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夏休みの宿題を代わりにやる私はダメ親? | シロクマ文芸部




「夏休みの宿題」という地獄



そもそも夏休みって、なんのためにあるの?


夏休みの目的って、一般的にはこんな感じだと思う。  


1. 長期休暇による心身のリフレッシュ
暑さの厳しい時期に授業を休み、規則正しい学校生活から一時的に解放されることで、子どもの心身の健康を維持し、疲労を回復させる。

2. 学校ではできない体験
自主的な学習の促進長期休暇を利用して、旅行、自然体験、ボランティア、あるいは自分の興味がある分野の探究など、普段の授業では得られない経験や主体的な学びを得る。

3. 家庭や地域社会での生活を通じた人間形成
家族と過ごす時間を増やして絆を深めたり、地域の行事に参加したりすることで、学校という枠組みを超えた社会性や豊かな人間性を育む。

この大義名分を、そのまま享受できている子どもはどれぐらいいるのだろう。そして、親は、この大義名分の下に課せられた、「夏休みの宿題」とやらに、どれだけのエネルギーを吸い取られるのだろう。


タブレット学習に、ワーク。プリントにファイル。各教科からの、様々な形式の宿題の数々。


これだけでも、やらせるのは本当に大変。



加えて、ラスボス級の三大強制提出物。



読書感想文

読書感想画またはポスター

自由研究



もう・・・全部嫌い。


全部親が関知しなきゃいけない。
息子だけでは無理。


読書感想文・・・私がやってる。本選びも、感想も私が考えてる。それを、原稿用紙に薄く書いて、息子がなぞる。中学生の、その中でも幼稚な頭の部類の子の感想に直してる。

私自身は好きよ、書くの大好き。それは皆さんもご存知よね?最近は読書にハマって、noteにも読書感想文を投稿してる。でも、それを中学校に提出するわけにもいかず・・・。息子の宿題としての完成度に直して持たせるの。


読書感想画またはポスター・・・私は全く絵心ないし、これはまだ息子の方が全然マシだから、私は声かけのみ。「こうしてみたら?」とアドバイスしても、こだわりがあって聞かないから、基本的に何も言わないようにしている。

息子は荒削りだけど、細かい特徴を捉えるのが上手だし、味のある絵を描く子だから。横からエールを送るのが私の役目。


自由研究・・・これがまた、何に取り組んでもいいわけではない。理科の自由研究でないとダメ。こうなってくると、私も息子も苦手な分野だし、材料揃えたり、写真撮って現像したり。面倒くさい病の私に一番ストレス与えてくる。

なぜ、理科じゃないとダメなの?子どもの好奇心って、いろんな方向に向いてるから面白いんだと思う。テーマは何でもいいから研究しておいでって、どうして言ってくれないの?

理科というだけで、チーンってなってる息子に、これまた理科が苦手な親が、ネットで検索して、できそうなことをする。これが我が家の不自由研究よ。まとめるのも私。それを薄く書いて、なぞるのが息子。



つまりね、息子の夏休みの宿題って、ほとんど「書写」なわけ。




宿題なんて、中学生にもなったら、自分でやるものだろう!と思っていた。息子を育てるまでは。


実際、私は中学時代、自分でやっていたし、親の手を借りたことなどない。息子の姉である娘も自分でやっていたなぁ。


息子は発達障害があるし、言わなければ何もやらないまま夏休みは終わるし、手伝わなければ一生仕上がらない処理速度の低さは、既に証明されている。



先生はもちろん気づいてる、私の手が加わっていることを。でも、息子が特性から、自力でできないことは理解してくださっているし、未提出よりは全然マシだから、目をつぶってるんだと思う。


提出しないことの恐ろしさを一学期に思い知らされた。定期テストの課題を提出できなかった数学の成績は「1」だった。もちろん、点も取れてないのだけど・・・。


授業にちゃんと出席していても、課題を提出できず、点も取れない息子に突き付けられた現実。


評価が「1」の成績表にお目にかかる親なんて、そうたくさんはいないだろう。私にとってもショッキングだった。


宿題を親がやるなんて、子どものためにならないのだろう。でも、私がやらなければ、二学期の息子の成績は、よりひどいものになるのは確実。


世の中学生は、成績を「3」から「4」にするために、「4」から「5」にするために、塾に行き勉強に励んでいる。息子は成績が「2」から「1」にならないようにしなければならない。それをできるのが、当事者の息子ではなく、親の私という現実。

今の時点で、狙える高校は限りなく少ない。その限られた選択肢の高校に、合格できる確率を上げるため、私は息子の代わりに、厄介な提出物に取り組んでいるのかもしれない。



私は子どものためにならない親なのだろうか。



なんとか息子を高校に押し込んだところで、その先に、卒業できる?卒業後は進学?就職?どんな未来が用意されているのだろうか。


息子がこれからどういう成長をするのかは未知数だ。AIがどんどん進化していく世の中で、どんな人が必要とされるのかもわからない。もしかしたら、ベーシックインカム制度が整って、労働してお金を得るという常識も崩れ始めるかもしれない。



だから、そういう明るい未来まで、息子をなんとか延命したいような気持ちがある。



「理科しばり」の、強制的にやらされる自由研究なんて、「不自由研究」だろう!


そんなツッコミを入れながら、去年はゼラチンと寒天の固まり具合の違いを調べたな。はじめは一緒にやってたのに、息子は集中力が途切れて、いつの間にか私一人で取り組んでいたな。

今年は何を研究するかな。なるべく短時間で、材料費がかからなくて、簡単なものを見つけなくては。



それもこれも、息子の明るい未来への延命のため。


私がやっているのは、地方の多くの働き口が求める、「高卒」という、最低限の資格を息子が得るための、そこに繋げるための、業務の一環なのだ。


先行きのわからない世の中。息子のあんまり高くない知能。それを掛け合わせたときに、今ゴールに据えるとしたら、「高卒」だな。



現時点での私の答えはここに決まった。



先日、照準を合わせた高校のオープンスクールに行ってきた。


偏差値は低めの片田舎の高校。参加している子たちを見回すと、なんとなく息子と同じような雰囲気の子が多いなと思った。手厚いサポートが評判の、小規模の私立の学校。


娘のお友達の、あまり勉強が得意でない子たちはこの学校に入学し、しっかり青春し、無事に卒業して、それぞれの進路で頑張っている。



延命のためだけに、息子をこの学校に通わせようとは思っていない。


息子は一人で空想の中にいる時間も長いけど、高校に行って、気の合うお友達ができれば嬉しい。高校卒業後にどんな方向に進むとしても、社会性は身につけてほしい。


息子の人生の中の三年間。私の、「延命」という企みの上で、しっかり青春してほしい。やり過ごす場所ではなく、楽しむ場所であってほしい。



そのためなら、代わりにいくらでも読書感想文書くよ、お母さんは。


大義名分を掲げられている今、やっつけ仕事をこなしてやろうじゃないか。


読者さんの中に、「無償の宿題代行サービス」仲間がいらっしゃいましたら、心からお疲れ様です☕️





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