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hidemaro2005
掌編: 慰めてくれる友
ヤケになる風を月が慰める。
太陽と争った風は、旅人の上着を剥がそうとし失敗。じわじわと暖めた太陽が賭けに勝った。
月はポロっと「強引だったね」
呟き、風が強風になる。
「このままじゃ鬱になりそう」
「そっか」月は風の泣き言へ耳を傾け、
「強引でも風が必要なときがある。
風には長所があるよ」
月は地球に立つ、大きな風車を指差した。
「あの羽を回さないと。
地球人は電力需要を求めている。
風の力を待っているんだ」
風は口を尖らせ「知ってるよ」と無愛想。
月は次に家を指差し
「家に風が入らないと朽ちるのが早くなるよ」
風は整然と並ぶ屋根を見つめている。
「風はひとりの旅人のコートが脱がせなかっただけで、実際は大勢の役に立ってるよ。
畑を見て。風があるから植物が健やかに育ち、地球人の食生活に貢献している」
月は風の良さを並べていくと、風は
「1つの出来事へ固執しちゃ落ち込むだけだね」
誰かに認めてもらうことが風を治す薬になった。
