【XIAOMI Redmi Buds 8 Lite レビュー】AirPods Proを失くした男が、3000円で人生の平穏を取り戻した話
AirPods Proを失くした。
正確に言うと「失くしたかもしれない」の段階で、もうどうでもよくなった。あの、片方だけ見つかってもう片方が永遠に出てこないやつ。机の下、ソファの隙間、コートのポケット、洗濯機の中――心当たりを全部探して、見つからなくて、そして気づくのだ。「これ、また高いの買うの、馬鹿馬鹿しくない?」と。
そこで私はシャオミのRedmi Buds 8 Liteを買った。3000円。失くしても、もう怖くない。これはそういう男の、再生の記録である。
■ 付属品は潔い。卵みたいなケースと、可愛さの暴力

開封してまず思ったのは「付属品、少なっ」である。替えのイヤーパッドのみ。以上。説明書すら気配が薄い。だがこれでいい。3000円に過剰なホスピタリティを求めるほうが間違っている。

ケースは卵みたいで、縦にちょっと大きめ。シンプルで、しかし可愛い。「REDMI」のロゴだけが控えめに主張していて、これがまた良い。

そして問題のデザインである。材質はAirPodsと一緒。手触りも、テカり具合も、ほぼ同じ。

形もAirPodsぽい。ただ黒い部分(センサーの黒ポチ)がないので、細かく見る人には「あ、安いやつだ」とバレる。でも逆に言えば、細かく見ない人にはバレない。世の中の99%の人は、他人の耳を細かく見ていない。つまり実質バレない。勝ちである。

装着するとこんな感じ。耳に刺さってる姿、まあまあそれっぽい。すれ違いざまに「あの人AirPods…いや違うか…?」と思わせる、絶妙なライン。詐欺ではない。グレーである。
■ タップ操作は「慣れ」。AirPodsの物理センサー、お前は偉かった

操作はアプリでカスタムする。タップで再生停止、2回で次の曲、3回で前の曲。設定画面を見てもらえばわかる通り、ちゃんと一通り揃っている。
ただし問題が一つ。タップする場所がわかりにくい。どこを叩けば反応するのか、最初は手探りである。そしてたまに誤作動する。耳をいじっただけで曲が止まる。アプリの注意書きにも「シングルタップは誤って発動しやすいです」と堂々と書いてある。知ってた。
回避策はある。1回タップを「再生停止」じゃなくて、2回タップに重要な操作を割り振ればいい。慣れれば普通。とはいえ、ここでひとつ言わせてほしい。
AirPodsの物理センサー、お前は本当に偉かった。グッと押し込むあの確かな手応え、誤作動しない安心感。失って初めてわかる、ありがたみである。
■ 音質はAirPodsの9割。なんなら重低音はこっちが好き

ここが一番驚いた。音質、めちゃくちゃいい。
イコライザーもあって、こもった感じが一切ない。クリアさで言えば、AirPodsの90〜95%くらい。正直、ブラインドで聴かされたら当てられる自信はない。
なんなら重低音はこっちのほうが響く。ズンズン来る。ジャンルによっては「むしろこっちが好き」という人もいるはず。3000円が出す音じゃない。開発者を一回ハグしたい。
■ ノイキャンと外音取り込み。卓越、ではないが、十分

ノイキャンと外部音取り込みは、アプリから切り替える。耳のタップじゃなくてアプリ、というのは正直ちょっとめんどくさい。でも慣れれば普通。人類は大体のことに慣れる。
ノイキャン性能はかなり高い。ただしAirPods Proほどではない。外の音の消え具合で言うと、AirPods Pro 2か3の8割くらい。8割でこの値段なら文句なし。
外部音取り込みは6割の出来。どうしてもこもる。ただ、音楽を流したまま会話はできるし、止めれば(こもり感に目をつぶれば)普通に喋れる。コンビニのレジくらいなら全然いける。
バッテリーは単体で最大8時間とのこと。まだ使い切ってないが、かなり保ちそう。マルチポイント2点接続も普通に使えて、地味に感動した。PCとスマホを行き来する民にはありがたい。
唯一の難点は、再生停止に0.3秒くらいのラグがあること。「止まれ」と念じてから、ほんの一瞬遅れて止まる。最初は違和感がある。だが、3000円である。私は我慢する。というか、もう気にならなくなった。これも慣れである。
■ まとめ:総合9.5点。失くす恐怖から解放された男は強い
総合評価、9.5点。全員におすすめしたい。
AirPodsの95%の音質、80%のノイキャン、そして圧倒的なメンタルの平穏。これが3000円で手に入る。高級イヤホンの一番の敵は、性能でも音質でもなく「失くしたときの絶望」だと私は思っている。Redmi Buds 8 Liteは、その絶望そのものを無効化してくれた。
失くしても、また3000円。コンビニで傘を買い直すのと同じテンションで、もう一度買えばいい。この身軽さこそ、最大の高機能である。
AirPods Proよ、安らかに。お前がいた机の下のどこかで、ゆっくり眠ってくれ。私はもう、前を向いて聴いている。
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※価格・スペックは購入時点の体感です。音質の数値(90%とか)は完全に個人の耳調べであり、測定機器は一切使っていません。我が耳を信じてほしい。
