キ上の空論『人骨のやらかい』
キ上の空論さんの『人骨のやらかい』の円盤が届きました~~~~!!
ひゃっほ~~~~~~~~!!
ネタバレ交えながら感想を書き殴っていきます~~~~~~~!!!!
とテンション高めに始まりましたが相も変わらずキ上さんの作品は心臓えぐってきますね。。
キ上さんの作品って人間のどうしようもねえなって所や嫌な部分、やるせない部分の福袋でかつ役者さんたちが皆さん達者でまあものの見事にリアルに演じてくれちゃうわけですので、自分の生活と地続きな感覚を覚えだいぶ食らってしまうわけです。
今回もなかなか食らいました。
しかしいつもなら何度でもは観れないな…とそっと棚に円盤をしまうけれど、今回は何度か観直したいと思える作品でした。
※感想が弊推し藤原祐規さん(以下、ふっきーさん)に偏ってしまうのはご容赦ください。
●ストーリー
室龍太さん演じる芸人の紡木とふっきーさん演じる紡木の友人、勝士の2人のストーリーが同時進行で展開していくスタイル。
紡木側のストーリーは室さんの持つさわやかさと紡木のキャラクターのおかげか楽しんで観れました。
一方、勝士側のストーリーが容赦なしのキ上の空論(訳:めちゃつらい苦しいしんどい)
紡木のターンでちょっとクスッとし、勝士のターンで心臓えぐられるというサウナみたいな作品…(笑)
ところどころ笑いどころもはさまれるのでキ上作品にしてはえぐみ少なめの観やすい印象でした!
●勝士について
なんだかどうしようもないというか。しんどいキャラでした。
頑張ってるんだけど全部から回ってなんも上手くいってない。
任される仕事はめちゃ多いのに給料は全然でそれについて義母からめちゃくちゃ突っ込まれるし、奥さんは妊娠中でメンタルがたがただから弱音吐くわけにもいかず、唯一愚痴を聞いてくれていた紡木も自分のことで手一杯で電話出てくれなくって…。
じっくりじっくり人が壊れていく様をこれでもかってくらい表現されていてもうつらい。
しかしふっきーさんはなぜこうも壊れた人間の解像度が高いんですかね。
あまりにも表情とか手の動きとか笑顔の作り方の歪さとかがそういう人のソレすぎて、経験者なの…?とちょっと不安になりました。
もうお芝居の域を超えて勝士だった。
公演期間中ふっきーさんのメンタル心配する方が多かったとは聞いてましたがこれは確かに心配になりました…。
●ラストについて
結構賛否両論だしハッピーエンドとも嫌な終わり方だとも言われてますね。
私個人の感想としては、救いは残されている…と信じたいって感じです。
というか勝士救われてほしい。
勝士にとってはあれが救いになっているかわからない(たぶんなってない)けど、自分が追い詰められてボロボロになった時に勝士が好きだったからと知らない曲に即興で歌詞を考えて歌ってくれる友人がいるのは希望が持てると思うんだよなぁ(というか思いたい)
最後登場人物全員が勝士の周りで歌っていたのはどう捉えるべきか…。
・勝士の願望説
・みんな勝士のために歌ってくれる存在なんだよって説
・中途半端なやさしさはただの圧って説
勝士は顔を上げてくれないからな…。
きっとあれでは勝士は救われてくれないんだろうな。
正直手遅れ。物語最初の時点でもうぎりぎり。表面張力保ってる感じだったし。
壊れた人にどう寄り添うべきか、どこまで寄り添うべきか。
凄く難しい。
でも正直いくら周りが手を尽くしたって本人が助かろうとしてくれないと助けられないんだよなとも…(周りが転職勧めたり、病院勧めたりしてるけどね)
しかし自己が壊れている時に正しい判断なんて出来ないし、何かするにも莫大なエネルギーが必要になるのもわかる。
カラオケでのシーンがやっと勝士が助けを求めることができて、それが紡木に届いた瞬間と思えばバッドエンドではないんじゃないかな~。
とりあえず勝士は病院行こう。
そこはプロに頼ろう。
●そのたもろもろ(役名、役者名入り乱れます)(ネタバレしかない)
・自宅入るのに一呼吸いるのギリギリすぎるツライ。
・学生時代の苦手な先輩のシーンまじで観ていてしんどいんだけど不意の「いって…」は笑ってもうた。
・勝士が何かと理由をつけて転職しないのって仕事いろいろ任されまくっていることを「自分は必要とされている」と認識してしまってる(優位性を感じている?)からではないかしら…。それは危険な思考よ…。労働には正当な対価をもらいなさい…。それができない会社は辞めなさい…。「おれがいないと回らない」…?知らないわ。社員の生活を成り立たせるための報酬も出せないくせに仕事は増やすような会社はつぶれてしかるべきよ。というか一人だれか抜けるだけで立ち行かなくなる会社なんて企業としてアウトだから!!!
・優太キモすぎる無理すぎるきらいすぎる。今作で一番きつい。セフレキープのために思ってもないことツラツラしゃべって義母に気に入られてるのに海釣りドタキャンからの勝士のこと小説にしてる(これ無許可っぽいし)の全部無理すぎる今文章にしてて改めて無理~~~~~~~~~~~ってなっている。
・だから三女がちゃんと怒ってくれたのよっしゃ~~~~~~~~~~~~てなりました。
・時系列的に考えるとあんなことあったのにそれに対する友人のリアクションが最終的にこれってのがきつさを感じる。
・でも勝士、優太、足立家大集合シーンあまりにもおもろすぎた。
・トイレ出てきたときおなかさすってたの、やっぱりおなか壊してるんだろうな…。
・後輩からの正論パンチでまっちーさん泣いちゃうシーンあったけどたぶんまっちーさんはまっちーさんでギリギリでいっぱいいっぱいだったから、紡木軸の勝士的存在だったんじゃないかしらとか思ったり。正論が人を救うとは限らんのよな。
・酔いつぶれた勝士に声をかけてくれた女の子と明らかに関わりたくなさそうにしている紡木の対比が面白いなと思った。見知らぬ他人に善意を向けられる彼女と身内とわかってから服についたごみ?を払ったりしている紡木。
・勝士の休職について話し合ってるとき新人の子に「やさしいね」って言うときの言い方が絶妙に嫌な感じでいい。
・奥さんに怒鳴り散らすシーンマジで怖いんだけど勝士的にはもう限界過ぎて全部HELPなんだよなと思うとつらすぎる。
・嫁、浮気疑惑はまじで白であってくれ。でもホテル行くなよまじで~~~~~~~~~。
・てか親の援助ありきの生活でよく子供作ったな…とか思っちゃう。
・義母は携帯電話ちゃんと携帯してください。
・カラオケBOXでタンバリンもって突っ立ってる勝士がじわじわ来る。カラオケボックスのシーン馬鹿しんどいけどかなり好きなシーンでもある。
・てかここに足立家の人間一人もいないのなんかクるなぁ…。勝士のことは探しに来てくれないのかい…?奥さんは身重だから仕方ないとして、三女は優太と一緒に行けるのでは…?でもあの場に一人でも足立家の人間がいたら勝士は吐き出せなかっただろうな。いなくて正解だったのかな…(それはそれできつい)
・「俺が病気だから心配してくれたんでしょう?」てまあ間違いではないんだよね。勝士を休職させようかって話も勝士が明らかに病気だとわかったからだし。でも病気だから心配してくれたは半分正解で半分間違いだよ。心配するきっかけが病気なだけで勝士は心配されるに値する人間なんだよ…。紡木は困っている人誰にでも善意をふりまける人じゃないし(悪い意味ではなく)、そんなに関係が深くなくても配信手伝ってくれたからって勝士のこと覚えていてくれてて探し回ってくれる三角コーンメンバーもおるんやん…。
・「病気を武器にして生きていく」はやめろーーーーーー!!!そんなことしても事態は好転しないし、哀しいかな人も離れていくよ…。
・ところでなぜ嫁は勝士のこと黙ってしまったん…?家族全員で病院連れていくこともできただろうに。家族に相談したら別れろって言われるのが怖かったのか、浮気?が家族にばれるのが怖かったのか、勝士に怒鳴り散らされるのと妊娠の影響で彼女は彼女で限界迎えかけててHELPも出せなかったのか…。
・「俺もいっぱいしたよ、電話。」の言い方が正直めちゃ好き。
・「マイクやめようか」て紡木の言葉に客席クスッとなるけど勝士がマイク持ったまましゃべり続けるのってマイクでも使って無理くそ声大きくしないと皆自分の話なんか聞いてくれないって思ってるんじゃないかなとか考えたらしんどくなってきた。
・「わあ。俺すごいな。紡木のこと黙らせちゃった。」て言うときの勝士の言い方とか表情がなんか凄く好き。
・紡木にマイク渡してちんまり椅子に座って紡木が歌うのにこにこで待ってる勝士が可愛いんや…。馬鹿しんどいシーンやけど。
・「いやきまずいってwww」「紡木歌って歌ってwww」てケタケタ笑っていた勝士がだんだんしゃくりあげながら泣き出すのがあまりにもリアルというかもうお芝居の域を超えているというか…。すごくつらいシーンなんだけど藤原祐規すげえ…ってなって心臓えぐられながらふっきーさんの凄さに感心してしまう。
・生まれてくる子供に対して「何を示せばいいんだよ…」て呟いているあたり、子供のことを考えられているのでまだ救いの余地はあると思いたいな。
・まっちーさんが中途半端に助けるなって言ってるのはお笑いに対して紡木たちが中途半端だったせいで解散したことへのいら立ち交じりだよね。二人に三角コーン続けていくために真剣に話し合いたかったんだろうに…。
・お笑い芸人を続けるのか、辞めるのか。揺らいでいた紡木が閉じてしまった勝士に対して「お笑い」で語り掛けるのが何とも…何とも……!!友が壊れてしまったあの瞬間自分がお笑いの意義を見つけてしまうのがうお~~~~~~~~(語彙)
●さいごに
正直最近のキ上さんの作品本当にしんどすぎて1回観たらもう観れないって作品が多かったけど今作はなんか大丈夫というか、観た翌日にもう一度(好きなシーン抜粋ではあるけど)観れちゃいました…。笑いどころが多いからかな…。希望があったように感じたからかな…。あと比較的にえぐみが少ないからかな…(当社比)
いや~~~~~~~しかし推しが可哀想な作品はしんどいですね。
でも可哀想な藤原祐規って何かめちゃくちゃいいんですよね(矛盾)
でもマジでしんどかった~~~~~~~~~。
とりあえずふっきーさんは美味しいもの食べてあったかい布団で寝てほしい。
