

未経験からのスタートであっても、決まった時間に現場に立ち、自分の役割を全うしようと努めてくれる。その「意欲」は、豊和鍛工にとって何物にも代えがたい土台となります。

もちろん、これは第一歩です。 長く居続ける中で、求めるプロとしてのレベルは上がっていきます。技術を磨き、より高い価値を発揮していくことは、プロとしての喜びでもあるからです。しかし、そのすべての土台は「誠実な継続」にしか宿りません。私たちは、その第一歩を高く評価したいと考えています。

互いの背中を預け合える「約束」

組織が新しく生まれ変わる過程で、私たちが決別しようとしているものがあります。 それは、不明確なルールによる混乱や、特定の誰かの感情に振り回されるような、理不尽な人間関係のトラブルです。

また、「誰かに責任を押し付けて、自分だけが輝こうとする姿勢」も、私たちのチームには必要ありません。 責任を回避し、周囲を尊重しない振る舞いは、本人の成長を止めるだけでなく、チーム全体の連帯を壊してしまいます。結局、誰にとっても良い結果を生みません。

頑張っている人が損をせず、真面目な人が馬鹿を見ない。 自分の持ち場に責任を持ち、互いにリスペクトし合える。 そんな「当たり前だけれど、最も大切な安心感」がある職場を、私たちは高速で作り上げています。

72年の歴史を誇りに思いながら、私たちは今、最もエキサイティングな変化の真っ只中にいます。

「一人で勝つ」のではなく、「みんなで、この新しい波を乗りこなす」。 この挑戦を共に歩んでくれる仲間を、私たちは心から待っています。

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