東吉野 高見川 川迫川
6月13日(土)218km

自宅ではあったけれど午前中にオンラインの会議があった。11時半すぎに終わる。中途半端な時間なので昼を簡単に家で済ませてから出ることにする。
2週間ぶりのツーリングだ。はっきり決めたわけではないが夜の時間にはホタルを見れる玉川峡あたりにいるようにと考える。となれば昼に出たとしても相当の時間がある。
紫陽花を見に長谷寺に行くことにしてその後のコースを組み立て始めた。長谷寺を一度でも検索するともうすでにわかっているようにグーグルが長谷寺のあれこれを見せてくる。有益だったのは待ち時間が1〜3時間ぐらいかかるという情報。行き先から早速却下するも東に向かう気持ちになっていたのでそのまま進む。
大和川を東に向かい分岐する石川に沿って南に向きを変え、石川橋をわたって羽曳野から南河内フルーツロードを走る。アップダウンがありカーブもあってバイクには楽しい道だ。ブドウ畑が一面に目に入る。二上山の登山口を横目にみて、一か月前に登ったことを思い出す。大和高田と橿原市の市街地を過ぎ、藤原京跡の細い街道を走る。藤原京は広大でバイクに乗りながらでもそれを実感することができる。7月には世界遺産に登録される見込みだ。
宇陀、菟田野と皮革業の街を過ぎ、そのまま曽爾(そに)・御杖(みつえ)に向かう369号から右に向かえば東吉野と書かれている標識で迷わず東吉野、高見山に向かう奈良県道28号吉野室生寺針線(よしのむろおじはりせん)に入る。今日の最初の目的地、いや目的路というべきか。
この道に入ってすぐに山が深くなる。


一度か二度走ったことのあるこの道は路面は走りやすいが、道は細くカーブが続く道だ。杉木立の中を抜けていくのは気分がいい。

やがて平野川と交差する。そこは少し開けていて「投石ノ滝」という表示が目に入る。以前も目にしたが通り過ぎたところだ。先を急ぐ旅でもない。バイクをとめて見に行く。白馬寺(はくばじ)という曹洞宗のお寺がある。ひっそりとして人気はない。そこから川に沿って大きくカーブする道をゆっくりと歩いていく。滝の音が近づいて来る。やがて美しい滝が目に入る。誰もおらず一人滝の音をしばらく聞く。




平野川に沿って先に進む。やがて高見川と交差し、高見川沿いにさらに南に下る。しばらくすると渓流沿いに別荘と思われるキャビン風の家が目につき始める。

冬の終わりに登った高見山のゴールとなるたかすみ温泉を通り、幹線にぶつかる。西に向かうと標識に「小」と一文字の行き先がかかれていてローマ字で「omura」と表示されている。これは読めないだろう。そこから入る道は県道221号小村木津線(おむらこつせん)という。細い道だけれど高見川の湾曲する流れに沿って走り続けていることになる。美しい川と山が常に目に入り、道は走りやすい。



丹生川上神社中社に出る。ここは車もかなりとまっていて歩く人たちが多いところだ。ゆっくりバイクを走らせる。

ここからは誰も行かない足ノ郷峠に向かう林道を進む。最初のころは杉木立の走りやすい道だ。これも2回目か。

「小(おむら)」から169号の「武木(たきぎ)」を結ぶが、しばらくすると道は険しくなり、路面も荒れている。しかし、2週間前に八斗蒔峠に向かった道よりは数倍マシなように感じる。そんな林道を楽しみ足ノ郷峠に出る。標高も1000m近い。
今日通ってきた菟田野、大宇陀の米や生活物資がこんな険しいルートを通ってやがて今から向かう169号の川上村まで届けられていたのかと思うと感慨深い。


この道では行きかう車は目にしなかった。峠からの下りも同様だ。山は深く名もわからぬ滝を見て、169号の吉野川まで出る。




馴染みの幹線の一つ169号だが時間はすでに夕方。北に向かう帰りの道に向かう車は多いが、南側へ向かう車はいない。その南に向かい、ループ橋も越え冬季は閉鎖している309号線で久しぶりに天川村(てんかわむら)まで出ることにする。この天川村と169号間の309号線は国道とは思えない険しい道だ。冬季に閉鎖になるのも十分に理解できる。何度か通ったが厳しいルートだということは身に沁みついている。
行者還(ぎょうじゃがえり)トンネルまでなかなか行きつかない。結構なくねくね道で傾斜もきつい。時折木々の間から見える山々の緑に圧倒される。
行者還トンネルは照明のない1㎞を超えるトンネルだ。出口まで一直線だが、向こうの出口は点にしか見えない。



そこまでは車と行きかうことはなかったのに、このトンネルを超えると結構な数の車がとまっている。八経ヶ岳、弥山への登山口だ。いつかは登ってみたい思いながら、ここにたどり着くまでに山道を経るのでバイクとはいえ相当なエネルギーを使うことになる。登る機会はまだ先だろう。
下りも結構厳しいが、川迫川(こうせがわ)という美しい川と並行して走る楽しい道だ。車もそこそこ通る。大きな岩も目立つ。水の色はブルーだったり緑だったりする。月並みな表現では表せない美しさだ。やがてみたらい渓谷につき、天川村に出る。






出発の時は蛍でもと思っていたが、ここまでで林道や峠、渓谷、川はいつもの3倍ぐらいの密度で見たせいか、もう十分に満足した、というか疲労の度合いも強い。
家に帰ることにする。
309号でそのまま行くのもいいが、吉野川をわたって大阿太高原を通るルートで車の少ない道を楽しむ。
なんとか無事に家に帰りつくも、7時間以上走っていれば目も頭も疲れ、泥のように眠る。
