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また同じことを繰り返してしまった夜に|水滴は、同じ軌跡を通らない

こんにちは、ゆきのです。


また同じことをしてしまった、という夜があります。


誰かに何かを言われたとき、あの言い方をしてしまった。
あの場面でまた黙ってしまった。
変わろうとしていたのに、
気づいたときにはもう同じ形になっていた。

「また繰り返した」という声が出てくる。

少し遅れて、
「結局変われないのかもしれない」という声が続く。


梅雨の夜、窓ガラスに水滴がついていた。

外の雨が入ってきたわけではなく、
部屋の湿気がガラスに触れて、そこに溜まっていた。

指先が、なんとなくそこに触れた。
冷たかった。

首の後ろに、空気の重さがある夜でした。
 


窓を見ていると、水滴がひとつ、動いた。

上から下へ、少しよれながら落ちていく。
重力に従って、その水滴の形が通れる線を、なぞっていた。


隣の水滴も、しばらくして動いた。
似たような軌跡だったけれど、少し違う線だった。

その水滴は、その水滴の形で落ちた。
それだけのことだった。

速くしようとも、止めようとも思わなかった。
ただ、落ちていくのを見ていた。


水滴は、同じ線をたどらなかった。

また同じ夜だと思っていたのに。


「また繰り返した」という事実と、
「結局変われない」という声は、
別のことだと思います。

水滴が落ちていくのを見ていたとき、
そのことに気づいていた。


水滴が落ちた跡に、細い線が残っていました。

ここを通った、ということだけが、
ガラスに残っていた。


また同じだった夜も、その線は消えない。


咲かなくても、あなたは美しい。

ゆきの
 



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