有名企業の社名が並ぶハローワークで、私が「小さな町工場の誇り」を叫びたくなった理由【人生の手応えを取り戻す仕事】
先週、私は近隣のハローワークをいくつも回ってきました。
ロビーの壁に貼られた「おすすめ求人」や「最新求人」のコーナー。そこには、この三河地方なら誰もが知る有名企業の名前がずらりと並んでいました。
正直に言えば、その光景を前にして、私は立ち尽くしてしまいました。
私たちの社名は、そこにはありません。
どれだけ良い環境を整えても、どれだけ技術に誇りを持っていても、この情報の海の中では、私たちはまだ「透明人間」のような存在なのだと、突きつけられた気がしたからです。
しかし、そんな私の背中を押してくれたのは、窓口の担当者さんの一言でした。
「求人票、すごく良いですよね。これなら、次に来られた方に自信を持っておすすめしてみます」
その言葉に、私はハッとしました。
・私たちが守り続けてきた「16:40定時、遅くとも18:40には通常業務を終了する」という環境。
・ワクワクするような、キャリアアップの例
・熱意が伝わる、内容ギッシリの求人票
これらは決して、ただのポーズではありません。 社員一人ひとりが、自分の「人生の手応え」を感じながら生きるための、譲れない一線です。
「人生の手応え」を、ここで取り戻す。
現代の仕事の多くは、画面の中で完結したり、巨大なシステムの一部として「自分が何を成し遂げたのか」が見えにくくなっています。
自分がいてもいなくても世界は回っていく。
そんな感覚の中で、いつの間にか「自分の人生を生きている」という確かな手応えを、多くの人が失ってしまっているのではないでしょうか。
鍛造(たんぞう)という仕事は、その真逆を行きます。
数千トンの圧力、灼熱の熱量。それを五感ですべてコントロールし、無骨な鉄の塊を思い描いた形へと変えていく。
自分が一打加えれば、鉄は必ずそれに応えて形を変える。鍛造には、ごまかしのきかない強烈な「手応え」があります。
失いかけていた、「自分の手で何かを変えられる」という全能感。それを、真っ赤な鉄を叩く音と共に、一つずつ取り戻していく。
私は、モノづくりとは単に製品を作ることではないと思っています。
鉄を叩き、形を整えていくプロセスを通じて、自分自身の「意志」や「誇り」をもう一度形成していく。
つまり、「モノづくり」を通じて、自分の「人生の手応え」を取り戻すことなのだと確信しています。
18:40に工場を締める。それは「自分」に戻るための儀式。
私たちは、仕事に人生を食いつぶされることをよしとしません。 通常勤務では、「16:40に終わり、遅くとも18:40には現場を離れる」
この区切りを設けているのは、仕事で得た「手応え」を、自分の人生に持ち帰ってほしいからです。 19時前に自由な身になり、一人の人間として家族と過ごし、趣味に没頭し、あるいは明日への活力を蓄える。
仕事で「職人としての誇り」を磨き、プライベートで「一人の人間としての豊かさ」を享受する。この両輪が揃って初めて、人は「格好いい大人」になれるのだと確信しています。
「指名検索」される会社へ。
ハローワークの掲示板に名前はなくても、
・「あのnoteの会社の求人票を見たい、豊和鍛工って名前なんですけど」
・「豊和鍛工を紹介してください」
と、指名検索してもらえるような信頼を築いていきたい。
有名な看板は持っていなくても、私たちは「温度」を持っています。
不器用なベテランたちが「身体使うことなら、いつでも呼んでね」と笑い、トラブルがあればわらわらと集まって助け合う。そんな、マニュアルには書けない体温が、この現場には流れています。
情報を求めているあなたが、最後に辿り着く場所が「豊和鍛工」であってほしい。
求人票を見て「見てみたいな」と思い、工場見学や面談をして私たちの意志に共感し、そして自分の意思で「ここでやってみたい」と心が盛り上がる。
そんなあなたと出会えるまで、私はここで言葉を紡ぎ続けます。 鍛造という「命の灯火」を、共に繋いでいく仲間を、安城のこの工場で待っています。
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