竜の骨、飲んだことある?
以前、薬の名前の由来について書いた。
なんか、予想以上にみんな楽しんでくれたようなので、味を占めた(笑)
なので、今回は第2弾。
病院で働いていると、真顔で「サイコカリュウコツボレイトウ」と言う日がある。
呪文ではない。
今日はこれについて話そうと思う。
その前に、いちばん大事なことを。
これから出てくる薬の「強そうさ」は、
効き目の強さとも、副作用の怖さとも、
1ミリも関係ありません。
全部、名前の話です。
もし今お飲みの薬が出てきても、
どうか安心して笑ってください。
では、行ってみよう!
🐉柴胡加竜骨牡蛎湯
漢字8文字。
初見で読めたら、かなりの猛者だと思う。
冒頭で書いた、呪文のような薬の名前がこれ。
でも、すごいのは読みにくさじゃなくて中身。
「竜骨」は、大型ほ乳類の化石化した骨。
「牡蛎」は、カキの貝殻。
比喩じゃない。
本当に、そのまま入ってる。
竜の骨(のようなもの)が処方箋で出る医療、たまにファンタジーだなって思う。
で、何の薬かというと・・・
イライラや不安、動悸、寝つけない。
そういう心と体の高ぶりを、しずめる漢方薬。
竜骨と牡蛎は、そのどっしりした重さで気持ちを落ち着かせる役割を担っている。
名前は最強クラス。
でも、「まあまあ、落ち着いて」って優しく背中を撫でてくれる。
このギャップ、私はけっこう好き。
名前がすごいのは、漢方だけじゃない。
💊クラビット
硬い響きの抗菌薬。
メーカーの公式資料に書かれている名前の由来が、これ。
「CRAVE(熱望する、切望する)IT」からCRAVITとし、待ち望まれた薬剤であることを表現した
インタビューフォーム
めっちゃ欲しいが、そのまま名前になってた。
素直だなぁ…
そういうの、嫌いじゃない。
💊アーチスト
心臓や血圧の薬。
アーティスト??
急に芸術家が現れた。
Artistには芸術家という意味のほかに、その道の名人・達人という意味もある。高血圧症及び狭心症を創造的かつ個性的に治療するという意味からこの名がつけられた
インタビューフォーム
公式文書ですよ、これ。
開発者の熱意がすごい✨
ここまで思い入れがあると、『よし!』ってなる。
だからって、採用するとは限らないけど。
💊グーフィス
便秘の薬。
名前・・・かわいいですよね。
由来は、Good(優れた)+ Feces(便)。
ね、書いてあるんですよ・・・
Good (優れた)とFeces (便)の組み合わせに由来
インタビューフォーム
良いう◯ち。
(念のため、自主規制)
いや、わかるよ。
そうあってほしいもん。
でも、堂々としすぎじゃない??
💊そして、ボルタレン
痛み止め。有名ですよね。
名前の圧も、たぶん今日いちばん。
これだけ強そうなんだから、
さぞ壮大な由来があるんだろう。
そう思って、
公式資料の「名称の由来」の欄を開いた。
そこに書いてあったのはコレ
特記事項なし
インタビューフォーム
え?なし??
そんなことってあるの😱??
あんなに熱く語る会社もあれば、
何も語らない会社もある。
最後に、名前に圧がゼロの薬をご紹介。
💊カロナール
熱と痛みの薬
名前の由来は
「熱や痛みがとれて軽く、楽になる」。
それだけ。圧はゼロ。
でも私は、この薬に何度も助けられてる。
リハビリの病院にいると、
痛くて立てない、
動く気になれない、
という日がある。
そこで痛みに先回りして一回飲む。
それだけで、
その日のリハビリが最後まで進むことがある。
強そうかって言われたら違うけど、
いちばん頼りにしてます✨
薬の名前は、
強そうでも、
優しそうでも、
意味不明でも、
たいてい誰かが真剣に考えてる。
たまに、考えていないこともあります
(ボルタレンとか😑)。
お手元の薬の名前、
今日ちょっと眺めてみませんか?
気になったら、
薬剤師に聞いてみてください。
たぶん、
答えてくれるはず🤩✨
ね!
薬剤師の皆さん!!
※本文中の名前の由来は、各医薬品のインタビューフォーム(メーカーが公開している公式資料)の「名称の由来」の記載によります。
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