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腕周り38cmで3年停滞した私が、半年で42cmまで太くした方法

腕周り40cm。

これは、言わずと知れた「太い腕の指標」のようなもので、腕周りが40cm以上あることが太い腕の条件とされてきました。

この「40cm」という太さを目標にしてトレーニングに日夜励んでいるトレーニーは非常に多いと思いますが、かつての私もそうだったように、この太さを達成することは容易ではない。


私はトレーニングを始めてから2年程度で腕周り36cmになり、さらにもう2年をかけて38㎝までには太くなったのですが、そこからは停滞してしまいました。


そして停滞すること、3年の月日が流れた…


いや、長すぎだろ、流石に。


無論、3年間停滞する中で、何もしなかった私ではありません。

高重量を振り回したりするトレーニングはもちろん、ハイレップスやハイボリューム、高頻度トレーニングや細胞核オーバーロードなど、ありとあらゆるトレーニングを試しましたが、私の腕が40cmを超えることはありませんでした。


YouTubeで「だれでも腕周り40cmは超えられる!」的な動画がおすすめ表示される度に、そんなわけねえだろうが、ふざけてんじゃねえぞボケナスと、怒りに拳を震わせた時期も、まあ確かにありました。


今回は、そんな私が半年で腕周りを4cm太くして、42cmを達成したときの話。


どうして筋肉が太くならないのかという原因から、コンディショニングの方向性、具体的な種目やフォームまでを詳細に解説しました。

もしあなたが腕の発達に悩んでいるなら、私の経験が役に立つかもしれません。




◆どうして筋肥大しないのか


結局のところ、なぜ腕が太くならなかったのかと言えば「トレーニングが対象筋に負荷が乗っていなかったから」という理由になります。


トレーニングが「効かない」理由には、骨格による種目の向き不向きや、神経系の未発達など様々な要因が考えられますが、私の見る限り、「効かない」理由の99%がシンプルに「フォームが良くないから」です。


一時期、「腕はオーバーワークになりやすいから、太くなりにくい」的な論調が流行りましたが、それは違うと思います。

確かに、腕はオーバーワークになりやすい部位ですが、オーバーワークになりやすい=筋肥大しにくい、というのは根本的に間違いです

オーバーワークになるほど腕を使えているなら、腕が太くならなければおかしい。むしろ、「筋肥大のポテンシャルが高い部位だからこそ、熱心にトレーニングしすぎて回復が追い付かず、結果的にオーバーワークという状態に陥りやすい」と解釈するのが正確でしょう。

腕が細い人がオーバーワークを恐れて腕トレの頻度を減らすなど、愚策も愚策です。


またよくある例として、クライアントが「効かない」と主張したときに「アア、それは神経が発達してないからですネ。継続すればわかるようになってきますヨ」なんて言うトレーナーがいるが、99%の確率で間違いです。そんなことはまずない。

そのトレーナーに、フォーム指導できるほどの能力がないだけである。


話を元に戻すと、筋肉が発達しないのは当然ながらフォームが悪いからということになるのですが、腕のトレーニングにおいては特にこのフォーム不良が発覚しにくいです。

これは、腕のトレーニングが基本的に「肘関節の曲げ伸ばし」という単純な動きに限定されるためでしょう。

単純な動きゆえに、「自分はできている」と思い込んでしまっていたり、トレーナーでさえも動作の不具合に気がつきにくい。そんな部位が腕の筋肉です。


腕のトレーニングは基本的に肘の曲げ伸ばし


さて、この肘の曲げ伸ばしという単純な動作をマスターするにあたり、体幹部のコントロールが非常に重要になります。

腕は体幹から生えている組織であるため、肩甲骨や肋骨などの動きの影響を強く受けます。そのため、肩甲骨や肋骨など体幹部をコントロールできなければ、腕の筋肉に正確に負荷を乗せることは難しいです。


また、SNSでの情報発信例として、「腕周り40cmを越えるにはアームカールを〇〇kgでやろう!」的なものもよく見かけますが、あんなものはでたらめです。

筋肉は重さそのものに対してではなく、動作に対して反応して成長していくので、重さを議題に上げている時点で間違っています(重さを持たなくても良いという話ではない)。


かつて私が、全身で振り回すバーベルカールを80kgでしていた頃の腕は38cmしかありませんでしたが、40cmを越えた時に扱っていた重量は、ダンベルカールで片手7kg程度でした。

もしあなたが、平均以上の重さを扱えているにも関わらず腕周り40cmを越えられていないなら、見直すべきは重量設定ではなくフォームです。

フォームが悪いとはつまり、「対象筋から負荷を逃がすのが上手い」ということですので、フォームが悪いまま重量を増やしていっても、対象筋から負荷を逃がすのが上手くなるだけです。


・スウェイバック姿勢とバーベルカール

腕の発達の悩むクライアントの多くがスウェイバック(swayback)という姿勢です。

肩甲骨の挙上、骨盤の後傾、肋骨のコントロール不良など、腕を発達させにくい要因が揃った姿勢と言えます。

これは単純にアライメントの不良ですので、コンディショニングなどで正常な状態に骨の位置を戻さなければいけません。でないと、筋肉の発達にも影響します。

この姿勢の人でよくいるのは、大腿四頭筋と上背部だけがやたら大きくて、ハムケツ、腕、胸などが小さいパターン。肩はフロントとサイドは大きくなるかもしれないが、リアは小さいまま。

姿勢的に大きく可動域を取れるのが大腿四頭筋と上背部くらいで、体幹部の筋肉を上手く動かせないため、それ以外の部位が発達しにくいのです。

右がスウェイバック姿勢、広義の猫背とも言える。


この姿勢の人がバーベルカールを行うと、以下の画像のようになる。

スウェイバック姿勢でのバーベルカール。動画の人は「悪い例」としてわざとこのフォームを取っている。


骨盤が後傾しているため、背中やハムストリングス、臀筋の力を使ってバーベルを持ち上げることはできるが、よほどトレーニングが上手くなければ腕には効きにくい。

脇がやや開いた状態がデフォルトになっているため、上腕二頭筋の中でも長頭側が優位に発達しやすくなるが、腕の厚みは出にくく立体感に欠けやすいです。


私はもともと巻き肩で、このスウェイバック姿勢でした。
そのためこのような身体を丸めて行うEZバーを使ったバーベルカールがやり易かったのですが、このフォームだと上腕二頭筋の長頭や前腕ばかりに負荷がのってしまい、よほどの筋肉量があるかマッスルコントロールが上手くないと上腕二頭筋の短頭にまで負荷をのせることができません。

私もこれをやり込んでいたときは、前腕がパンプしすぎてよく神経痛になるまでバーベルカールをやっていたものです。そして、腕が太くなることはありませんでした。


このやり方は、前述したように負荷を上腕二頭筋以外に分散しやすいフォームなので、なまじ高重量を扱えたり、最後の数レップでやたら粘れてしまいます。
なので、相当マッスルコントロールに卓越していない限り、コンディショニングすらもあまり出来ていない人がやってもその恩恵を十分に受けられないでしょう。悪く言えば、「やっているつもり」「できているつもり」「追い込んでいるつもり」になりやすいフォームと言えます。


この「身体を丸めるEZバーカール」をやっている人はなぜかJBBFに多い気がしますが、この方法が流行ったことでアライメントがより崩れたり、腕の発達に悩んだ人も多かったのではないでしょうか(無論、発達した人もいると思いますが)。

このやり方が流行ったのは、おそらくJBBFのトップ選手たちがこの方法でやっていることが多いためだと思われますが、体幹部のコントロールが卓越しているトップ選手のやり方を、素人が見ただけで簡単に再現できるわけがありません。もし再現できるならば、腕周り40cmなどとっくに越えているはずです。


姿勢(アライメント)のコントロールが適切に出来る人がやるから効果が出るのであって、そもそもアライメントの崩れている人がこんな姿勢で上腕二頭筋のエクササイズを行っても、筋肉が十分に収縮しないため、大した発達は見込めません。三頭筋についても同様です。

美しい筋肉、骨格からはみ出すほどの筋肉は、正しい姿勢(アライメント)にしか宿りません。


・ニュートラル姿勢とバーベルカール

前述したように、スウェイバック姿勢の者はまずその姿勢を直さなければいけないわけですが、そこをクリアしたとしましょう。

スウェイバック姿勢が改善すると、チェストアップができるようになります。

(ちなみによくあるパターンとして、このチェストアップを取るつもりで脊柱起立筋をガチガチに固めていたり、肩甲骨をガチガチに固定したりしている方がいるのですが、それはチェストアップの正しい取り方ではありません。気になる人は詳しいトレーナーに見てもらいましょう。)


チェストアップした状態でバーベルカールを行うと、こうなります。

ボディビル世界チャンピオンにもなったJay Cutler。


チーティングはしていますが、ヒップヒンジ(股関節)を使って最小限にしており、見かけよりも反動を使っていない。上半身のチェストアップが崩れることはありません。

こうすることで体幹部をコントロールしつつ、腕に刺激を加えることができます。

最初のうちはもっと丁寧に、チーティングを使わずにやってみるのも良いでしょう。上腕二頭筋のストレッチと収縮を感じ取りやすくなります。


ちなみに、先程のスウェイバック姿勢のバーベルカールに比べると、高重量は持てませんし、あまり粘れません。

そもそも上腕二頭筋は、そこまで高重量を扱える筋肉ではないためです。


余談ですが、このJay Cutlerのフォームをマシンに抽出したものが鍛錬のやり方です。


ここまで記事を読んできたあなたならわかると思いますが、「細かいことを考えなくても、高重量を振り回していれば勝手に筋肥大する!」なんていうのは全くもって幻想です。そんなことを言っている人は、筋肥大に困ったことのない天才か、人体のことを全くわかっていない人か、あるいはただのジョークです。真に受けないようにしましょう。


かつての私は効かせることなど考えずに、とにかく高重量を求めていった結果、3年も停滞することになりました。
バーベルカールを80kgで2回できたときでさえ、腕回りはせいぜい38.2cm。いかに当時の自分が負荷を腕に乗せられていなかったかが伺えます。

実際に、腕回り38cm程度で停滞していたときの私は、上腕二頭筋が収縮する感覚すらありませんでした。これを言うと、多くの人に、嘘だ、大袈裟だ、などと言われるのですが、本当に感覚がないのです。
より正確に言うと、肘を曲げて上腕二頭筋を収縮させていくと、肘の角度が80°を越えたあたりで感覚がなくなっていきました。

この原因は、そもそもの姿勢(アライメント)が崩れていたことにあるのですが、当時はそのことに気がつかず、高重量ぶんまわしやら、エブリアームカールやら、ネガティブオンリートレーニングなど、意味がありそうで効果が出ないことを続けていました。


適切な姿勢(フォーム)のもと、対象筋が伸び縮みしていることが、筋肥大の大前提です。筋肥大できないのなら、そもそもフォームがまともではありません。


◆腕を太くするサイトマップ

・サイトマップとは

ここまで散々姿勢とフォームの話を書いてきましたが、正直、フォームができないことには話が始まりません。やりたいフォームができない、あるいは動きが鈍いと感じる場合はコンディションニングをし、それでもダメなら有識者に聞きに行くか、整体にいきましょう。

逆に言えば、フォームをマスターできたらもう勝ったも同然です。

ここからはもっと細かい話をしていくことにします。


トレーニングにおいて、よく「効かせる」なんて言葉が使われますが、厳密にはこの言葉は正確ではありません。

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