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【私小説】未知#6

放置されたごとく

長時間待たされて、

やっと

診察や検査に

呼ばれたと思ったら、


最後の検査の、

背骨を輪切りに撮る断層写真に

果てしなく時間がかかり、


冷たい台の上で、

真希は、

疲労という疲労を超え、

すべての思考が止まっていた。


検診などで

胸のあたりを撮るレントゲンは、

「息を吸って、吐いて、

 止めて、カシャ。ハイ終わり」と、

あっという間に終わるが、


真希の断層写真の検査は、

激痛の走る背骨をひねったまま、

一枚撮っては腰を一ミリ動かされ、

また撮る、の繰り返し。


まるで拷問だ。


「ハイ、終わりです」という係の人の声が、

最初は待ち遠しかったが、

途中であきらめた。


いや、もう、自分は、

今、なすがままで、

この、いつまでも変わらない

時間の中にいるしかないのだ。


そもそも、

こうしたい、ああしたい、

ここから出たい、

などと思うのがまちがっている。


何しろ、真希は、

学校で担架に乗せられてから、

一度も立っていないのだ。


検査室の時計を見ると、

前見た時から、

二十分、五十分、と、

こっちの苦痛も知らん顔で進んでいく。


この間、

オオツとタケモリと敏江と文雄は、

廊下でひたすら検査が終わるのを待ち、

やはり果てしない時間を過ごしていた。




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