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文…ヒトデ 絵…ももろ『ぼくだってとくべつ』

 異なる個性を持った兄と弟を描いた絵本。

 絵や文はとても可愛らしいのですが、とても切実な想いが込められているので、読む度に胸が痛くなります。


 ⭐️Kindle版

 ⭐️大型本版


 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、一部のネタバレを含みます。


 この絵本の登場人物たちはみんな、動物の姿をしています。

 ストーリーの焦点が当たるのは、くまの家族。

 主人公には、弟がいます。

 弟は、他の子よりも成長が遅いです。

 主人公はいつも弟の世話をしています。

 すると、みんなが主人公を褒めてくれます。

 お父さんも、お母さんも、弟にかかりきり。

 主人公は、かまってもらいたくても、いつも我慢しています。

 主人公だって、まだ子どもで、甘えたい盛りなのに。

 でも、弟のお世話をしないといけないから、お友達と自由に遊ぶことも出来ません。

 …というところから、この絵本は始まります。

 ある時、主人公がポツンと一人で座って、

 でも そんなこと 言っても 仕方がない よね

(文…ヒトデ 絵…ももろ『ぼくだってとくべつ』から引用)


 と考えていると、たまたま通りかかった猫が声をかけてくれました。

 猫は、主人公の話を聴いて、


 たいへんなら たいへんって 言っても いいんだよ

(文…ヒトデ 絵…ももろ『ぼくだってとくべつ』から引用)


 と言ってくれました。

 わたしはこのシーンがとても好きです。

 読む度に、まるで乾いた地面を慈雨が潤してくれている時のような気分になります。

 優しい言葉をかけてくれたからといって、主人公の状況が大きく変わるわけではないのですが、ちょっとした声かけ一つで、気持ちが軽くなることってありますよね。

 心配してもらえた。

 肯定してもらえた。

 共感してもらえた。

 そういったことが、どれだけ救いになるかが伝わってきます。

 …この絵本の続きが気になる方は、是非読んでみてください。

 大人にも、子どもにも、おすすめしたい一冊です。

 読むと、優しい気持ちを分けてもらえるから。



 〈こういう方におすすめ〉
 同じ親から生まれたのにきょうだい間に差があるという辛さを描いた絵本をお探しの方。
 読むと優しい気持ちになれる絵本をお探しの方。

 〈読書所要時間の目安〉
 30分〜1時間くらい。
 文字数やページ数はそう多くありませんが、胸が痛くなるので、少なくとも30分から1時間は必要です。

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