これは偶然? それとも祖先からのサイン?
1.静かな偶然のはじまり
これは、病院でリハビリをしていた頃のお話です。
リハビリは、
一対一で40分から1時間ほど関わることもあり、
時には思いがけず深い話になることがあります。
その日お話していた方は、
地元の神社の由来や土地の歴史に詳しい方でした。
ご先祖様が、
その地域の神社創建に関わっていたそうで、
代々その土地を守ってきた家系なのだと、
静かに語ってくれました。
その話を聞いているうちに、
不思議と私の中にも、
遠い祖先の記憶のようなものが浮かびました。
普段の私は、
どちらかというと聞き役です。
けれどその日は珍しく、
「私の先祖も、日蓮宗のお寺の建立に関わっていたらしいんです」
と、自分から話していました。
本当は、
地元では神社の方の話のほうが有名です。
なのに何故かその時は、
“お寺の話だけ”を伝えたくなったのです。
リハビリが終わる頃、
その方がふいにこう言いました。
「私の守り本尊、千手観音なの」
私はその時、
守り本尊というものを知りませんでした。
「私も調べてみますね」
そんな軽いやり取りをして、
その日は終わりました。
けれど、
その小さな会話は、
あとから静かに繋がっていきます。
⸻
2.見えない糸のように
昼休み、
私は自分の守り本尊を調べてみました。
干支によって、
それぞれ縁のある仏様がいるのだそうです。
そして、
私の守り本尊は
「普賢菩薩」でした。
どんな菩薩様なのだろう。
そう思って読み進めていくと、
ある言葉が目に入ります。
──法華経。
普賢菩薩は、
法華経と深い関わりを持つ菩薩なのだそうです。
日蓮宗もまた、
法華経を大切にする宗派。
その瞬間、
胸の奥で何かが静かに重なりました。
あの時、
なぜ私は
“お寺の話”だけを伝えたくなったのだろう。
なぜ突然、
患者さんは守り本尊の話をしたのだろう。
偶然と言えば、
きっと偶然です。
けれど人生には、
時々こういう
「意味を持った偶然」
のような瞬間があります。
説明はできないけれど、
心だけが先に理解してしまうような出来事。
まるで、
遠い祖先の祈りが、
時間を越えてふと触れてきたような。
そんな感覚でした。
⸻
3.時を越えて届くもの
私は時々、
人と人との繋がりは、
目に見えるものだけではないのかもしれないと思います。
血縁や言葉だけではなく、
もっと静かで、
もっと深い場所で繋がっているもの。
場所の記憶。
土地の祈り。
誰かが願った想い。
そういうものが、
ある瞬間ふっと、
今を生きる私たちに触れることがある。
タロットを読んでいても、
「守護」や「繋がり」のカードが出る時、
私はこの出来事を思い出します。
見えない糸は、
案外ずっと昔から、
静かに私たちを結び続けているのかもしれません。
あなたにも、
理由は分からないけれど、
「何かに導かれている気がした」
そんな瞬間はありますか?
もしこの記事が、
誰かや場所、
あるいは自分自身との繋がりを
そっと思い出すきっかけになったなら嬉しいです。
ここまで読んでくださり、
ありがとうございました。
