ロード・オブ・ザ・長崎⑥
↑この日記の続きです。
8月9日の6時。
わたしは宮崎市内のホテルのベッドの上で目を覚まし、
「…なんか…マッチョなティンカーベルの夢を見た気がする…」
とムニャムニャ言いながらアクビをしました。
普段なら、このまま気持ち良く二度寝にGo!するところ。
ですが、今日のわたしは長崎にGo!しなければならないので、どうにかこうにかベッドから這い出しました。
ちなみに、わたしは低血圧。
漫画『動物のお医者さん』の菱沼さんの如く、極めて朝に弱いです。
わたしも菱沼さんのように美人で頭が良くて強運の持ち主なら良かったのですが、あいにくわたしと菱沼さんの共通点は「低血圧」という一点のみ。
⭐️佐々木倫子『動物のお医者さん』
「寝たらダメだ…寝たらダメだ…!」
と、ベッドの誘惑に抗い、同じく『動物のお医者さん』に出てきた倉嶋先生のようにガーッと顔を洗い、「ユエさんのオリジナルTシャツ」という名の戦闘服に身を包み、いざ行かん宮崎空港!

宮崎空港には初めて来ました。
なんだか賑やか。
トロピカルで楽しげな雰囲気🏝️

なんてこった、ポケモンまで生息しているではありませんか!
ナッシーって宮崎にもいるんですね。

わたしはこの水槽を見て思わず、
「ニモとドリーだ!」
と大喜びしてしまいました。
宮崎空港はわたしの興味を引くものでいっぱいです。

神様たちを描いたステンドグラスも美しいです。

宮崎空港の中は、神話にまつわる展示がいっぱい。
宮崎は「神話のふるさと」と呼ばれる土地ですものね。
…さて、わたしが保安検査場を通過して、搭乗口まで歩こうとしていたら、大学時代の友人とよく似た女性の後ろ姿を見かけました。
身長も、髪型も、服装も、友人とそっくり!
体の外側に重心をかけて歩く癖まで似ていました。
お気に入りのバッグまで持っていました。
どうしてここにいるのでしょう?
友人は、宮崎出身じゃないのに。
声をかけるべきか否か、わたしは躊躇しました。
さりげなく近づいて、本人かどうか確かめようとしたのですが…。
残念ながら、『もしもしコーナー』のあたりで見失ってしまいました。
もしかしたら、友人はお盆の混雑を避けて、前倒しで帰省したのかもしれませんね。
だって、友人は亡くなっていますから。
享年21歳だったのか、それとも享年22歳だったのか…、随分昔のことで、もう忘れてしまいました。
お通夜や葬儀もあったので、亡くなったのは間違いないのですが。
…「行った」と書かずに、「あった」と書いたのは、わたしが行かなかったからです。
お通夜に行く他の友人に、わたしの分の香典を預かってもらっただけでした。
薄情なものです。
言い訳になってしまいますが、当時、まだごく身近な同世代の死に慣れていなくて動揺したのと、ご遺体や遺影さえ見なければわたしの心の中で友人がいつまでも生きていてくれる気がしたので。
バカですよね。
こういうのも若気の至りって言うんですかね?
そのおかげだったのでしょうか、今回見かけた友人らしきひとの姿は、大学時代のままでした。
単なる他人の空似だったかもしれません。
或いは、宮崎という神秘の地だからこそ見ることが出来た、まぼろしだったのかもしれません。
「思い切って声をかければ良かったかな…。人違いなら人違いで良かったじゃないか…」
と、わたしがガックリしていると、他の人たちが『もしもしコーナー』を利用して別れを惜しむ姿が目に入りました。
「もし、あの時、わたしも『もしもしコーナー』の受話器を取っていたら、友人と話が出来たのかもしれない…」
と、SFみたいなことを、この日記を書いている今では思うのですが。
あの時はそんなナイスアイデアなんて思いつきませんでした。
ほんとバカ。
なぜ思いつかないのか。
後の祭り。
もし、あの時わたしが見かけたのが本当に友人だったとしたら、友人はあの後きっと懐かしいご家族のもとでお盆を過ごし、今頃はあちらの世界へ帰っている途中でしょう。
その道中が平穏であることを祈るばかりです。
出来れば、来年のお盆にまたおいで。
その頃はまた一つわたしが歳上になっているからね。
…さて。
…わたしの道中のほうは大丈夫なんですかね?

搭乗口付近の窓から見えた光景です。
写真では分かりにくいのですが、結構な雨が降っていました。

飛行機の窓から見えた光景です。
…飛ぶんですよね、これ?
頑張って、プロペラ機さん!✈️
『ロード・オブ・ザ・長崎⑦』に続きます。
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